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夢先生の玉手箱-annex

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カテゴリ:子供の気持ち
私は、キャラという言葉が嫌いだ。

先日も低学年の生徒が
「先生は、運動会の時に、駆け足で1位になったことある?」
と尋ねてきたので、
「あるけど、いつもじゃなかったよ。
 何位になるかは、いっしょの組になった人によるでしょ。」
と答えると
「先生は、勉強も運動もできたんだ。
 いいな~。でも、私、そういうキャラじゃないし」
他の生徒たちもその場にいたこともあって
彼女がどういう意味で「そういうキャラじゃない」と言ったのかを
問い質すことはできなかったのだが
彼女の寂しそうな顔とともに
どうにも気になって仕方がない。

キャラは、英語のcharacterから発しているのだろうが
英語が語源であるギリシア語のcharakter(eの上にアッパーバーあり)
"刻みつけられた印"から印刻→記号→性格となったのに対して
キャラは、その語源であるギリシア語そのままに
使われているような気がする。

なぜなら、キャラという言葉の裏側に
スクールカーストという言葉がちらつくからである。

スクールカーストとは、人気を軸に作られるヒエラルキー(上下階層関係)で
学校だけではなく、職場や社会にもあるが
問題なのは、中学生以下の子供たちにとっては、「一緒にいておもしろい」
「外見的魅力に優れている」「運動能力に優れている(ただし種目によって)」と
いたく感覚的な、それも本人にはどうしようもない部分で判断され
作り上げられていることである。
そして、「キャラ強制圧力」というおぞましい力を生み出す。

「キャラ強制圧力」とは、クラス全員が作り上げる「場の期待感」が、
個人に特定のキャラを演じる圧力となって働き、
そこからの逸脱を許さない「空気」を作り上げるという現象である。
これにより、「友人とキャラが被る恐怖」
「自分に割り振られたキャラに納得できない」といった問題が
発生することとなり、個人に強いストレスとして作用する。
この圧力により、個人は容易に「キャラ換え」することが困難になり、
スクールカースト階層は、より一層固定化されたものとなっていく。
はてなキーワード スクールカーストより


以前は、中学生、高校生の問題だったスクールカーストだが
生徒たちの様子からどんどん低年齢化してきていると感じる。

英語のcharacterは
個性、特性、持ち味、特徴、特長、品位、高潔な人といった意味を持つ言葉で、
それらは、尊重されなければならない。
そんな当たり前の価値観を持ち合わせていない
子供たちが増えた原因を知ることで、
スクールカーストによるいじめを減少させる手だてや
対処法が見つかるのではないだろうか?と
こちらの内藤朝雄氏の本から読み始めた。


いじめの構造






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最終更新日  2010年12月05日 17時27分33秒
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