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カテゴリ:お仕事
高校時代の現国の教科書に載っていた教材で、とりわけ印象に残っているものが二つあります。
この二つの教材の授業の時は、授業が非常に盛り上がったのです。 一つは、恐らくどの教科書にも載っている、夏目漱石の「こころ」。 「私」と「お嬢さん」と「K」の三角関係、そして「K」の自殺、という衝撃的な内容に、議論は白熱した記憶があります。 そして、もう一つは、井上靖の散文詩だったのですが、題名は覚えていません。 父の子に対する愛情をうたったものだったのですが、それが「烈しさ」「寂しさ」というような言葉とともに語られていたのが、かえって新鮮で、胸に強く残っていました。 その詩の授業の時も、活発な意見がいくつも出て、授業がとても面白かったのです。 私も発言したのですが、 「私は子供を産んだことがないのですが…」と前置きして、 クラスから「当たり前や!!」と総ツッコミを受けたこともはっきり覚えております(笑) 今日、「現代文学と古典を比較する授業」について、とある先生にご相談する機会があったのですが、古今の「子に対する愛情」をうたった作品について話題が及んだとき、突如として、この井上靖の詩のことが頭に浮かびました。 一旦思い出すと、気になってしょうがない。 iPhoneを使って、いろんな言葉で検索をかけるけど、どうもそれらしきものに当たらない。 高校の時の同級生の国語教師にメールで聞いてみるものの「覚えていない」との返事。 そりゃそうだよな、20年以上前だもの。 Amazonで見ても、井上靖の詩集は在庫切れだったり中古のものしかなかったり。中古に抵抗はないけどちょっと高い。 あきらめきれずに、しつこく検索して、やっと発見しました!! 北国 全編 ↑リンク先の五つ目にある「愛情」という詩です。 この詩を初めて読んだ時は、「子供」の立場でイメージする「親の愛」と、ここに描かれるものがあまりに違うので、衝撃を受けました。 授業での話し合いの内容は、恐らく最後の「何ものかに烈しく復讐されつづけた」の「何ものか」とは何か、なんてテーマだったのではなかったかなあ。 これを学んだ当時は、等しく「子供」だった同級生。 今やそのほとんどが「父」か「母」になっている訳ですが、 彼らに「今この詩を読んで、共感する?」と聞いてみたいです。 そういえば、この詩のことをメールで聞いてみた「同級生の国語教師」は、ちょうど5歳の子の父親だった! カワウソさん、いかがですか?(笑) 今日も昨日に引き続き「差し迫った仕事」を抱えている私ですが 20年ぶりの「再会」が嬉しくて、備忘録のつもりで記しておくことにします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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