890685 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

misty247

misty247

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2012.09.20
XML
カテゴリ:私の歩いた山と道
 国内で双耳峰といえば、鹿島槍ヶ岳と谷川岳だそうだ。谷川岳はそれぞれの頂に「トマの耳・オキの耳」という名がついていて紛れもなく耳である。しかし谷川岳は双耳峰であることよりも魔の山であることの方が有名であるように思われる。遭難死亡者数世界一の谷川岳ゆえに。なので双耳峰といえば鹿島槍ヶ岳、また鹿島槍ヶ岳といえば双耳峰。ここには異論を待たないか。

 世界でどういう双耳峰があるか。ごく浅く調べてみた。
 エベレストの西60kmにあるガウリ・シャンカーは、7134mの双耳峰。画像はこちら。高さといいトンガリ具合といいさすが世界レベルと頷かされる。
 同じくヒマラヤ山系のカンテガ(6779m)とタムセルク(6623m)。画像はこちら。こちらは双耳峰が2つ並んでいるようにも見える。双耳峰の双耳?
 南アメリカ・ペルーのチャクララフ。画像はこちら。標高は西峰6112m、東峰6001m。この双耳峰は2つのピークよりも吊尾根のラインの美しさに魅せられる。

 こうして見ると鹿島槍ヶ岳の形の美しさはなかなかのものだなぁと改めて思う。以前私がここで紹介した深田久弥の鹿島槍ヶ岳に貼ったリンク、内田良平氏の鹿島槍ヶ岳の写真を見てほしい。
 深田久弥の指摘通り、2つの峰がせり上がって、吊尾根のラインが美しいこと、この両条件を兼ね備えている点で、鹿島槍ヶ岳は上に挙げた山々に負けてはいない。ただ世界が土俵になると標高は最低でも4000mは欲しいという感じだから、3000m切っても構わないから美しい双耳峰を世界から集めてこいとなったら、きっと彫刻したんじゃないかと疑いたくなるような双耳峰がごろごろ出てくるのだろう。

 さて、前置きはこのぐらいにして―― 登ってきました! 鹿島槍ヶ岳。

 去年は雨に阻まれた。大谷原登山口で車中泊して迎えた朝は、外に出るのをためらうほどの強い雨。やむなく燕岳に計画変更した。そのときのレポートはこちら
 今回は大谷原登山口を5時にスタートできた。ただし、いつ降ってきてもおかしくない湿り具合で、遠方の稜線は厚い雲の中だった。
 まず林道歩きを小一時間。まだ薄暗い中、横手の草むらで何かが大きく動いた。その距離、3m以内。不意のことで体が固まってしまった。灰色の大きな影が、草むらの奥へ駆けて行った。なにかと思ったら、カモシカだった。もしクマだったら、なんの反応もできないまま、なされるがままボロボロにされていただろう。
 堰堤のトンネルを抜ければ、北アルプス三大急登に数えられている(いた?)赤岩尾根の登りがはじまった。きつい登りは嫌いではない。それに大谷原の標高は1100mほどあるから、主稜線の出合い冷乗越までの標高差はたかだか1300mだ。ちょこざいなーと思ってかかったら……キツい。平坦にならない。日本三大急登に数えられる甲斐駒へのルート「黒戸尾根」ですら、時には下ったりもしたのに、こちらは登り一辺倒。足を休める暇がない。そういうタイプの急登でござったか、と納得。しかし、高千穂平まで平坦なところがほぼ皆無という、その拓いた道筋の効率の良さに感心させられる。梯子の架け方にも無茶な所がないし。

20120917鹿島槍ヶ岳1

 目についた花はオヤマリンドウ。どの花も、もう少しで咲くなぁという姿。でも、この種はこれ以上に花が開かないのだそうだ。
 お花畑の名残り。青い花はいくら密に群生していても、不思議と賑やかさや華やかさといったものが感じられない。空は相変わらずいつ降りだすとも知れぬ精彩のない色をしていた。目指す頂きはおろか、隣の尾根すら濃いガスの向こうで中空には何も見えなかった。 <その2へ>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.09.20 10:57:29
コメント(0) | コメントを書く


PR

Calendar

Profile

misty247

misty247

Freepage List

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X