というわけで、大阪交響楽団さんの定期演奏会の話題再び。メインのブラームスのピアノ協奏曲第2番です。
て、この曲、超がつく有名曲ではないですが、オーケストラの曲をある程度聴きこんでいる方ならばご存じだろう、という曲でしょうか。ピアノが超絶技巧を駆使する、という曲ではなく、本当オーケストラとピアノが対話をする、そんな曲になっています。ブラームスのほかのコンチェルトも同じようにソリストがソリストだ!という部分は存外少なく、それ故ソリストにとっては難しいらしい、とはソリストの側に立ったことがないわけで、ですが、まあそんなところです。この曲、4楽章あるので本当シンフォニーになりうる勢いですが、その3楽章、ピアノよりも主役になってしまうのがチェロソロです。冒頭の主題はチェロによって演奏され、それを受けてピアノが、ってもう本当ピアノもオーケストラの一つのパートで、というブラームスらしい趣向、です。
そういえば、ヴァイオリン協奏曲でも2楽章では延々とオーボエソロが、ですし、ブラームスはこういうことが好きなんでしょうね。それでも、ちゃんとソリストが一番輝く曲になっているのがすごいのですが、ブラームスのコンチェルト、本当ソリストが「どや!」てやるだけの曲じゃあないのがいいですよね。
追伸 この日のソリスト、清水和音さん、ソリストアンコールを披露してくれました。曲はブラームスの「6つの小品」から間奏曲でした。本編、そしてアンコール、さすがの安定感で魅了されました!