南風一の世界

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• 成人の日

  　　　　　成人の日　　　　南風一この１年は定年前の予行演習と思って日々が過ぎて行く有り様を自覚的に感得しようと考えて一日一日の初めにはこれから一日が始まると気を引き締め寝床に就くときはさあ明日の一日に備えて早く眠ろうと一日を終えたそれを３６５回繰り返していたらあっという間に春夏秋冬が過ぎて正月を迎えていた今また成人の日を迎えて昨年の春　仕事の道筋にある予備校寮から出て行く女子たちの姿を見かけてああこれから１年の浪人生活は長いように思えてもあっという間に過ぎてしまうから心配することはないそんなことより若さゆえにリスクをものともせず立ち向かえる若者たちの勇気がいつのときも新たな時代を切り開いてきたそんなことを思い出して予備校生女子たちが自転車に乗って颯爽と出て行く姿にフレー　フレーと応援したい気持ちになっていた日々仕事に行く途中で見かけた姿は年が変わって入試がもう直前に迫っている一日一日を自覚的に生きていたつもりが１年は本当にあっという間に過ぎ去っていた定年まで１０か月ばかりになって一旦乗り込んでしまった舟からはもう逃れられないという心境になっている刻一刻と足早に過ぎていく１日を大切に迎え　また送り出さなければと愛おしく思っている （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2019/01/12

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• 電子認証

  　　　　電子認証　　　南風一毎年のことながら１年に１回電子申告をしようと始めると何かうまく行かないことがある窓口に行かなくても手続きができるということが売りなんだろう？にもかかわらず電子認証をしようとすると「ロックがかかっています。○○×へご連絡ください」というメッセージ○○×へ連絡しようにも「祝休日・土曜日は休み」と出ているので結局平日に○○×の窓口へ行けということかなぜこんなのだろう？昨年うまく行ったからといって今年うまく行くとは限らない電子認証って一体何なんだ？昨年は俺と認識してくれたけれど１歳上がるともう他人ってことか？全く使い物にならないねマイナンバーカード （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2019/01/05

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• ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷ　ＹＥＡＲ

  　　　ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷ　ＹＥＡＲ　　　南風一親にとって子どもたちが１年毎に成長していくことは楽しい果樹園の桃や琵琶が甘く美味しい実を付けることは嬉しい太陽光パネルが晴れの日にせっせと電気を発電して稼いでくれるのは嬉しい畑の脇に設置した自動販売機のコーヒーやジュースを買ってくれる人がいるのは嬉しい来年の今頃は一旦会社を定年退職していると想像してみるのは嬉しい冬至を過ぎてこれ以降は１日が長くなるばかりで３、４か月もすれば暑くなるのは嬉しい住宅ローンが残り１年余で終わってしまうのは嬉しい晴れの日の休日　１時間ほど付近の移り変わりを眺めながらのんびり散歩するのは楽しい植木を伐採した猫の額ほどの庭に陽が射し出してチューリップの芽が２センチメートルほど伸びているのを見るのは楽しい孫が遊びに来るのに備えて寒々とした座敷の畳の上に電気カーペットを敷いてぽかぽかした上で何をするでもなく雑誌や新聞を読むのは楽しい座椅子に座って差し込んでくる陽射しにうたた寝をするのは楽しい姪から貰ったドリップコーヒーを飲むのは美味しいまだまだ捨てたものではない楽しく嬉しいことはたくさんある （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/31

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• お気楽さん

  　　　お気楽さん　　　南風一５９歳になると５９回新年を迎えたことになり自覚的に迎えた新年はそのうちの１２歳くらいからだったから４７回くらいの新年を迎えたことになる新年を迎える度この繰り返しは永遠に続くとも勘違いしそうだけれど実際は若くて自分の身体に何の支障も感じないうちが関の山身体や精神の自由が効かなくなれば自分の足で立つことさえ覚束なる最早お気楽に新年を迎えることはできないそう考えるとあと２０～２５回も新年を繰り返すことが出来れば御の字そうそうこの繰り返しが永遠に続くこともないそれにもかかわらず毎年この繰り返しが永遠に続くように（否当たり前とも思っていないのだろうけれど）錯覚している自分の祖父母や父母がいつの間にか亡くなってしまったように自分にも死期が近づいていることを何とも気付かずお気楽に暮らしている （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/30

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• 夢枕

  　　夢枕　　　　南風一年の暮れの明け方３時半くらいだった今度は祖父が元気な顔を見せている「あら、おじいちゃん来ていたのね」今は壊して存在しない父の古家の居間だったつい１か月前には叔父が来ていたから短い間に家族勢揃いといったところだ「お元気ですか？」（そうは言ってもあの世へ行ってしまったから）あちらの世界で元気にやっていますか？というのが正確な表現だが、夢の中では祖父が亡くなっていることを知らないことになっているおじいちゃんはニコニコ笑っていたと思うが何を伝えたかったのかな？ちょうど先週末に妻と一緒にお墓参りして水やお花を祭って祖父や父が好きだったお酒を供えてきたところだったからそのお礼かなと思った叔父も祖父も律儀なところがあるなあ （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/29

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• 嘘も方便かまやかしか

  　　　嘘も方便かまやかしか　　　南風一経団連が就職協定を公表するのを止めるという学生にとって就職活動は大切なことだが企業から志望動機を聞かれて尤もらしい回答をするのは尤もらしい嘘を付くことと同義のようで結構自責の念に駆られる（みんながそうではないだろうけれど私はそうだった）就職など誰が好き好んでするものか働かなくても食って行けるならばそれに越したことはないそんなことを言えば身も蓋もないだろうからお利口さんは口には出さないけれども誰もが思っている仕方がないから自分の好みに事寄せてどうせ働くならばできるだけ自分の興味に合った仕事がいいと考えて社会的意義などと殊勝なことを並べて自分を納得させ仕事を選ぶそして選んだ仕事は果たして２０歳代始めから６５歳くらいまでの命の時間と喜んで引き換えられるものかどうかそこのところをよく考える必要があるけれども資本主義の世の中を生きていくにはそんな悠長なことも言っていられないからなにかしらの仕事に就く１か月毎に何がしかの給料をもらってたまの休日に恋人とデートしたり家庭サービスをしたりするとやはり仕事があっての幸せだなと納得して自分が嘘を付いて就職したことをけろっとして嘘とも感じなくなる立派なまやかしの完成となって彼（または彼女）は死ぬ間際になって自分は立派な人生を送ったと納得して逝くきみがやりたかった人生ってものはそんなものだったのか？そんなこと言ったってもう死んでしまったのだから仕方がない目出度し目出度しと相成ることになる （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/24

