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さてもさても

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2008年01月26日
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カテゴリ:古典芸能


何やら、今日は国立競技場でサッカーの試合だそうで
千駄ヶ谷の駅前もまだ昼だというのに、観戦の人達や応援グッズのお店やらで
うっすらと賑わい始めてました。

そんな光景を横目にいざ能楽堂へ、レッツゴー!!

狂言【靱猿】

腕をカキカキ、お尻カキカキ、でんぐり返ったものの
受け身取らないから、大の字にでろ~ん。(笑)

野村眞之介君のとても無邪気で可愛いおサルの演技です。
でも今は、ご主人様とどっかの田舎大名がアナタの事を話してる真っ最中なのに。

『その猿の毛皮、気に入ったからちょーだい。』
『何をバカな!この猿はまだ生きています!』
『じゃあ、オレが殺してあげる。』

でも、その愛くるしさに大名もメロメロ。
結局1番カワイイのは、助けたサルと一緒に踊る純な田舎大名だったりするんです(笑)

「ヨカッタ、ヨカッタ。」とほっと和んだ後は
これまた小動物絡みで―

能【求塚】

『―私のせいで死なせてしまったオシドリが、鉄鳥になって責めて来るんです。
まるで剣と化した足爪とくちばしで、頭突き割って私の脳ミソ喰いあさるんです!』

グ、グロい。グロ過ぎっっ!
もちろん現世の話じゃなく、とても美しい女の地獄での話。
何でそんな目に遭ってるのかって言うと…

2人の男にコクられたんだけど、どうしてよいか分からない女が、
「私、オシドリを射止めた人と結婚します。」
って事にしたら、なんと2人の矢は同じ鳥に見事命中。
オシドリの仲を裂いてしまったわ、と哀れんで川へ身を投げる。
(ちなみに男2人、その後刺し違えて死ぬんですが地獄での責めに加担します。)
って、ことなんだけど

腑に落ちない!!
ので、公演プログラムの解説を読んでみると

「(1番の被害者は女ですが)女の優柔不断さや、賭けのために夫婦の鳥を引き裂いたことが
結果として男の心を玩び、殺生をする残忍な心と同じ償いを―」

うそぉ~~ん。
綺麗なお顔立ちっていうのも、もちろん好きになってしまう理由だけど
それだけじゃないでしょ!中学生じゃあるまいしさ!
やっぱり、性格見抜けないで、そこまで追い込んだ男どもが悪い!

そして、火焔の中で苦悶の訴えをする女の凄まじさ!

う~む。

…と、言うのが(?)今回はじめて見る「求塚」の感想。
さてさて、次回見たときはどう印象が変わるのか楽しみです!



我が家に着いて、玄関前にある睡蓮鉢のなかにいるメダカを眺めてみると
奥底のほうで、この寒さに必死に耐えております!

『汝、畜生なれど良く話を聞け。』(靱猿でのセリフ)

頑張れっーー!!






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最終更新日  2008年01月29日 07時16分57秒
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