長塚さん自身も、少し恥ずかしかったんかな?
ガチガチに固くなった客の頭をほぐす為だったのかもしれないけど
後半の言い回しは、自分には照れ隠しのように思えてカワイかったです。
で、自分も書いてて恥ずかしくなること書きます(笑)
『出口はどこ。』
ベンチに腰掛け読書する男に問いかける女。3つあるドアの1つを指差し
『そのドアの向こうがすぐ外だよ。』
ドアを開けるとそこにあるのは、1つの外灯と1つのベンチ。
見たことある光景。今いるこの部屋(?)と同じ。ただ、場所が違うだけ。
『この時計狂ってるわ。』
『そうかなぁ、ちゃんと正確なリズムで動いているけど。』
―他のドアを開けてみる。外灯とベンチとゴミ箱、別の男。
『こうだと思っていた。だけど、実際はこうだったんだっ!』
辺りに散らばった枯葉を無心にゴミ箱にブチ込み、そしてブチ撒ける男。
『あっちにいた。いたから、もういいんだ。』
無限に繋がる空間の中で探し物をするまた別の男。
ずっと付きまとってくる女にその男は聞いていた。
『あなたは、何を探しているんですか?』
歪んだ空間と時間の中で彷徨う、行き場を捜す意識。
現実に生きている人間だったら誰でも直面する、現実の矛盾や葛藤や価値とか。
いくら理想や記憶の断片を集めても、ジグソーパズルのように完成することはないのよね。
そうやって生きているのよウチらって。
この正解のない(ある意味どれも正解、或いは妥協)
厄介でいつまでも付きまとう問題に、長塚さん流の解決策を提示してくれて
それが、とっても暖かくって…。
頭ん中の大きい荷物を劇場に置き去りにして、帰り道はなんだか足取りも軽く(笑)
『ワタシ、いますっごくイイ事言ってるよ。』
すいません。全然イイ事は書けませんでした(笑)