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• 年の瀬

  　　　　年の瀬　　　　南風一 ラクダの背中のように水が盛り上がったところで一気にスピードを速めて流れ去るそれが年の瀬のイメージだけどこの１、２年はそんな感覚が消えてしまった１２月２１日というのに単に月末近くの給料日にしか過ぎないこれからの３連休をやり過ごしてまた１週間を過ごせば土日がやってきて正月休みが続くだけことさら年が改まるから気持ちも改まるとか何やら新しい年に向かって希望が湧いてくるといった心の清々しさはない昨日までの一週間と同じように次の一週間を暮らしていくそうして１か月が過ぎて行く次の月がやって来る次の月がくればまた１週間を過ごして同じような１週間を何回か過ごすうちに１か月が過ぎるそうやって１か月を１２回やり過ごして気が付くと今日になっている退屈とも何かが嬉しいとも感じないただ明日が来れば季節が巡ってくるそうやって師走の年の瀬が普通の１月になってしまった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/21

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• 宿命

  　　　宿命　　　南風一１２月とは思えない陽射しを見ると一日中桃を植えたばかりの畑に寝転がってみたらどんなに楽しいだろうと思う一日中背中を土の上にくっ付けて仰向けに寝ていたら風が腹の上を吹き抜けて風邪を引くかも知れないなあ母が亡くなって生きる理由というものは確かに消えた気がする何をしていても報告する人は誰もいない誰かが待っていると時に急かされることもない母は亡くなってしまったからもう会いに行く必要もないし待っていることもない私の寿命はもう２０年も持てば御の字だろうけれどこの寿命のレールから逃れることは出来ない一日一日どんな風に暮らそうとも一日一日が過ぎて寿命の途絶える日は確実に近づいている生まれてから何の真実の発見も発明も出来なかったけれどただ一旦生まれたからには確実に死ぬという真実は実感できた私が小さかった頃祖父や父は私を可愛がりそして私が大人になる前にあるいは大人になってから死んだそして私は私の祖父や父がそうであったように小さな孫と遊ぶことが楽しいやがて孫は大きくなり大人になっていくそして私はジジとして死んでいく （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/18

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• 一年

  　　　　一年　　　　　南風一 一日一日を自覚的に生きることは難しい何も考えることなく今日もあれとこれをやって１２時半が来れば昼食へ行って眠い時間帯にはコーヒーを飲んで少し景気付けをして夕刻になれば終礼があってあとはみんなの帰りに合わせて１９時までには会社を後にする月初の報告と月２回の会議資料を遅れないように作成して６か月単位の業務計画は確実にこなすように気を付けるそうやって月曜から水曜になり金曜日が来て土日の休日を楽しみにして暮らす月半ばを過ぎれば月末の勉強会の日取りを決定し２１日の給料日が来て早や月末を迎えることになるそうやって日一日がだんだんと長くなり太陽光発電の稼ぎが上向いて行くのを楽しみにして日一日をやり過ごすうちにいつかしら彼岸が過ぎ一日一日と暮れるのが早くなり太陽光発電の稼ぎが悪くなってくる年末が押し迫って来ると一年に一回の外回りのガラス拭きをして庭木の伸びた枝を切る庭木の根が下水の升の蓋を押しているのでそろそろ根元から木を挽かねばとも思いそれにしても１年くらいでは枝は大して伸びていないようにも見えその割には毎年幹が太くなって根元が下水の蓋を押しているように思い今年こそは木を切り倒さねばとも思う見た目には木々は昨年の今頃とちっとも変っていないように見えそれでも見上げると高さや枝の広がりは確かに２、３年前より高く大きくなっているようにも感じる木々は１年前とちっとも変っていないと思うのにやっぱり枝を切らねばと思う周りに家が立て込んで来たから庭木で目隠しをする必要性も薄れてきたとも思う大きく広がった枝を切れば空が広がって庭も明るくなるだろう３月から４月には庭のチューリップが喜んで花を咲かせるだろうまだこれから雪や寒波の日を迎えなければならないけれどクリスマスやら大晦日を迎えてやがて正月を迎える明日もいつもの月曜日を自覚的に生きねばならない昨年もそうやって日一日を生きていたら今年と同じ時季を迎えていたそうやって無自覚の一年が過ぎていく （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/16

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• 恩師

  　　　恩師　　　南風一 今から探せば恩師はまだ元気に暮らしているかも知れないあるいは母と同じくらいの年齢だったからもう死亡してしまったかも知れない小学校に入学したときの先生だから思い出深いところが授業とかの思い出は余りない唯一夏の暑い盛りにプールで友だちが溺れそうになったので先生が体操服のままプールに飛び込んで友だちを救い出したときのことを憶えているその日先生は下着が濡れてしまってスカートの下は何も穿いていなかったのかも知れない掃除のときに先生の机のあたりを箒で掃いていると机の横の棚の中に絞った下着がそっと置かれていた先生は母と同じく厳しい先生だったと思うが先生に教わったことは何一つ憶えていないただ体育のドッチボールのとき先生は帽子を目深に被ってボールに当たった子どもには笛を吹いてラインから出るように厳しく律していたことを憶えている小学校の１、２年生のときの担任だったのに思い出と言えばたったそれだけ授業で話していたことは何一つ憶えていない （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/15

