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2008.11.16
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カテゴリ:音楽
脱力、脱力、、力を抜くことを教えるって難しい。。。

まず何でもいいから好きな曲が1曲弾ければいい、、と大人のレッスンははじまる。
なんとか1曲、子供のレッスンなら考えられないところから果敢にチャレンジして、
どうにかこうにか音が出せるようになる。
そこでいろいろと難しさに気づき、基礎が大事で、
やっぱり上手になりたいと思う気持ちが芽生え始める。
曲をきれいに弾きたいし、指も早く動くようになりたい。
そこからが本当のスタート。

体得すべきことは山のように積まれている。
その多くは力を抜くこと。
何気なくできてしまう方もいらっしゃるが、どうも力が抜けない。
片手づつならできても、両手になると左だけ力ぱなし、とか、
反対に右手の方が力が抜けなかったり。
はじめは手首の固まりにようにびっくりしたけれど、
最近、肘の力の入り方に驚く。
後ろから肘をサポートしようとすると、脇を締める力にはじかれることがある。
前後に動かそうとすると、びくともしなかったり。
その抵抗に、生徒さん自身が自分の力が入っていることにはじめて気がつく。
言葉で言っても、自分は力は入っていない、力が入っているという自覚が無い。

片手でスケールのトレーニングの時には関節がでているか、
視覚的にチェックすることと、フレーズの終わった瞬間、打鍵していない時にお山ができるように意識して力を抜くことを促す。
両手の時には、特に左手はどのタイミングにて力を抜くかをあえて決めてもらう。

自分自身に置き換えると、、寒くなると肩に力が入って、
キューッと体が縮こまっていることに気がつく。
あえてそう言う時は定期的に肩を上下したりして解放する時間を意識して作ることにしている。

大人になってから始めたので指が動かない、、というけれど、16分音符の速いテンポでも皆さん結構動いている。多少引っ付いたりしているけれど、耳で意識して、或は4の指を意識してとか、指をばたつかせないで弾いてもらうと案外簡単に具合よくいくものだと発見。
広範囲の音階のミスタッチも指の問題ではなくて腕、肘のポジションの問題であることが多い。
決して指の問題ではない。指さんだけのせいにしないで~っと時々生徒さんにも言っている。

子供ちゃんの指導の時にはあまり感じなかったけれど、
大人という物理的に大きな身体を目の前に、
力の入り具合がより目につくようになったからかもしれない。

小1の姪が字がきたないと学校で言われているということで、なんとかきれいに書く方法を教えてあげれないかと思案したことがあった。どうも筆圧が強いことに気がついた。
あの小さな手でこんなに力こめて鉛筆を握っているとはびっくりした。
字を書くのもリズムがある。力の入るところ、徐々に抜けていくところ、テンポよく払うところ等。どの部分も力一杯に紙に鉛筆を押し付けていてはリズムを持って字は書けそうにない。
字の形のよさを教えるのでなくて、字を書いている手や腕や体の使い方を見せて教えることの方が大切のように感じた。

字を書くことにしてもピアノを弾くことにしても、mindの中で何が起こっているのか、そちらを知ることが、そちらの情報のほうが重要のように思う。
inner working。

でも、観のいい人は音を聞いただけで、その動きが再現できたりするし、
動きを見ただけで真似がすぐできる。
字を見るだけで、書いている動きが再現できて、同じように書けたり。。
或は言語から身体運動に置き換えがすぐできる。
それも才能の1つなんだろうなと思う。。
センスのよさ。
数多くの言葉やお手本が無くても。。
これってミラーニューロンに関係ありそうな感じ。
心の理論。。
もし関係あるならば、他人に共感できる人ほどそのセンスがあることになる。
確かに体も心も頑固な人ほど教えにくい。
スーパーピアノレッスンの先生のテーマの一つはそこにあったようだ。


どこまで教えられるものか、
どこまで教えなければいけないものなのか。。。
どこまで教える側に責任があるのか。。


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最終更新日  2008.11.17 02:01:43
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