というわけで、昨日の続き。大フィルさん定期のメインで演奏されたブラームスのシンフォニーから。
この日の弦楽器、ヴィブラートを抑えた演奏が印象的でした。管楽器奏者ではありますが、弦の響き方が明らかに違うので、いわゆるピリオド奏法のノンヴィブラート演奏ほどではないですが、やはり違いが面白いところでした。
そして、この日の演奏ではこの曲のもつ「流れ」を何よりも重視した演奏に徹していたのが同じく印象的でした。演奏され尽くしているともいえるくらいの有名曲、「きめる」ところとか「見栄を切る」ようなところが何か所もあり、指揮者はそういうところでオケ全体へのアクセントを求めることが多いところですが、そういうことはなくとにかく曲は流れ続ける、そのうちに終曲、そんな演奏でした。新鮮で面白い解釈なので、これはこれでありだとは思いますが、こういうのはねえ、な方もいたかもしれません。指揮者の棒さばき一つで曲が大きく変わる、そんな印象を改めて持たせてもらった演奏になりましたよ。