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• 私たちの一日

  　　　私たちの一日　　　南風一 福井県の恐竜の化石は１４００万年前地球の年齢は４６億年こういう長さを想像すると人の一生は一日の始まりの朝の午前中くらいのもの昼飯を食べて一服でもしようかと思ったところで気が付いたら父母はもう亡くなっている夕方になるまでには自分も消えてなくなっているそう考えると人の一生なんて知れたもの父母が亡くなったからと言って悲しむ必要もない自分もすぐに居なくなる私を可愛がってくれた祖父は私が中学校２年生のときに亡くなった私の孫は今年３歳なのでもう１１年もしたら私は死んでいてもおかしくない一週間の天気も季節の巡りも一年の経過も朝飯前のほんの１分くらいのものそう考えると日々一日を淡々と生きることの大切さに思い至る何事も悲しむことなくけれども孫のささやかな成長に目を細めて命の短さを慈しもう朝に生まれた赤子は夕べにもう年老いていなくなる恐竜の化石の年代にしろ地球の年齢にしろその悠久の時の流れに比べて人類の生存のちっぽけなことよだからこそ日々一日を大切に淡々と生きて行こう （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/09

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• ただアクセサリーとして

  　　　ただアクセサリーとして　　　南風一昔きみのことを好きだったのは単なる「アクセサリー」としてだったのかも知れないきみはそんなことくらい直感的に気付いていたのだろうだから俺に不信感を抱いていた４０年も過ぎてきみが直感的に感得したことを俺はおっさんになってようやくそうだったのかと気付いているきみのことを死ぬほど好きだと思ったのはきみが言った通りきみのことを「アクセサリー」として身に付けて有頂天になっている自分の楽しみをただ実現したかっただけに過ぎないだからきみとの「その後」が思い浮かばなかったただきみと時々デートして通学電車では楽しいおしゃべりをすることさら変わったことでもないそれから後のことはどうすれば良かったのだろう？今も分からない （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/08

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• 曼殊沙華の少女

  　　　　　曼殊沙華の少女　　　　南風一小学生のとき学校からの帰り道墓地の近くで曼殊沙華を摘んで遊んだ少女の話は以前に書いた一度一緒に遊んで二度目は「今日は遊べない」と言って別れた切りになっていたその少女がまさか半世紀も過ぎて現れるとは母から相続した畑に１週間前には桃の苗木を植え今日は枇杷の苗木を植えていた穴を掘って腐葉土を入れて有機肥料を混ぜて苗木を植えてやれやれと思って水をやっていたふと墓地の方から人の気配がすると思って目をやるといつ来たのか一人の女性がお墓に手を合わせているこちらに向かって立つ大きな墓が終わるとその西側に並ぶ幾つかの地蔵墓にも手を合わせている何やら急ぐような仕草に違いないせっかくお墓に参ったのならもっと落ち着いてゆっくりお参りすればいいのにと思う女性は　水やりの手を休めて眺めている私と目が合うとそそくさと東の方へ立ち去って行った私は女性の姿が消えた方角を見やるが車は見えないし人影も見えない女性は飛ぶように何処へ消えたのだろう？小学生のとき一度一緒に遊んだきりの女の子が半世紀も過ぎて気紛れに現れたのだろうか？花も線香も持たずなぜこの時間なんだ？と思った （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/08

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• 身の破滅

  　　　　身の破滅　　　　南風一近頃の離婚の多さを聞くにつけ私はその兆候を先取りしていたのかなと感じている好きということと結婚するということその間には天と地ほどの違いがある恋する女から少し連絡が途切れたりすれば嫉妬と焦燥に狂う男が女と平穏な暮らしなど営めるはずがない結婚などすぐに破綻することは火を見るよりも明らかだそういうわけで俺は恋した女から逃げた自分の方がより多く好きだったから女から逃げた未来の展開を想像して身の破滅しか思い浮かばなかった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/04

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• 規格外

  　　　規格外　　　　南風一近頃車の検査不正や耐震器具の性能不正が留まる処なく明らかになっている先日義母から誕生日の祝い金として貰った１万円に２万円を追加して眼鏡を購入した遠近両用の眼鏡を調整して眼鏡が出来上がってきたというので早速買い物へ行く際に引き取りに立ち寄った眼鏡をかけてみてフレームの左右調整が必要と思ったので「耳の位置が左右違うのでフレームを調整してもらえますか？」と店員さんへ伝えた店員さんは真正面から新しい眼鏡をかけた私の顔をしげしげと眺めて「左目が少し下がっているので眼鏡が曲がっているように見えてしまうのですね」と言ったその言葉に私は思わず「そうだったのか」と納得が行った私は精密に作られる工業製品や機械のように左右対称ではない目や耳は左右にあるからてっきり工業製品のように形も位置も左右対称になっているものと思い込んでいたところが私の目はそんなに精巧に出来ていなかった工業製品から言えば「規格外」ということだろうでも生物としてそれは当たり前のこと目の高さが完全に左右対称である理由など全くない個性のように目も顔も身体も左右不釣り合いでいい （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/04

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• 借り物

  　　　　借り物　　　　南風一 母は亡くなる半年前病室を訪ねると「早くお迎えが来てくれたら」と口にしていた「そんなこと言わなくても　その時が来たらお迎えが来るよ」と私が言うと「お前、よく言うね」と気分を害しているようだった母は慌てる必要はなかったけれど結局そんなことを言ってから半年も経たないうちに天国へ旅立ってしまった母は直前のことを忘れる認知症ではあったけれどもし股関節骨折がなくて自分の足で歩くことが出来ていれば多分もっと長生きしただろうと思う股関節を骨折して手術は成功したものの病院の人手不足から寝たきり生活になってしまった自分の足でトイレに行くことができず最後は食事も出来なかったけれど頭は正気だった色々な制約から生きていても詰まらないと思っていたのだろう美味しいと言って好きなものを食べることも温泉に浸かって身も心も寛ぐことも借り物の身体や心を喜ばせることに過ぎないせっかくの借り物だしせいぜい大事に使ってお返ししなければそのためには身体が病気にならないように精神が病まないように日頃から借り物を大切に扱わなければ　ね （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/12/02

