|
カテゴリ:受験
中だるみ状態から脱出しようと
もがき始めた私立の中高一貫校に通う中3のA君。 予習をし計画を立ててテスト勉強をしているわりには テストの結果が芳しくない。 実教室の夏期講習は時間も内容も個別対応なので A君の夏期講習の内容をどうしたものかと悩んでいた。 学校の成績を上げる為には、 夏期講習の内容に教科書の予習を入れなければならない。 通常レッスンでは他の中高一貫校の生徒も 中学範囲の英語力を強固なものにする為に 高校受験をする生徒と同じ内容をやっている。 しかし、教科書の予習に夏期講習の時間を取られては、 今までA君が取りこぼしている中学での学習範囲の 立て直しが十分にできず、脆弱な基礎力の上に 高校範囲の学習が乗ることになってしまう。 大学受験に直結する高校範囲の学習を より高いレベルで時間をかけずに習得するには 中学範囲の基礎部分の習得レベルの高さがものを言う。 そもそもA君が通う学校の英語の授業は、 検定外教科書と私が実教室の上位カリキュラムで学ぶ 高学年の生徒達に使用している準2級レベルのテキストを 副教材として使用し、テストの問題も A君の兄であるアイン君が通う御三家のテストより 高校範囲の問題など語彙レベルの難度が高く、問題量も多い。 設問も丸暗記していなければ答えられないような、 知識量を問う記述問題がほとんどで 御三家レベルの生徒を集めている特別特待クラスと 帰国子女の国際クラスも長文問題が2問加わるだけで 問題用紙は全クラス同じである。 これら特別な2クラスを加えても 学年全体の平均点は、50点以下だ。 完全に取り残された消化不良の状態に置かれている A君より悪い状態の生徒が少なくないことが 平均点から想像できる。 実教室の英語力がある生徒であれば、 めきめきと力をつけることができる指導内容 テスト内容だが、1年生から実教室に通い始めたものの 中学受験準備でほぼ2年間休会していたA君は、 中学から英語を始めたのと同じ状態で、中学に進学。 そこに中だるみが加わったので、 もともとじっくりと時間をかけて理解していくタイプの彼 多少の努力をしても、成果を感じられる状態にはならず テスト後に意気消沈という状態が 昨年の冬から続いている。 昨日ちょうどA君のお母さんが、 予備校に拘束(笑)されている兄であるアイン君に代わって 夏期講習の書類を提出しに教室にいらしたので、 A君の学校のテストや授業について尋ねてみた。 父母会でも授業が難しくて理解できない、ついていけない という声があがったことがあるそうだが、 学校側の返事は、 ついて行けないなら塾に通ったらどうですか? それでも無理なら他校に行かれては? だったと言う。 A君のお父さんも、高校受験をして 他校に行くという選択肢を考え始め、 お母さんもこれから先を考えると このまま今の学校に通い続けることは マイナスではないかと思い、 本人に内部進学せずに他校へ進んでもいいのではないかと話したが クビを縦に振らないとのこと。 レッスンが終わった後、A君を残して気持ちを尋ねてみた。 「僕に(高校受験が)できますかね?」 「もちろんよ。 高校受験は、中学受験と違って、志望校も自分で選択する 自分の決めた目標に向かって、努力する、自分へのチャレンジ。 恐いかもしれないけど、達成感も大きい。 貴重な経験だと先生は思うよ。」 A君の顔が少し和らいだ。 理解の早さは生徒によって異なり 体力、気力も一人一人違う。 努力は無限にできるものではなく限界がある。 あまりにレベルが高すぎても 早い流れについていけず、力尽きて沈んでしまう しかし、学校が持つ流れは、入学してみなければわからない。 来週から始まる夏休みや学校生活がA君にとって 前向きに充実して過ごせるものになることを願ってやまない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月14日 14時08分47秒
[受験] カテゴリの最新記事
|