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カテゴリ:受験
成田に向かう機内の中で読んだ雑誌に、中学入試についての記事があり
私立校の校長が、受験後の中だるみは、人生を考える期間として…と語っていた。 なんという認識の甘さだろうか。 最低でも2年の間、受験の為に、という生活を強いられ 受験が終わった途端、腑抜けのような、終わってしまった状態になる。 これを前出の校長は、中だるみと呼んでいるのだろう。 勉強をしなくなるだけならいい、 開放感から遊ぶ楽しさ、快楽を求めるようになり、 繁華街で遊ぶ、飲酒、賭け麻雀、違法ドラッグ、 遊ぶ金欲しさに親のお財布からお金を盗む、 コミュニティ、2ショットダイヤルで援助交際をする これらは、私の教室の私立中学、それも偏差値の高い学校に通っていた 中学生が起こしたトラブルだ。 人生を考える期間、などという言葉で片付けていいのだろうか? もちろん、中には、有名私立中学入学後すぐに テツリョクなどの塾に入り、東大や難関大を目指して学習を開始する 中だるみと全く無縁の私立中学生もいるし、 私の教室にも、公立中学や、小学校から私立に通う生徒達と学習することで、 自分で目標を作り、受験が終わったことで、 それまで好きだった英語や、他の習い事に打ち込む生徒もいる。 しかし、そのような生徒達は、ごく一部でしかない。 多くのお母さんたちが、私立中学入学後、 新たな頭痛の種を抱えているのである。 御三家と言われる私立校に通っている生徒が 中学から高校に進学し、高校から入学してきた生徒達を見て 中学受験はしない方がいい、と思ったと言ってきた。 自分を含めて中学から入って中だるみしている生徒と 高校から入った生徒では、人間的な出来、スケールが違うと言うのだ。 「中学に入った後、テツリョクへ行ってても勉強しない奴がいるくらい たるみきってしまうのは、仕方がないことだから、 受験しない方がいい、 俺も受験しなければよかったかも」 彼以外にも、中学受験をしなかった方がよかったのでは、 と口にする私立中学生、高校生は少なくない。 もちろん数年後、彼らの考えが変わる可能性もある。 しかし、高校受験に踏み切る生徒もいる。 高校受験は、生徒自身が自分で決めた目標をクリアする為に自分自身で戦うが 中学受験は、そうではない。 自分自身で目標を決めたのではなく、 自分自身で考えて合格に向けて勉強してきたのでもなく、 すべて、親と塾が決め、轢いたレールを走らされてきた。 特に有名大学の付属、それも100%近く付属の大学に進学できる中学に入学した生徒達に 勉強しろ、と言っても、受験以外の目的で勉強してこなかったのだから、 中学受験が終着駅であり、勉強する理由が存在しないので、する訳がない。 大学が昔の専門学校のように 総合大学であっても新学科を設立するなど専門分野に特色を出し始めた。 昔と違って大学は、自分探しをする場ではなく、 将来に活かせる勉強をするところとなった。 今は、高校で、将来を想像し、大学を決める時代なのだ。 高校受験を通して、自分の将来を考え、自分と真摯に向き合い成長し、 自らの手で合格を手にして自信を持った生徒達を見ていると 本当に中学受験が人生においてプラスの選択なのか、疑問を感じてしまうのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年04月04日 19時21分53秒
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