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• ５０年前の叔父

  　　　５０年前の叔父　　　南風一今朝５０年前に自動車事故で亡くなった叔父が夢に現れたもう取り壊してしまった父母の家の座敷に叔父が横になっている「あら、叔父さん、帰っていたのですね　久しぶりですがお元気でしたか？」私が呼びかけると叔父はがばっと上半身を起こすやこちらに振り向いて満面に笑みを浮かべてうれしそうに「ありがとう」と言って両腕を広げて私に抱き付いてきたよっぽど久しぶりに会えたのが嬉しかったらしかった私が「（姪にあたる）姉の子どもたちの写真を見せて貰いました？」と聞くと「さっき見せて貰ったよ」と叔父は嬉しそうに頷いたそこで目が覚めた叔父は数え２７歳で亡くなった亡くなる直前に女の子が生まれていたがその女の子も１０年くらい前に事故で亡くなった叔父の奥さんだった人は実家に帰った後消息を聞かない今春に姉夫婦と私は母の１００日法要と叔父の５０周忌の法要を行った叔父は私にお礼を言いたくてわざわざ天国から降りて来てくれたのかなと思う叔父は２７歳のままで若々しかった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/21

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• 合点が行くまで

  　　　合点が行くまで　　　南風一 ご近所の一家が引っ越すというのでトラックが邪魔になるのでとデパートのお菓子包みを持って挨拶に来たそのときは多分仕事の都合で近くの通勤しやすい場所に引っ越すのだろうと軽く思っていた休日明けの月曜日の朝家の横の車庫にいくつかの家財道具が残されていたので多分近くに移っただけでその証拠にこうして家財道具をまだ片付けに来るつもりだと思った週末に郵便受けに大きい封筒が入っていたけれど買い物から帰って来たときには封筒がなかったのでああ近くに居るから取りに来たのだろうと思っていた今日外出から帰って車を入れようとすると不動産屋の自動車が停まっていて家まで入っていけない仕方なく借りている駐車場の方に停めて家まで歩いた通り過ぎるとき引っ越したばかりの家を見ると不動産屋とおぼしき人と家を見学に来たのであろう子どもや母親らしき人が家の中を覗き込んでいたそれを見て「なーんだ。家を売却するつもりか」とやっと合点が行った些細なことでも関係が途切れてしまうことにはなかなか抵抗があるのかなそう考えたくはなかったのかなと思うそんなに親しかったわけでも家のことをよく知っていたわけでもなかったのに （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/17

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• 七五三

  　　七五三　　　南風一 ・七五三　俺のときにも　母や父　　晴れ着晴れ晴れ　氏神詣り・今日この日　何事もなく　一周忌・昨年の今際の際の安らかさ　　希望通りに潔し母  （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/11

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• 秋空４歌

  　　　　秋空４歌　　　　南風一・抱えつく太もも　飼い犬の股間赤くそびえし　　　　　キャーとか奇声上げる婦人・すでに仕事にいでし夫は　　　　　　　　そんなことつゆ思わず知らず・母と娘バドミントンする　　　　　覗き見て猿のごとくする夏夕べ・実直警官定年とともに妻子家消え　　　　　秋空のヘリ  （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/10

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• お墓

  　　　　お墓　　　南風一 墓の始まりは縄文時代の穴を掘って埋納しただけの土葬や弥生時代の甕棺墓とか群集墳だろうそれから数多くの古墳が現れるやがてそれも下火となって寺が現れると火葬となるお墓の名前を読んだところでそこに葬られている人のことなど１００年もすれば誰も知らない人ばかりとなるから実際問題として墓に葬られた死者を悼む人など誰一人としていないことになる結局墓を作ってそこに葬られた人を悼むというのは生き残った人たちの感傷にしか過ぎない生き残った人たちが自分の命の火が消えるときまで死者を懐かしく悼むに過ぎない死者を見知っていた人たちが死に絶えたところで墓も死に絶える最早墓には何の意味もない （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/07

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• 淋しさ

  　　　淋しさ　　　南風一 近所の家が引っ越すという同じ班ではあるもののそれほど親しいわけでもなく家族のことをよく知っているわけでもないそれでもほぼ２４年間かな宅地分譲された時期がほぼ同じだったのでとにかくゴミ出し場所が同じだったという仲であるその家のご主人は地元の国立大学法人の副学長をしていたはずだから定年後も暫く継続雇用もあったはずだと思うがいよいよ実家へ帰るか第二の人生の就職先が見つかったということなのだろう壮年時代の職場に近い場所に仕事を辞めてからも住み続けるというのは職場との糸が切れているから余程の理由がなければ動機が湧くはずがないだから定年して職場を去ってしまえば最早その近くに暮らし続ける動機はない２４年間同じゴミ出し場の近くに暮らして実はそれ以外の何の関係もなかったことに思い至るそれは昨秋母が亡くなったときの哀しみにも似て自分の人生の一部を共有した人たちが欠落していくという淋しさかなほんの近くに住んでいる人たちだけどそんなことは束の間死別でなくて離れるだけのことだのにね （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/11/03

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• 恋

  　　　恋　　　南風一 つい一週間前に今年のスダチの実は全部収穫したと思ったそして今日先日補修してくれた軒下の換気口の仕上がりを見たついでに何気なくスダチの木を見上げるとまだ青い実が残っている一つ二つ三つ四つ本当はまだ残っているけれど今日はまだ見えないだけなのかも知れない探しているときは見えなくて探すのをやめたとき見えてくるものがあるそれは恋であることもあるし片思いの恋であることもある （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は 人気blogランキング

  2018/10/20

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• 時間

  　　時間　　　南風一 母が亡くなる今際の時間心拍波形がゼロになってはベルが鳴るので医者がベルを止める医者はまだ何の素振りも見せないので母の呼吸はまだ続いているのだと悟る母の顔を見れば虫の息もう十分頑張ったから向こうへ旅立って楽になって欲しいと思ういつ医者がご臨終ですと言い出すのかと気が気でなくベルが鳴るたびに医者の顔を見るそんなことを２度、３度と繰り返して医者はベルを止めるボタンから手を離すと静かに近づいてきた「ご臨終です」と言った時計を見て「１０時４分」それが母の最期の時だったその時間はほんの数分に過ぎなかったけれど何時間のように長かった永遠に続くものかと思われたそれに比べて私がまだ子供で母が若かった頃の思い出の数々は本当に短い時間だった寸時に過ぎ去ってしまった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/20

