La Piazza di Bella Donna

「それじゃ、始めます。麻酔しますからね～。ちょっと痛いですよ～」

ブス！チュゥ～……

ぐっわぁ～！！いたたたた！
先生、「ちょっと」じゃないですぅ！
ものすごぉっく痛いですぅ！！

……と、心の中で叫びながら、じっと耐える。
局部麻酔は、針を刺すのがかなりと痛いです。つうか、半端じゃなく痛いです。
傷の周りに数ケ所注射していくんですが、最初の 3 ヶ所ぐらいは涙とともに耐えねばなりません。
でも、「いて～よ！いて～よ！」と思っている間に、すぐに麻酔が効きだすので、後は何をされているのかわからなくなります。

正確に言うと、何かされているのはわかるけど、痛みは感じないってやつです。
多くの方が、歯医者で経験していると思われ。（笑）

う～む、たしか手術前の説明では、いくつかある傷のうち、3 つは開けたままにするとか言ってたな。
つうことは、この痛い局部麻酔を、あと最低 3 回耐えねばならんのか。

無理。

……とか、頭の中でごちゃごちゃ考えているうちに、手術は進む。

「痛くないですか～？こっちは相当すごいことになってますけどぉ」

御簾（みす）の向こうで先生がのたまう。

「あ……いえ……痛くないですが……言わないで、先生。（涙）」
（医者が「すごいこと」って、相当すごいことだろうなぁ……）

「あ～、はいはい。わかりました」

頭の中では、ドラマやらドキュメンタリーやらで見た「すごい」シーンが展開されています。（想像過多）
とにかく、意識がはっきりしていて、音まで聞こえてくるってのがすごい。
まぁ、ほとんどは 2 人の先生の会話を聞いていたんですが（笑）。

……とそのとき、右手の処置の最中に激痛が走った。

「ぎゃ～！いたたたた！！」

「あ、ここ、痛いですか～？」

「ものすごく痛いですぅ～。骨をつかまれているみたいな痛さです～」

「あ～、そりゃそうでしょう。骨を触ってますから」

ううう、先生、お手柔らかに。

続きはまた明日。（涙、涙、涙……）