GW中に昼夜2日に分けて見に行ってきました。
期待通り!って訳にはいかなかった(汗)、と言うのが全体を通しての正直な感想。
う~ん。こういう時は書いて良いのやら、悩みます。(3月国立の『葛の葉』も結局書かずじまい)
【毛谷村】
亀治郎さん!!
本当にスゴイなぁ~。思わず今年初めの雪姫を思い出してしまいました。
クドキを覗くべく双眼鏡を持つ腕への負担も苦に感じず、終わってしまうのがあぁもったいない。
笑いを取りに行こうと思えば取れる場面はいっぱいあるし、何しろ取れる人。
なのに、そこはぐっと抑えて正統派。
吉之丞さんのお幸が、これまた強そう!そして貫禄。
金包みをパシッ!と受け取りキリリ。カッチョいい~。
「あぁ、武道って力じゃないんだな。」って歌舞伎見ながら真面目に考えてる自分。変だ。
この演目の好きなところは、全体に漂うほのぼの感。
でもなぜか、自分が一番ほのぼのを感じるのは斧右衛門が母親の死体を運んできた時の
六助の『ウヽン。』。これに感じるってのもこれまた変な話だけど
六助のお人柄のわかる、何ともほんわかなセリフで好きです。
そんなアットホームな雰囲気をブチ壊した根源が、錦之助さんの弾正。
今回は(も?)墓所の場はカットなので、出番みじかっ!
でもやっぱり、錦之助さんはいい人の方が似合ってるよなぁ。で…
【東海道四谷怪談】
錦之助さんは奥田庄三郎。こうこなくっちゃ、なんて思っていたら
殺されちゃったぁ~。出番みじかっ!!しかも今度は顔面がえらいコトになってる。
むごいぞ直助、ひどいよ松竹。
伊右衛門に今回初役の吉右衛門さん。
立派過ぎるよってくらい立派で、そして冷酷な伊右衛門。
それはそれでカッコイイし、決まるとこはビシッとキマってるけど
だったら、お岩とお袖に直助と芝居をうつとこ(裏田圃)とか
お梅と喜平衛の首を立続けに斬って驚くとこ(浪宅)とか
直助にあっさりつけ込まれるとこ(隠亡堀)で、
そんな伊右衛門ならではの、ガクっとくるキャラの崩れ方があるのでは?
なにしろ、自分が見たかったのは
「そんな吉右衛門さん、見たくないッス!」な極悪非道な伊右衛門だったもんで。
そして、必ずしも「面白さ」=「笑い」とは思っていない自分にとって
福助さんのお岩のノリにも着いて行けず…。
こんなこと書かなきゃならない理由―
大好きキャラ宅悦の存在、薄っっ!(泣)
伊右衛門には頭が上がらず、お岩の変貌ぶりに本気でビビリそして哀れむ、愛しの宅悦。
せっかくの歌六さんのへーぽー宅悦もなんだかぼんやり。
…やっぱりだ!
やっぱり愚痴っぽくなってるぅ~(汗)。お聞き苦しいこと書いてゴメンナサイ。
当然、見る人が見れば、違うんでしょうけどね。