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• それから何も

  　　それから何も　　南風一何かが変わるのかと思ったところが何も変わらなかった変わったものといえば散歩道で見かけた街並み以前は何も作っていない田んぼだったのに今日歩けば家が何軒も建っているこんなに建つまでなぜ気付かなかったのだろう？この１年というよりもっと前に歩いた切りでその後歩いていなかったコースかも知れない玄関のドアを開けて一旦家から出て来ようとした少女はもう一度ドアを閉めて中に入ってしまった多分昔に見かけたことがあったのならば家の前でよちよち歩きをしていたか駆けっこをして遊んでいた子どもたちの中の一人だったのだろう１年前に母が亡くなってから何も変わらない何も変わらないけれど街並みや暮らす人たちの姿形は変わるこんな調子では私が死んだ後も何も変わらないけれど生きている人たちの街並みや顔ぶれは変わるそうやって地球の長い歴史の中の短い短い１年や人の生涯が去っていく （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/14

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• 慰み言葉

  　　慰み言葉　　　　南風一 我が意を得たりという言葉に出会ったときのカタルシスは半端ないなぜ一流は三流に牛耳られるのか？この設問と答えほど魅力的なものはない三流は数が多い二流も数が多い一流は数が少ないよって三流に共感する者は最も多いが一流に共感する者は最も少ない社会が多数で成っている以上共感する者が多い者に理があるこれほど説得的な論理はないと同時に万民の慰み言葉でもある （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/13

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• 日の出の勢い

  　　　日の出の勢い　　　　南風一 中学２年の秋の学力試験は３６０人中７位県下の学力テストは行内３位そのとき一気に躍り出たという感じだったそれまで何をしていたのかはっきりした記憶はないただはっきりしているのは中学２年の秋は数学や理科、社会、英語を始めとして面白いほど勉強が捗ったという記憶がある学習参考書や教科書を読んでも面白いほど分かるようになった要点をノートに整理したり問題集を解いても面白いように捗った秋の夜長をそれこそ午前２時頃まで勉強するのは苦痛でも何でもなかった学校から帰宅するや一旦眠って勉強をするのが楽しくて仕方なかった母も若かったし友人たちや先生たちも皆若かったもう一度やり直せるとしても人生においてあれほど幸福な時期はなかったと今でもそう思う （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/11

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• 歴史資料館

  　　　歴史資料館　　　南風一時間があったので図書館に本を返しに行ったついでに最上階の歴史資料館を訪ねた企画展という幟が出ていたので何をやっているのかと覗いて見ると積石塚古墳群の歴史的変遷についてという展示だった１５０年間に渡ってほぼ１５基の古墳があり同一集団がほぼ１１年毎に古墳を作るというのはあり得ないから複数の集団がほぼ同一地域に古墳を展開したものだろうという古墳といえどもたった１５０年間しか続かなかった１５０年経てば古墳の中に誰が葬られているのかさえ分からなくなる何のための古墳だろうと思う現代の墓においてさえ同じだろうと思う記憶なんてものは自分の子か孫あたりまでが精々だろう自分と話したこともない人に愛着など湧こうはずがない墓の寿命は１００年が精々かな祖父母の姿を思い出して手を合わせたりお参りしたりするのは孫までが精々だろう石は何百年か持つのだろうけれど名前を彫ってあったところで何処の誰だか分からない （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/08

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• お遊戯会

  　　お遊戯会　　　南風一 ３歳と２歳の孫のお遊戯会に行ってきた昨年も行ったもののそれから余り日が経ったような気がしないからもう１年が経ってしまったのかと驚いてしまう孫たちは昨年のお遊戯に比べて確かに若干進歩したところもあるでも父母、祖父母とも甘やかすばかりだからかな？３歳の他の子どもたちはきちんと自分の足で行進しているのに私の孫は先生に抱っこしてもらって出て来ている朝ぎりぎりまで寝ていて起きてからも機嫌が悪かったのだろうかお遊戯会が終わって孫たちに会うといつものようにニコニコして抱っこをせがむので機嫌は直ったらしい４、５歳の保育園児を見ると駆けっこする姿もお遊戯する仕草もしっかりしているから子どもたちはだんだんと成長していくものだろう子どもが赤ん坊から３歳児、保育園児を過ぎて小学生、中学生へと駆け上がって行くのは早い園児たちが母親と障害物競走をしている姿を見てそういえば私の母も私が小学校３、４年生の頃だっただろうか運動会の親子障害レースに出て私はもう随分重かっただろうに私を背中におんぶしてトラックを走ったその早かったことを憶えているそんな若かった母も昨年８６歳で逝ってしまった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/06

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• 母の人生

  　　母の人生　　　南風一 もう一か月もすれば母の一周忌もうそんなに日が経ってしまったのかと改めて驚くつい１年前の初夏に母がまだ元気だった頃母は「早くお迎えが来てくれたら」と言っていた私はまさかそんなに早くお迎えなど来るはずがないと思っていたから「そう言わずにお迎えが来るときは来るのだから　寿命があるまで生きていればいい」と突き放すような返答を返していた「おまえ、よくそんなことが言えたね」とさすがの母も気を悪くしていた私は母の言葉自体が冗談とばかり思い込んでいたからそんな調子で軽く受け流していたそれから４か月を待つことなく旅立った母のことを思うともう少し親身になって話しておけばよかったかなとも思う余り深刻な話や湿っぽい話は元来私の苦手とするところだったので母にも心から心を開いて話をしたことはなかったかも知れない母が逝く前に言い残したことは「私の人生は何も楽しいことがなかった」という言葉だった真実は母の人生はそれほど不幸な出来事ばかりではなったということだ夫が早くに下半身不随になってそれ以降は苦労する生活ではあったしかし母の人生は夫の看病によってもしそんな境遇に遭わなかったら体験できなかった出来事にもたくさん出会ったと思う同じ下半身不随の伴侶を持つ者同士との交流や余り孝行はできなかったけれど娘と息子は結婚をして孫と曽孫にも恵まれた一通りの女の人生経験を体験できたものと信じている （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/10/03

