日本の未来を憂いてみた。
若かりし頃「イマドキの若いもんは」なんて口にするのは老化現象だと思っていた。でも今日つい「イマドキの若いもんは」を口にしてしまった。私ももうどっぷり中高年に足を突っ込んでいるのだ。綾小路きみまろの「中高年の皆さん」という呼びかけに食いつかなければいけないお年頃なのだ。今日は息子二人を連れて電車に乗って友人の家に遊びに出かけた。帰り道のことだ。電車に乗り込んだドアが、たまたま優先席近くだった。そのドアから私のほかに、お葬式帰りの老婦人4人組と学校帰りの女子高生2人組がのりこんだ。空いていた優先席二つに同時に老婦人と女子高生が駆け寄った。老婦人達は「あなた遠いからお座りになったら」「いえいえあなたが」と譲りあっていた。その隙に女子高生2人がすかさず空いていた席にドスンと座った。モラルなさすぎ。優先席はお年寄りが座るところなのにさ。凍りついた老婦人達の視線を感じてか、二人は席を譲ろうとしたらしい。なんと二人は強く強く身を寄せ合って、どーにかこうにか0.5人分の席を空けたのだ。っつーかお前ら立てよ!!!老婦人達は笑って「いいのよ、ゆったりお座りなさい」と言って、手すりにつかまれる位置に移動していった。女子高生達はホッとしたように、ゆったりお座りになった。むううう。コレではいけない。日本の未来を担う若者達のモラルはどうなっとるんじゃい、とひそかに正義感に燃えたオバちゃんは、彼女達に無言のプレッシャーを与えることにした。私は長男の手を引いて、次男を抱っこしてさも大変である、という風を装いあえて彼女達の前に立ってみた。子供づれだから席を譲ってもらって当然、という考えは毛頭なかった。むしろ座ると抱っこしている次男がのけぞって暴れるので立っているほうが楽なのだ。電車が揺れて長男が「おかあしゃん、危ないよー」と泣きそうな顔をするのであえて大きな声で、「危ないからしっかりつかまってなさい、席空いてないからね」と女子高生の方をチラ見しながら言ってみた。私の無言のプレッシャーは功を奏した。「どうぞ座ってください。」優先席が空いた。なんと、女子高生達の隣に座っていたおばあちゃんが私に席を譲ろうとしているではないか!!!私の無言のプレッシャーはまったく期待していない方向に効果が出たのだ。当の女子高生達はうつむいたまましっかり席を死守している。コレじゃ私の正義感は本末転倒だーーー。「いえいえ、とんでもない。私は大丈夫ですから、お座りになっててください、ありがとうございます。」と私は少し大きめの声で優しいおばあちゃんにお断りした。おばあちゃんは申し訳なさそうに座りなおす。周りのみんながこちらを見る。さあ、モラルのない女子高生達よ!みんなの白い目にさらされて反省するのだ!すると女子高生達はさすがに気まずく感じたのか、またもやつよーくつよーく身を寄せ合って、0.5人分の席を空けた。だーかーらー、立てっつーの!!!んもー、逆にストレス溜まったわ。