カテゴリ:その他の日記
相変わらず、ちょっと前の日記をUpします。 (暗くて長いひとりごとです。) 私は早足で、 でもとぼとぼと近所のアーケードに向かっていた。 というのも主人が貸しているワンルームマンションの 賃貸人の鍵が磨耗したらしく、 私達の預かっている鍵でならほぼ問題なく開くドアが 彼女の鍵では開けられなくなっていたのだ。 新しい鍵のコピーをお渡しする事になったので、 本当はついこの間鍵屋さんに行ってきたばかり。 だけどその日受け取ったコピーは 素人目に見てもオリジナルとかなり形が違い、 もちろんうまく機能してくれない。 そこで同じ日にもう1度同じお店に出向き コピーがオリジナルに近づく様に調整してもらったものの、 それでもまだ動きが悪い。 どうして一発でいいコピーが作れないのかは分からないけど、 こんな事態にフランスで直面するのも これが初めてではない。 もしかしたら比較的よくある事なんだろうか。 その日は2回目のトライを終えた時点で もう閉店時間が近づいてきていたので、 改めてこの日に鍵屋さんへまた出直す事にしたのだった。 あと何回鍵屋さんに行けば、いいコピーが出来るのだろうか。 果たしてそれは可能なのかしら。 賃貸に出しているのは猫の額ほどの物件だけど 古くてあちこちによく問題が発生するから、 こういう雑用は多い。 いつもなら、これは主人の担当なんだけどな・・ ・・めんどくさい・・。 鍵屋の店員さんは幸いにも気さくで仕事が速いので 事情を説明すると 「ではまた調整しますので10分後に来てください」 と言う。 その間に、ベルトの取り寄せと交換をお願いしていた 腕時計を引き取ろうと、近所の貴金属屋さんに向かう。 お願いしてからまだ2日しか経っていないのに 本当に今日完成しているのかな? と半信半疑で行くと、 時計は新品のベルトを付けられた状態で 見違えるほど綺麗になって、待っていてくれた! こういう小さな喜びを大切にしなくては・・と 思いつつ鍵を引き取り、 私達の家と同じ建物内の例のワンルームマンションへ赴く。 鍵を試してみると・・・またダメだ。 もう1度鍵屋さんへ行かなくっちゃ。 あぁ・・やっぱり憂鬱だ。 このまま往復しているだけじゃ 解決しないんじゃないかな。 数年前みたいに鍵屋さんをけしかけて 本気を出してもらわないと駄目かしら。 これでこの鍵屋さんに来るのももう4度目だなんて・・。 (いつも空いてるのが救いだけど。) 鍵屋さんは、 今度は新しいコピーをゼロから作り直すと言ってくれた。 また10分ほどかかるらしいので、 真隣のクリーニング屋さんへ行ってみる。 ここは安さはサイコーだけど、 店員さんの態度がサイテーだ。 しかも安さのせいで人気があるので、 最近は仕上がりまで一週間ぐらいかかる。 2日前にスカートをクリーニングに出した時は そのあまりの無愛想さに 私とした事が呆気に取られ、 仕上がり日を聞くのすら忘れてしまった。 まだ出来てないだろうなと思いながらも 「ヒマだから」 と、機械にシートをあててみると・・出来てる!! 日本と同じくペラペラの透明ビニールにくるまったスカートが 機械によって、私に自動的に届けられた。 やっぱり、落ち込んいでちゃダメなんだ。 そう思って靴屋を冷やかした後 スマイル全開の鍵屋さんからキーを受け取り、家に向かう。 そう、鍵が完成しないのは不運だけど、 鍵屋さんの愛想がいいだけでも幸運な事なのよ!! 自分に自分でそう言い聞かせながら歩いていると 鎖で繋がれていない可愛い犬が視界に入った。 じーっと見ているとあるマンション入り口の前で片足を上げ・・ ・・あれあれ、大きい方を始めてしまった。 (ショック!) またちょっと沈みそうになって歩いていくと、 犬の後を追ってモデル風の女性が近づいてくる。 ふーん、素敵だね、 なんてぼーっと思っていた私の頬が緩んだのは・・・ 彼女が片手にビニールを握り締めていて フンを回収するつもりなんだな、と分かったから!! この当たり前の事があまり実践されていないパリ。 最近は規制が厳しくなったらしくマシになってきたものの うちの近所の小道はひどい被害に合っているだけに、 可愛い子犬を連れた美女の正しい心がけがとても嬉しかった。 本当に小さな出来事で自分にはそんなに関係ないのに、 気持ちがずいぶん前向きになる。 そして問題の鍵はと言うと・・・今度はうまく回った!! 4度目の正直にして ようやく満足の行くものを入手できたのだ。 これで一安心。 鍵屋さんへの無限往復地獄に突入かと思っていただけに、 安堵の気持ちに浸る。 こんな具合に1つ1つの小さな事に気持ちが上下する 沈みがちな毎日には疲れるけど、 義母の病状が心配で しかも毎晩夫からかかってくる電話も口調が暗いのだから 仕方ない。 この日22時に聞いた話は いつになく心配させられるものだったので、 私も次の週末には主人の実家へ行こうと決心した。 それと同時に私の日本の家族にもメールを送信して、 お見舞いの言葉や応援の写真を新たに送ってくれる様に 依頼する。 寝起きにメールチェックしたらしい母からすぐに返事が来て 嬉しかったのも束の間・・・ 夜中の1時に電話が鳴って悪い予感と供に応えたら、 受話器の向こうに居たのは主人・・・。 義母が亡くなったと聞いて 信じられないというか信じたくない気持ちが強いのに、 今までの病状から覚悟をしていなかった訳でも無いだけに 実感もあって、2人で泣いた。 日中のくだらない憂鬱も不満も吹き飛ぶくらいに。 もう、あんな事どうでもいい・・・!! 本当に悲しい事や大変な事が起こらない限りは忘れがちだけど 退屈でくだらない毎日こそがありがたかったのだと 改めて思った夜でした。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 ずっと陰鬱な日記が続いていてごめんなさい。 今はもう葬儀を終えて10日ほどが経過し、 私は元気に戻りました。 主人はまだしばらくは忙しいし ゴッドマザー的なところもあった義母を失った今は 考えるべき事もたくさんあるので、 ディノを励ましていこうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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