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• 当たり前のこと

  　　当たり前のこと　　　南風一 朝から台風２４号が吹き荒れて今日は一日外出しなかった外出すれば風に吹き飛ばされるか車に乗っていたところでどんな事故に遭遇するか知れたものではないだから自宅に留まって身の安全を守ることに徹した今日一日我が親や（両親はとっくに死んでしまっているけれど）我が子の身の安全のことはとりあえず念頭からすっ飛んでいた子どもたちや孫は多分安全なところで過ごしているだろうと高をくくっていたこともあった気が付いてみれば午前５時過ぎに起床してから今午後９時２０分まで１６時間台風に脅えて雨風の音ばかり聞いていたこんな風に一日中そのことばかりに囚われていることなんて昔きみを好きだった頃にはごくごく当たり前のことだった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/30

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• 昔のように

  　　　昔のように　　　　南風一 逢いたいという思いに理由など要らないきみも俺も結婚していたって浮気をするわけでもないしただ昔のように逢って話をしてみたいだけ気兼ねすることも悪びれることもない色々な事情で長らくご無沙汰してしまったきみと結婚できなかったのはそれなりの訳があるそれならやっぱり理由があるじゃない？そんな揚げ足取りはしないことただ昔のように惹かれるままに無邪気に話そう昔そうであったように何の気兼ねもいらない昔のように話そう （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/29

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• 夢

  　　　夢　　　南風一 夢を見たどうやら私は小学生らしい好きだった女の子と一緒に同じ穴に隠れて鬼から逃れているらしい好きな女の子と狭いところに息をひそめてひそひそ声で話す俺と彼女の二の腕や脚身体がぴったり触れ合って俺は幸せな心持ちになっているかと思ったらもうその女性は会社の２０歳くらい若い同僚女性に変わっている会社のイベントで山登りをしたとき彼女が斜面を上がるのに難儀していたので私は後ろから彼女のお尻を両手で持ち上げたそのときの彼女のお尻はまるでマシュマロのような柔らかさ彼女は「ありがとう」と言って赤い顔をしていたけれど俺の方こそ彼女のお尻が余りにも柔らかな感触だったので内心どぎまぎしていたその時の感触を思い出したのか幸せな気持ちになっているのだった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/28

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• チューリップ

  　　　チューリップ　　　南風一 チューリップの球根はタイムカプセル球根を植えたこともすっかり忘れてしまった頃赤や黄色の花を咲かせるちょうど１年前の秋分の日頃に球根を植えたことを思い出す１年はすぐに経ってしまって今年もまた来年の春まで時が過ぎゆくことを忘れなさいと眠りにつく （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/24

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• 曼殊沙華の少女

  　　　曼殊沙華の少女　　　　南風一 それは私が小学生だったときのこと学校から帰るときいつも通る通学路とは別の（それでも確実に自宅へつながっている道順であることは知っていた）そんな少し山間の人家が疎らな林を通る道を歩いて家の方向へ向かった昔は焼き場があったような岡には墓がたくさん立っていた草木が生い茂って昼間近くを通っても余り気持ちがいいものではなかったそそくさと立ち去ろうとすると女の子が一人曼殊沙華を摘んでいた私が近くを通りかかると女の子は人懐っこい笑みを浮かべて「遊ぼう」と呼び掛けてきた私は特に用事もなかったので「うん」と言って女の子と曼殊沙華を摘んで遊んだ女の子は曼殊沙華の茎をぽきぽき折って首飾りを作ったお土産に私の首にかけてくれた大分時間が経ったので私は「もう帰る」と言って女の子に手を振った女の子は「また遊んでくれる？」と問いかけてきた「ああ、いいよ」と気軽に手を振って別れた家に辿り着いて私は得意になって女の子と曼殊沙華を摘んで遊んだこと女の子から曼殊沙華の首飾りを貰ったことを母に話した母は暫く私の話を聞いた後に「お墓さんの近くの曼殊沙華は余り摘まない方がいいよ」と言ったそれで私は女の子から貰った曼殊沙華の首飾りを裏庭に捨てたそれから後の記憶は曖昧になってしまった翌日もう一度曼殊沙華の咲く岡を通ったのかそれからしばらくその道を通ることはなかったのか今でははっきりしないはっきりしていることは私はもう一度その少女に会いたくて曼殊沙華の咲いていた岡の近くを通ったけれど女の子には会えなかったことあの女の子は何処に消えたのだろう？一緒に遊んだ時間はこの上もなく楽しかったそんな記憶だけは残っている （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/23

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• ４０年が過ぎて

  　　　４０年が過ぎて　　　　南風一毎日プラットフォームや電車の中でおしゃべりを聞いたり他愛ない仕草を見ていただけ３６５日　　　　　　７３０日　　　　　　　　　　　　１，0９５日　・・・目にしたところで見知らぬ他人同士がおしゃべりし合う友人や部活仲間に変化するわけではない何を勘違いしていたのだろう？俺は毎日会っていれば恋人同士になれるものと信じていた馬鹿な１８歳の男何を勘違いしていたのだろう？また彼女が人生を賭けるほど唯一の恋人だったか？と問えば彼女側がそうでなかったように俺にとってもそうでなかったと早く気付いていれば良かった異性に恋するというのもほどほどにしてもっと取り組んでおくべきことは確かにあった貴重な時間を馬鹿な煩悶に費やしてしまってもっと違った学生生活を送れるチャンスはあっただろうに俺は先生や親、少ない友人たちの皆を欺いていたもっと心底から共感したり時間を共有することが出来たはずなのに詰まらない恋に貴重な時間を浪費してしまった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/19

