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高校生の時からその題名と、アナ・トレントという愛らしい子役が 主演しているという事だけ知っていた「ミツバチのささやき」 (ビクトル・エリセ、1972年)がリバイバル上映されているので 観て来ました。 ー映画の概要ー 映画「フランケン・シュタイン」を観た、スペインのカスティーリヤに住む アナと、そのお姉さんのイザベル(イザベル・テリェリア)。 フランケンに会いたいという気持ちでいっぱいになるアナと、 彼女に刺激されるかの様でありながら行動を異にしていくイザベルの 日常が美しく、また時に幻想的な映像で綴られます。 この作品は現実と夢想の世界の区別のつかない子供時代独自の感覚を 描いているという事で高評価を博していると思うのですが (個人的にはあまり興味のないテーマだったりする・・)、 ストーリーがはっきりしておらず、とにかくゆっくりペースで 進んでいくので個人的には物足りなく感じました。 去年観た、同じくアナ・トレント主演の「カラスの飼育」(カルロス・サウラ、 1975年)の方が、子供の生活(無垢さ&残酷さ)を描きつつも 緊張感に溢れるシナリオがしっかりしていたので好みです。 「ミツバチのささやき」に話を戻しますが・・・作中で蜜蜂の研究をしている アナの父親が日記に書いている事が理解しきれなかったり、 アナのお母さんの書いている手紙が一体誰宛てなのかさっぱり 分からないままに映画が終わってしまったのですっきりせず、さきほど CinemaScapeでこの作品を好む人達のレビューを幾つか読んできました。 なるほど・・・私の様に細かいディテール全てへの明確な答を期待せず、 自分なりに感じ取ったものを繋いでいきながら鑑賞すべき 作品なのですね。 そう考えた時、マルグリット・デュラスの小説(「モデラート・カンタービレ」 など)を思い出すのは私だけでしょうか? どちらも私にとっては自力で味わうのが難しく、他人の解釈を聞いて ようやくその楽しみが分かる様なところが似ているのですが。 解説を幾つか読んだ今、この「ミツバチのささやき」をもう一度観たなら もっと味わえるのかもしれませんが・・・それこそ学生時代のレポートの 主題として取り上げていたなら、さぞ甲斐のある対象だったのかも しれませんが、初見の今回はよく分からないところやその結果のしこりも 残ったまま終わってしまったというのが、正直な感想です。 映画分析も好きですが、ふだん観る映画は、ある程度 分かりやすいものがいいなぁと思っているもので。 あくまで好みの問題なんでしょうが・・・ね。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.03.10 11:28:06
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