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カテゴリ:子供の気持ち
旅行に出発する前日に、
「先生に、この成績を見せてきなさい!」とお母さんに言われて 中間テストの成績表を持って教室にやってきた 中の上ランクの私立の中高一貫校に通う中2のA君。 1教科を除いてすべてが、赤点ぎりぎり 学年順位も散々たるものだ。 特に暗記を必要とする教科の点数が悪く、 勉強時間の不足は、明らか。 とにかく時間さえあればゲームばかりやっているという。 彼だけではない たるまないのは、特待生で入った子くらいなもので 私の教室の私立の中高一貫校に通う男子生徒の80%以上が 受験後に、それは見事に勉強しなくなる時期が平均で2年ほどある。 私の教室の生徒ではないが、 公立高校よりは、いい大学に入れるのではないかと 私立の中高一貫校に入れたが、高校3年生の夏休み前までたるみっぱなしで、 10万円以上の月謝を予備校に払い、 ようやく偏差値48の大学に入れたという例もある。 大学の付属校でない学校の生徒でもこのような状態なのだから、 大学受験もしなくていいとなれば それこそのびきったゴムのようになっても不思議はない。 殆どの子がゲームに時間を費やし 勉強せずにゲームばかりしている自分を ダメな奴だと見下し自己嫌悪に陥っている。 そして、そんな自分が嫌で、現実逃避の手段としてゲームに没頭する というマイナスのスパイラルに填っている。 しかし、そこから抜けだそうという気力もない、 めんどくさいのだと言う。 もう大変なこと、疲れることはしたくない、 楽しいことだけしていたい。 という思考なのだと感じる。 高校受験があれば、受験勉強をすることである程度学力はリセットされるが、 高校受験がないだけに、ただ定期テストの為だけの勉強を繰り返すだけで 赤点ギリギリの点数を取っているようでは、 大学受験に必要とされる基礎学力がつくわけがない。 一方、中高一貫校に通う女の子たちで たるむのは、20%いるかいないかだ。 それも、1年以上の長期に渡るのは、あまり偏差値の高くない学校に通っているか お化粧やファッション、異性などに没頭した場合に限られる。 女の子の方が堅実で現実的なのだろう。 中学受験後のたるみ現象は、中学受験に対する精神的な負担の現れ という見方がされている。 ということは、中学受験に対する精神的な負担は 男の子の方が大きく、 精神的な成長が女の子と比べると遅いことに 起因しているのではないだろうか? 「どうして中学受験をしたの?」 「高校受験をしなくていいから、いろいろ勉強できるし、経験できるから…」 「でも現実は、ゲームをして過ごしているよね。 それが、中学受験をして、したかったことなの?」 「ううん」 「ゲームをするな、とは言わない。 でも、少しは、将来に役立つ時間の使い方をしたらどうかな? どうせしなければいけない勉強なんだから、 やらされる、のではなく 自分から進んで目標を立てて、達成することを楽しみながらやってみれば?」 Aは、期末テストに向けて 目標点数と毎日の学習時間と目標を自分で決めて、 先週から取り組み始めたという。 夏期講習を含め、彼が、少しづつでも自分に自信を持てるように、 サポートしていきたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月23日 09時02分12秒
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