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• フエリー乗り場

  　　フェリー乗り場　　　南風一 出張でフェリーに乗るために切符売り場の窓口が開くまでじっと待っていた待合室には平日というのに学生らしき集団が集まって賑やかであるなかなか開かない切符売り場の窓口の近くでフェリーの出発時刻や料金ばかりを何度もみることくらいしかすることがなかった行先の島名を眺めていてふと昔死ぬほど恋した女性から彼女の父親がその島の出身であることを教わったことを思い出したしてみれば俺が昔恋した女性は今日の俺みたいにこの切符売り場で何度も切符を買って何度もフェリーに乗っていたのだろう何もそんな昔のことではなく今だって、ついこの日、この時間にも島へ渡ったか島へ渡ろうとしているのかも知れないそう思えば彼女の面影がまだ何処かに残っているかもしれないと待合室やフエリー乗り場をキョロキョロしたけれど彼女の残影は何処にもなかった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/15

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• 一周忌

  　　　一周忌　　　　南風一 母が亡くなってあと２か月で一年になる速いものでつい昨日の事のように思うしもう随分経ってしまったようにも感じる母が亡くなって週末ごとに病院を訪ねることがなくなったから何かに急かされるということがなくなった仕事に出たときでももう父も母も亡くなってしまったから危篤の連絡が入ることもない凧の糸が切れたみたいに誰の目も気にしなくてよくなったからその点は随分気楽になったそれは同時に何か楽しいことがあったときに伝えるべき相手を失ったことであり最早一緒に笑ったり悔しがったりする人がいないので喜怒哀楽の半分を失った （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/09

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• 同窓会

  　　同窓会　　　　南風一 定年を間近に控えて大学時代の学年同窓会の案内が届いた東京を離れて３０年近くになるから出世競争や同級生の頑張り具合の話とは無縁だった還暦を前にして自分のサラリーマン人生の成功具合など誇る必要もないし（誇れるようなものでは勿論ない）同窓生たちもそんなものからもう無縁になっていることだろうから肩肘を張る必要もないとも思うけれども学年の同窓会に出て誰と、どんな話を、するというのだろう？語学クラスが同じだった者やゼミ同窓生とは今でも連絡を取り合うことがあるからあえて学年同窓会なるものに出て行く必要性を感じない結局再び自分たちの成功具合を確認し合ってその後の暮らしや生活にエネルギーの一つでも注入しようというものだろうとも思うそれほど目くじらを立てる必要もないし気軽に集ってお互いを懐かしがればいいのだと思うけれど私にはやっぱり無縁かな （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/09/02

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• 過ぎる

  　　　過ぎる　　　　南風一お盆が過ぎて８月も残すところ１週間となった全国の小学校の一部には27日から２学期が始まっている学校もあると聞く大雨洪水があっても土砂災害があっても月日は過ぎる辛いことも面倒なこともあっという間に月日は過ぎてそんなことを感じていたことさえ忘れ去りまた次の１週間を月曜から土曜日まで過ごすことだけを考えているそうやって人生をやり過ごす達人になろう１週間をやり過ごしたらまた次の１週間だけをやり過ごす１週間ずつを無事にやり過ごせたら定年なんてすぐそこに待っている （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/28

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• 遊びを遊ぶ

  　　　遊びを遊ぶ　　　　南風一これまで自分の思い通りに行動したことなんてあったか？あった初めての就職のとき？いや違う。お金を稼がなければ生活できないから採用してくれるという会社に就職しただけならば最初に就職した会社から次の会社に転職したとき？自分でそっちの会社がいいと判断して移ったのだから自分の思い通りだったのでは？いやそれも違う。最初に就職した会社が嫌になって次に採用してくれる会社があったからそこへ移っただけそれならこれまでの人生で自分の意思で行動したことってないの？多分そうだろうけれど小学生の頃はたくさんあった学校の宿題はそっちのけで学校から帰れば近所の友だちや従弟と遊んでいた悪戯したり悪いことをして祖父や近所の人たちからよく怒られた本当に遊ぶのが楽しかったし好きなだけ遊ぶことができた今から好きなだけ遊びなさいと言われたところで何をして遊べばいい？近所の誰と遊ぶ？子どもの頃のように無邪気に遊びを遊ぶなんてことは還暦を目前に控えたおじさんには無理な事なのかな？ （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/27

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• 雑草

  　　　雑草　　　　南風一夏場は一度お盆過ぎに草刈りをしないと畑や山の斜面は雑草に覆いつくされる陽が高くなる前のほんの一時でも１、 ２時間地面にしゃがみ込んで雑草を刈ると玉のような汗がしたたり落ちる長く伸びた柄の長い草やクマザサを根元から刈る夏の陽を浴びてびっしり伸びた雑草を見ると「なるほど雑草には雑草の生き延びる理由がある」と納得する人間様の思惑とは関係なく作物の間だろうが構造物の隙間や下だろうがたくましく葉っぱを広げている人間様の思惑とは無関係に雑草は季節の巡りとともに繁茂し枯れていく （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/27

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• 人生の行方

  　　　人生の行方　　　南風一 ドアが開くやプラットフォームに降り立った人はついさっきまで窮屈な空間を共有していたのに弾けるように階段やエスカレータを駆け上がって区々の方向へ散らばってゆくその中にはもう二度と出会わない人もあろう一期一会に違いないが存在を認識していない人の方が多いから結局初めから会っていないのも同然の人たちの方が多いプラットフォームの人たちの行き先は様々何処へくのが正解というものはないだから人々は何処へ向かってもよい人の人生だって同じことプラットフォームの人たちが改札口を抜けるや様々な方向へ散らばっていくように様々な方向へ進めばいい正解なんてものはない （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/23

