さて、みんな慣れてきてやれやれといっても、解決していない問題があるのです。
三毛娘の母、三毛母さん。
甥っ子のちびとろと同じ日、新居へやってきました。
不安げでしたが、いつも使っていた籠を以前と同じように冷蔵庫の上におくと、中に入って、ちょっと安心した様子。
やっと一緒に暮らせるね、三毛母さん・・・。
と、思ったのもつかの間。
その夜、私は犬たちと一緒に、古い家で寝ました。たぬきがまだ残っていたし、片付けもあるので。
翌朝早く新居へ行って、「おはよう、母さん!」と籠をのぞくと・・・・いないのです。
夫を問い詰めると、夜中に一度庭に出たと言います。
「戸を閉めていなかったかも・・・・」
私が一緒に泊まるべきだった。
毎日うちに来ているとはいえ、母さんはうちの猫ではなかったのです。
首輪には新居の住所、電話番号が書いてありますが、ペケほど人に慣れた猫ではありません。ミニコミ紙に広告も載せましたが、まだ連絡がありません。6年間ほとんど毎日いっしょだった三毛母さん、お隣の猫がうちに来るきっかけを作った三毛母さん、
良かれと思ってやったことが、こんなことになるなんて・・・・。
でも三毛母さんはずばぬけて頭がよくて、たくましい猫。
きっと再会できると、信じています。