カテゴリ:お気に入り映画館
数週間前からパリでリバイバルされていた「若者のすべて」はディノが勧めてくれたにも関わらず、 約三時間という上映時間に躊躇してしまうものがあり、なかなか観る気になれませんでした。 ところが!先週の水曜から私の気持ちに変化が現れ、観たいという気持ちがだんだん 強くなってきました。 それは、上映館がMax Linder Panoramaに変わっていたから。 この30年代風建築の広々とした映画館のスクリーンは、とっても素晴らしいのです。 以前アイスなどの売店のおじさんが勧めてくれた通り 3つある階のうちの真ん中(「Mezzanine(メザニヌ)」という名前の階)に登り ど真ん中に座ると、視界に入ってくるのはスクリーンだけ。 なんたる至福・・・。 そういえば去年ようやくゴッド・ファーザー三部作もこの特上席で鑑賞できて、 毎回とっても幸せだったなぁ。 ホームページをちらっと見たところ、横幅18メートルのスクリーンが少しカーブしているのが ポイントだとか。 (Max Linder Panoramaのホームページはhttp://www.maxlinder.com/ ) なので私はいつも、映画はできるだけMax Linder Panoramaで味わいたいと願っています。 ・・・が、何しろMax Linder Panoramaには上映室が一つしかなく、 しかもそこで毎日朝から晩まで同じ作品(主に最新作)を上映している事が多いので、 なかなか叶いません。 (だってその作品を観たくなかったら、その週はもうずっとアウトなのですから。) かと思えば、毎朝「若者のすべて」を上映していて 午後からはヴェンダースの作品を日替わりでみせてくれる今週の様に 名作をかわるがわる上映してくれる週もあるので、 そういう時はできるだけ見逃さない様にしています。 話は変わりますが、初めてMax Linder Panoramaの朝の回に行った昨日 いかにもフランスらしい出来事がありました。 11時からの映画を観たいのに、10時55分に着いた私。 一応時間通りに着いた訳ですが、やはり気が焦ります。 今にも降ってきそうな空を気にして慌てて写真(上にあるもの)を撮り、窓口に走りました。 ・・・が、なんと窓口の中は無人だったのです! そうなのです・・・。 写真に写っている2人も含め、映画館の入り口近くには合計5人くらいが突っ立っていたのですが みな窓口担当の人が出勤してくるのを待っていたのです・・。 11時をたぶん4分くらい過ぎた頃、自転車に乗ったお姉さんが到着しました。 自転車を慌てて映画館のどこかに仕舞いに行った後、また入り口の方に戻ってきた彼女は ようやく窓口を開けてくれました。 思いついて時計を見てみたら、切符の販売が始まったのは11時7分・・・なんだこりゃ! ・・・・ま、これも「味」という事で・・・。 肝心の「若者たちのすべて」は評判通りの映画で、あっという間に時間が過ぎていきました。 終わりの方になってちょっと説明口調のセリフがありここは賛否両論分かれそうですが、 映画に分かりやすい意味を求めがちな私にはちょうど良かったです。 (というかそのセリフなしには、私には主人公ロッコの性格が掴めないところでした・・。 だってあんな人、現実に居ないよ! アラン・ドロンは役にハマッていたけど。) ドロンと好対照をなしていたレナート・サルヴァトーリという俳優、 今まで知らなかったので覚えておこうと思います。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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