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• 幻滅

  　　　幻滅　　　　南風一お盆休みが明けた８月２０日の午前１０時３０分。昔勤務した会社からの中途採用応募結果のメールが発信された時刻であるその会社は夏季休暇なるものがあって８月１９日まで休みだった私が中途採用募集に応募して履歴書や業務経歴書をｅメール送信したのが８月１５日。採用係がお盆休暇から出社して２時間３０分後には選考結果を私宛に送ったことになるなんとｅメールの断り書きには「様々な観点から慎重に検討し」とか書いてあったけれど２時間３０分程度ではそれほど子細な検討など出来るわけがない最初から結論ありきということと「会社の組織構成上の理由」とかもっともらしいことを書いていたけれど中途採用募集には最初から制約があったということだ昔居た会社の情報システム部のことだから昔居た社員がそのまま居たならば現在どんな年齢構成になっているかは知っている結局入社年から職位の逆転現象が起きるとか３０年近くも他社の飯を食っておきながら最終コーナーで自分を上回るか同等以上の処遇を受ける者が現れるというのは組織構成上良くないということらしいまあそれも立派な理由ほんの一時また昔働いた職場に戻って恩返しの一つでもと思ったけれどそんな心使いは不要だった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/22

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• もっと自由になれる

  　　　もっと自由になれる　　　南風一 これまでなぜ自分からタガをはめていたのかなと思う私たちはもっと自由になれるなぜ今の場所に留まる必要があるのか？私たちは何処へでも行ける何処ででも生きていけるもっと自由になろう自分の可能性を信じてもっと挑戦しようもっとどでかいことをやろう明日が来るのがわくわくするようなことをやろうわくわく胸を躍らせることに挑戦しよう （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/18

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• もう一度あの日に戻って

  　　もう一度あの日に戻って　　　　南風一東京から帰省した長男が言うには東京は店も閉まって会社も休みだから１５日にネットで応募した昔勤めていた会社からの返事が来ないのだろう私がその会社に勤めていたときもお盆の前後は１週間から１０日間くらい休みだったそんな折に長男を連れて実家に帰省していたから今もお盆は長い休みなのだろうさて来週２９年前に途中退職した元社員から途中入社の応募があったと知って人事部や情報システム部の社員はどう思うだろう？私より若い先輩社員が数名いたから私の残されたサラリーマン年数を逆算してとても採用すべきではないと助言するのだろうか？特に入社した時から先輩にあたる年下社員にこれといった愛着を示したわけでもないしかと言ってことさら敵対心を持ったわけでもない良くも悪しくもごく普通の同僚としての付き合いそんなだったから俺の中途入社応募に特にこれといった感慨や感想を持つこともなく助言を求められたとしても人事部の客観的な判断に同意を示すだけだろう今の人事部に浪花節の社員なんてものはいないだろうから６０歳まで１年少ししかない高齢社員を敢えて採用する理由がないそんなことをするくらいならば大学を卒業したばかりの若者を一から育てた方がはるかにお得結局２９年前に会社を途中退職した元社員の気紛れ応募に対して真面目に付き合う余裕はないとなって「残念ながら今回は見送らさせてください」となるのが落ちかな６０歳を目前に控えたサラリーマンに次回なんて無いに等しいのに・・・もう一度あの日に戻って再挑戦したい、バリバリ仕事をしたいという気概は老人の冷や水なのかな？ （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/17

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• 残り１年

  　　　残り１年　　　南風一 採用してくれるか否かは相手の問題こちらとしては定年まで１年限りだから辛抱はできるさて去って３０年という会社だから出社しても浦島太郎みたいなものだろう身の置き所があるものかどうかそれは分からないお盆の間当の会社は休暇中だろうからこちらももう少し検討すべきかも知れない自分から退社しておいて定年１年前に再度雇ってくれと言い出すのも打算の極みだけど１年あればシステム開発の１つくらい着手できるだろうとも思う３０年前にシステムを導入するやすぐに辞めてしまってその後のお守ができなくて少し心残りだったそもそも今さら再雇用してくれるなんて甘い期待かな？ （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/12

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• ものさし

  　　　ものさし　　　南風一 小学生の頃初めて「ものさし」を手にしたときあらゆるものを手当たり次第測った１センチメートルそれは長さ２００ミリリットルそれは牛乳びんの体積３６度Ｃそれは体温１５度それは勾配同じように懐かしい友だちに再会したときの幸福度定年を迎えたサラリーマンのそれまでの生活の満足度職業として選べなかったけれどもしかして選んでいたらその満足度はどうなっていただろうというサラリーマンの残念度国の財政の破綻度年金支払額の削減リスク健康保険制度の破綻度そんなものが「ほら何度だよ」って簡単に測れる「ものさし」があればみんな納得するのかな？「なるほどそうだったのか」「それは大変なことだ」「自分では最高の幸せだったのね」そんなことが簡単に分かるものね （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/11

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• 母

  　　母　　　南風一 今夏の暑さは異常だから病気だった母は昨秋のうちに亡くなっていて良かったのかも知れないと思う母が亡くなって毎週通った行き来の道すがら車を飛ばしたり信号待ちをしている車の中でぼんやり「こんな週間行事もいつまで続くのかな？」「きっと最後の日が来る。それはいつの日か分からないけれど　母の病状からすれば、その日はもうそんなに遠い日ではないかも知れない」そんな風に考えたことも昨秋には本当のこととなったその日は突然やって来た母の入院していた病院にはあれほど毎週欠かさず通ったのに今年は１回も訪ねていない暑い中を車を飛ばしたところで病院には誰も待っていない母は空に消えてしまった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/09

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• 海水浴

  　　　海水浴　　　　南風一 ８月５日第１００回全国高校野球大会の開会式が開催され甲子園球場にて熱戦の火ぶたが切って落とされたこの日が来ると幼少の頃の夏の恒例行事のことを思い出すもう地域の老若男女が集まってバスに乗り合わせて海水浴へ出かけるということが続いている地域は少ないだろうバスに乗り合わせて一緒に海水浴に出かけた老若男女の大半は死んでしまっただろうもう一度あの日の海水浴に行ってみたいと思っても海水浴場の松原自体が寂れてしまって昔のような活気は戻って来ない他愛のない恒例行事数少ない地域の人たちの楽しみに過ぎなかったけれど賑やかな夏の風物詩だった （詩集の宣伝）「青春１７切符＋１」３月２６日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2018/08/05

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