テーマ:最近観た映画。(39833)
カテゴリ:日本映画(60&70年代)
日本文化会館で 松竹特集の顔として扱われている寅さん映画を見てきた。 (アップが遅れて 日付がものすごくズレてるのは気にしないでください・・。) この日はもう1つ別に観たい作品があって迷ったのだけど、 もうずい分とクサクサしていた私は 安心して見られる人情ものがいいかもと計算して、 しかも寅さんの事を考えたら あのテーマソングが頭から離れなくなってしまったため こちらを観る事にしたのだった。 今まで寅さんの映画を最初から最後まで通して観た事がないので とっても楽しみに思いながら。 ネットでは「シリーズの中の異色作」と言う指摘もあったのが ちょっとだけ気がかりだったけど・・・。 いざ始まると今までにもテレビなどで チラチラ観ていた時と同様で、 その何もかもが上手いのに唸ってしまう。 特に寅さんが親戚のおじさん(?)の家で さくらやその夫などとも一緒にごはんを食べるシーンときたら 1人1人の食べ方やしゃべり方を追いたくて仕方なくて、 いつもの仏語字幕を(必要ないのに)チェックしてしまう癖 (論文作成時の名残)が完全に抜けたぐらい。 だけどだけど・・・ 「中流生活」に甘んじる庶民の姿を否定する寅さんの姿だけは、 私はいただけなかった。 正直、一体なにがそんなに悪いのか。 そりゃ、北海道の開拓民(?)に比べたら 楽な生活を送っているのかもしれないけど。 そもそもどちらかというと自分の生活すら 家族に頼っているっぽい寅さんに 他を責める権利があるのかというと・・?? 同シリーズの他作品ではどうなのか知らないけれど ここにおける寅さんは裸の王様に見え、 みんながそんな彼に気を遣う理由すら私には分からなかった。 (家族の温かみはとてもよく伝わったけど。) その後も何度か「リリー」として再登場する事になる 朝丘ルリ子が初めて出演するのが本作なんだけど 彼女と寅次郎の最後の姿がこれまたどうしてこうなるのか 分からなくて・・・私はてっきり 寅さんシリーズって庶民を励ますものだと思っていたけれど、 私はパワーダウンして帰宅する事になった。 庶民を励ませない庶民劇・・・。 明るさがあまり無くて 寅さんの対極にあるはずの『ベニスに死す』の方が、 気持ちに張りを与えてくれていたというこの不思議。 今までの他作品を観ていたなら この映画ももっときちんと理解できたのだろうか? 検索してみたら この後にまたリリーさんが出てくる作品によって 本作の突拍子もない終わり方の説明が つくのだと分かった。 でも初めて寅さんシリーズを観る私には 「一話完結」の概念しかないのだから 「続けて見ないと・・・」なんて困るよね。 どうもこの映画、寅さん入門者には向いていない様です。 次の日もなんとなく物憂げな1日だったのに 例の主題歌が頭の中で何度となく演奏されて 非常に困ったのでした。 期待が大き過ぎたのかな~。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.07 03:41:05
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