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絨毯屋へようこそ  トルコの絨毯屋のお仕事記

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mihri

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2005年08月15日
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今日からいよいよ出勤。・・・・とりあえず出勤。出勤かもしれない・・・。

と考えていただけで疲れてしまった。暑いし、店にいかなくてもいいかなあ・・・って思ったけど、まだカレイチで会っていない人たちがいるので、とりあえず出勤することにした。

でもその前に、村のアイシェのところへでも寄ってみよう・・・と思ったわけである。
その前にというには・・というほどは近くない。45キロぐらいなので、1時間はかからないけど。

アンタルヤへ戻ってからというもの、あちらこちらから、まるで今帰ってきたのを見ているかのようにケイタイに電話がかかってくる。
しかも社長のケイタイにではなく、アドナンのケイタイにである。
「なんでアドナンにかけてきて、私に直接かけてこないの!?」と思ったけど、偉い人は直接電話なんかとらない。秘書を通してくれ、とかマネジャーを通してくれ・・・とか。まあ、別にいいんだけどね。

アイシェもアンタルヤへ着いたとたん、電話をかけてきた。
どうせでないと思ってかけたらしいが、出たのでパニックになって最初言葉が出てこなかったほど。
「昨夜、イクミの夢を見たから、かけてみた」と言って喜んでくれた。

そういうわけで近いうちに会いに行くことを約束していたのだが、朝電話をかけて「今から行ってもいい?」と尋ねると、「もちろん! 朝食とらないで待っているから急いでおいで!」とアイシェ。

でクルマを飛ばした。

今日は旦那も、大学が休みで帰省中の娘と、中学生の息子もみないて、久しぶりに家族全員と会えた。
11時近かったのだが、本当に朝食をとらずに待っていた。

食卓には数日前に焼いたというユフカと、タマゴ、トマト、きゅうり、ビベル、オリーブ、白チーズ、庭から取ってきたイチジクと葡萄、そしてチャイ。
久しぶりに食べるトルコ式の朝食である。

チャイを前にして、私は待つことができなかった。
お父さんが手をつける前に失礼して、チャイを一口。
飲まなきゃ飲まないですむのだけど、トルコに戻ってくると、やはりチャイが恋しい。
我が家ではチャイをいれないので、飲まないのだけど、店では出前で飲んでいるし、チャイを飲める環境ではチャイを飲みたいと思う。

今年作ったばかりの葡萄棚に葡萄もなりはじめ、イチジクも枝が折れそうに実がなっている。

藍染めをはじめるための、媒染液も作ってあった。
これが不思議なもので、羊のおしりの部分についている汚れた黒い○○がからんだ毛をかりとり、それをお湯につける。
発酵し酸の液になる。臭いをかぐと、確かに藍染の毛糸の臭いがするのである。
ほかに灰汁も用意してあった。

エゼンテレの採集予定も組んだ。
黄色、青、緑。
そして淡~い黄色を他の植物で染める。
9月の1週目にはこれでやろうと思えば4色分の草木染め糸ができあがるというわけである。(実際は時間の都合で2色がせいぜい)

なんで草木染めの話など書いているかというと、9月の1週目に関西の学生さん4人がキリム織りと草木染めなどの体験にやってくる。
その準備と打ち合わせも兼ねての訪問である。

織り機の準備、糸の準備、短い期間で来る人たちのために、事前の準備と受け入れ側の心構えがいかにできているか、重要なことである。

アイシェに「仕事でもないのに、面倒じゃない?」と聞くと、アイシェはこう答えてくれた。
「誰かがきて、何かを習おうという気持ちでいてくれること、それが私にやる気を起こさせてくれるんだよ。作業に集中することで気持ちも落ち着くし、私にとっても楽しみなんだよ」

一度に4人も家族が増えるわけであるから、食事の支度など大変になる。
もちろんミフリ社長も仕事返上で、この期間はアイシェの手伝いにくる。
通訳したり、村での生活の世話係り。
家ではいっさい家事をしたことのないアドナンも自分から買ってでた。
「今回はボクが食事の支度をするから心配しないでくれ」。
チャイもいれたことのない彼が一体何を作るのか・・・・。
今から楽しみにしておこう・・・。

とここまで書いて、まだ出勤していないことに気がついた。
村からの帰り、店により、ハムディおじちゃんに会い、いくつかの急ぎの仕事をして、修復ができあがったキリムをひきとり、点検。

時差ボケで夕方になると眠気が襲ってくる。
家に帰って時差をあわせるために、無理して起きてこうして日記を書いているわけである。





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Last updated  2005年08月16日 03時27分43秒
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