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カテゴリ:健康・美容・おしゃれ
返却期限日を過ぎ、急いで読んだ安保徹さんの本は相変わらず興味深かった。
免疫学の権威といわれ、世界で初めて白血球の自律神経にかかわる役割などを解明した教授。私がこの方の名前を知ったのは母の大腸ガンが発覚した直後のことで、当時の浅い知識の中でも、よく経験者から耳にする「ガンそのものよりも化学治療に伴う副作用のこわさ」に問題を感じていたからだ。 その頃は、ガン治療に対しても、これから後にどんなことが起きるのかなんて想像できなかったし、免疫療法については「交感神経と副交感神経というものがあって、そのバランスが大切。ストレスをゆるめるためには副交感神経を刺激して白血球の中のリンパ球を増やさねばならない。つまりはそれが免疫を高めるということで、ガンなどの治癒に役立つ」らしいという程度を理解。 今にして思えば、藁にもすがる持ちだったわりには大事な根底の部分が全然理解できてなくて、「副交感神経に関わるツメを揉んだらいいんだって」というぐらい。ああー、今だったらいろんなアドバイスができたかもしれないのにと考える一方で、いやいや母は担当医を心から信頼してたから(もちろん私も)、病院治療のウェイトを減らすなんてことは絶対にしないだろうとも。 先日、肺ガンで梨元さんが亡くなり、どうしてこんなに早く症状が進むのか、なぜたばこも吸ってない人が肺ガンになるのかなど、専門家の声も交えながら番組が進んでいた。母も大腸ガンからの転移で、肝臓、肺にと及び、末期には全身が痛み、最後の手術は脳腫瘍のためのものだった。手術や化学療法で命を長らえさせたのがいいことだったのかどうなのか、今でもやっぱりわからないのだけれど、最初の医師の見立てでは半年持つかと思われた命は3年延び、ただその間には化学療法の点滴中に意識を失ったり、あれほどおいしい食事を作る人の味覚をなくしたり、指先に痛みが出て氷ばかりか水までも触れなくなったり、気分が悪くて起き上がれない、体力がなくなる……と、副作用との闘いだった。 で、テレビ解説の答えには母の症状に重なるものも多く、カラ咳が出だしたらかなり進行した状態というのも、そうそうと思いながら見た。 今回読んだ安保さんの本には「どうして自分はガンになったら手術や化学治療をするなというのか」ということにも触れてあって、それは自分の経験からとても納得のできる回答だった。反論する医師がいることもわかるけど、真面目に治療を続けたガン患者の末期を見た私にはこの方の言い分にはとても同調することがあって、私も病気が発覚したらこの路線で行きたい。そんなことを考えながら読んだ。 免疫学や免疫療法関連の本を読むうちに見えてきたのは、現代医学の主流である西洋医学的なジャンルにありながらもスタンスとしては東洋医学そのものということ。人間の治癒能力を信じることが根底にあって、薬や手術ばかりに頼らない、すなわち副作用の起きない方法でカラダを本来の機能に戻すということ。安保さん自身は、かつては受けていた健康診断も受けてない。だって、初期のガンが見つかったとて手術するわけではないし、たとえそうであっても正しい生活にしていれば勝手に改善するはずだからという言い分。返って、調べて判明したらガクッとして、精神状態で免疫力を下げてしまう。その方がカラダにとってはマイナスでしょうということらしい。 ということで。 今のところ、とくに不調のない私がこのまま健康でいるためには、必要なのは粗食とデトックスと適度な運動かな。カラダは急には作れないもの。今できることを少しずつ実践ということか、と思ったり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月25日 11時50分14秒
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