|
テーマ:音楽のお仕事♪(1696)
カテゴリ:音楽
グラナドスの”アンダルーサ”「スペイン舞曲」より
分析防備録。。 調性:ホ短調 拍子:8分の6拍子と4分の3拍子 構成 ; A-B-A形式 A : Em (8分の6拍子) B : E (4分の3拍子)=同主長調 A : Em (8分の6拍子) Intro : (1~2小節)2小節 A :31小節 a (3~6小節目) 4小節 a' (7~12小節目) 6小節 a'' (13~19小節目) 7小節 b (20~24小節目) 4小節 a'' (25~31小節目) 7小節 B : 33小節 b1(32~39小節)8小節 b2(40~47小節目)8小節 b1(48~53小節目)8小節 b2'(54~64小節目)9小節 A :31小節 a (3~6小節目) 4小節 a' (7~12小節目) 6小節 a'' (13~19小節目) 7小節 b (20~24小節目) 4小節 a'' (25~31小節目) 7小節 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ Intro:Emで、左の第5音と半音下のアポジャトゥール:特殊な音、ギターのつま弾き dim.で、メロディーの入る前にすこしため。 A A a (3~6小節目) 4小節 Im-IIm7(b5)-V7-Im :ホ短調のカデンツではあるが、 メロディーのフレージング、4つに分割 Emの11thとIIm7(b5)の11thの音、どちらも短い音価なので何気なく 弾いてしまうが、重要な音なので丁寧に弾き飛ばさない、Tensionを意識して。 さらにIIm7(b5)の3rdの音にアクセント。コードトーンなので Tensionとしての緊張感はない。安定感の主張の音。 B-E6度音程、哀愁をこめて。 A a' (7~12小節目) 6小節 SDから平行長調のSDーD-Tでト長調へ転調。 ト長調のT-DからSDへ?(Em-F#m7(b5)-Am/E-D7-G-D-C-Am6-Em) Dom.からの偽終止的?展開なのか、スペイン的コード進行? Cはホ短調のVIでもあり、SDのAm6からEmへ戻ってくる。 重要な音:D7の13th、Am6の6thの音。どちらも短い音価ではあるけれど、 存在感を必要とする。 A a'' (13~19小節目) 7小節 前半同じコード進行・メロディーでEm-Am6の繰り返しでラストEへ転調。 Am6の6thの音は哀愁を込めて、重要な音。 ラストの転調からオクターブでff A b (20~24小節目) 4小節 Eへ転調しているが、F#m7(b5)で準固有で同主短調のSDと解釈するか、 或はAm6かA6か3rdが無いのでどちらとも取れる。 しかし、この小節ラストは確実にAmなので、Aと考えた方がいいかもしれない。 E majorのT-SD-Tから準固有のAmをト長調へのSDとして、 G majorへ。さらにEmのSD-Dから再びE minorへ。 A a'' (25~31小節目) 7小節 13~19小節目と同じ。dolceでテンポを落として、 dim.から消えるように前半の締めくくり、中間部E mojorへ。 B B b1(32~39小節)8小節 はじめのテーマのモチィーフを使って4分の3拍子でAndante leggieramenteの指示なのでレガートで重くならない方がいいのかもしれない。 同じモチィーフの4回繰り返し、 下降フレーズで徐々にDim.してラストのみmolto espress. B b2(40~47小節目)8小節 アウフタクトのみ同じフレーズの5回繰り返し。ラスト倍で畳み掛けるように。 poco f - meno f - sf - p- ppでrit. B b1(48~53小節目)8小節 Bのはじめと同じ B b2'(54~64小節目)9小節 前と同じだが、強弱記号の表記無し。 A 前半と同じ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ バルセロナを中心にピアニストであり、作曲家・教育者でもあった、 エンリケ・グラナドスの出世作「スペイン舞曲集(全12曲)」の 中でも印象的で人気な曲、”アンダルーサ”。 グラナドスは20歳からパリ留学しているが、その前にフィリップ・ベドレルに師事し、 和声のレッスンを受け、彼の影響でグラナドスは民族的な音楽を作曲するようになった。 しかし、「スペイン舞曲集」の題材は民謡等ではなく、独自の創作。 4、7番はタイトルがつけられているが、それ以外は出版社によるもので、 この第5番は”アンダルーサ”(アンダルシアの調べ)と、 ”プライレーラ”(嘆き)というタイトルがついているそうだ。 グラナドスの代表作の1つである「ゴイエスカ」はスペイン画家フランシス・ゴヤの絵に 影響を受け作曲された。 この「ゴイエスカ」のオペラ版ニューヨーク初演の帰路、独潜船艇の無差別攻撃に会い、 妻と共に亡くなった。アルベニスと同じ49歳のこと。 ピアノの上手い人の曲は弾きやすいと言われているけれど、 グラナドスもピアノの名手であったそうで弾きやすい。 アンダルーサはギターでも演奏され、ギター的なサウンドだ。 Dom.からSub Dom.への進行と思わせるような独特な進行がでてきて、スペイン的。 Tensionや重要な音が短い音価に入っているので、 注意してその意図を組んで音を響かせたい。 音域の広がる所は低音部をしっかり楽器を響かせたい。。 強い打鍵ではなくて、グランド・ピアノ全体を唸らせるような 音の出し方ができると魅力的。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.07.16 22:19:26
コメント(0) | コメントを書く
[音楽] カテゴリの最新記事
|