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カテゴリ:出張表話&裏話
コレがイーネ「オヤ」の縁飾りがついた古いスカーフです。
目的地はエーゲ海に近い地方都市。 日差しが強くなる前に出発しようと、朝の7時にクルマに乗り込んだ。 コルクテリというアンタルヤの避暑地を通り抜け、高原を走る。 夏なので羊・ヤギの遊牧がこの辺りに移動していて、ほかのシーズンに比べてかなりの数の群を見ることができた。 白、グレー、茶色、ベージュ、茶グレーの毛に目が行く。 羊やヤギを見て、毛糸になった状態を連想してしまう。ナチュラルの染めなし糸の群だ・・・・って見てしまう。ほとんど病気である。 地方都市に早めについて、食事をしてからホテルを探した。 村民バザールの場所も確認して、ちょうどその前におそらくこの辺りでは一番か2番目にいいだろうホテルである。 ・・・といってもかなり汚いし、私はなんとか我慢するけど、外国人は嫌がるだろうな、という感じ。これが観光地なら安宿でも設備が足りないだけで、ある程度清潔であるので、そんなに気にならないものだけど・・・。 観光地として知られていない地方都市の場合、ホテルはこんなものである。 翌日、早朝バザールに出てみる。以前は別の場所にオヤパザールとして専門に市が立ったものだけど、古いオヤが少なくなって、規模も小さくなり、食料品バザールの一角に並んでいる。 モノがないのはわかっているから、期待はしなかったけど、本当に期待しないでよかったというのが実情。 エーゲ海地方のバザールに売り出されるオヤを売る大問屋のおじさんがいて、そこで新しいオヤをいくつか選んだ。 あとはおばちゃんたちが持ち込んでいるオヤを見た。 知り合いのおばちゃんたちもいる。 ときどき家にあるオヤを持ち出して、バスに乗って店まで売りにきたりする。あたりはずれがあるけど、続けて持ってきてくれるから、買い続けてあげることで持ってき続けてもらう。 黙っていても仕入れに来たことがわかると、店を出さない村から出てきたおばちゃんたちが自分からやってきて「こんなのがあるけど・・」と袋から取り出してみせる。 イーネオヤであるが、私たちが求めているものではないので、買えるものがなかったのが残念である。 そのなかでいくつか見つけ、おばちゃんと交渉。 これがなかなか一筋縄でいかない。 普通の商人相手の方がいかにラクか・・・・。 強気のおばちゃん、1リラでも高く売りたいおばちゃんと、1リラでも安く買いたい私たちと、駆け引きの会話も面倒だけど楽しい・・!? ・・・・ここでは思ったほどの収穫がなかったので、イズミール県の村のバザールがあるとの情報へ、急遽そちらへ向かうことに。 ここはフェルトの工房で有名なところで、バザールには外国人も少ないけど遊びに来る。 市は野菜やフルーツ、洋服など地元の人向けであり、そのなかで村人の伝統的な衣装やオヤなども出ることがある。買い手は観光客ではなく、あくまで地元のトルコ人向け。そんななかに掘り出しものがあったりする。 ここでは民族衣装にシャツを見つけた。古いシルク混のものも2枚。価格も街中の骨董屋などで聞く価格を考えたらただ同然である。 さてこの近くのもうひとつの村のバザールは別の曜日に開かれる。 こちらは村人が持ち込む手工芸品がメインで、収穫はそれなりにありそうだが、その日まで待てないし、都合がつかないのであきらめてイズミール方面に抜ける。 そこからなぜかバルクケシールを通り、ここまできたらブルサもよろうということになって、まあいいやとそのまま続行。予定外のブルサ行き。 暗くなってからブルサに着き、定宿に泊まる。 翌日の午後までブルサの知り合いをまわり、そこからはいつもの通りにアンタルヤへ戻る。 収穫が少なく、クルマの荷台には大きなポリ袋がたったの3つという結果になったが、その事実を知ることも村々を訪問する意味なのだから、それはそれで構わない。 次の予定がなったら、そこからコンヤに向かってもいいな、と思いながら、寒いぐらいの高原地帯を通り抜け、アンタルヤへ。 山を下ったとたん、夜中なのに窓をあけるとむわっとした空気がクルマの中に入ってくる。 23時半に家に着く。 と、日本から戻ってきていた夫が待っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年08月27日 02時50分37秒
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