テーマ:本のある暮らし(3309)
カテゴリ:読んだ本のこと
料理研究家の辰巳芳子さんの言葉を集めた本
『お役に立つかしら』。 紹介される素にして上質な料理は、 こと調理に関しては横着きわまりない自分には 到底真似できず何の役にも立たないけれど、 料理のことに伴わせて語られる 暮らし方の秘訣の作法・処方の数々は 文章ひとつの味わい深くて そこに美食の愉しみ以上の感銘を受けた。 料理も文章も、材料(または言葉)の持ち味を 存分に活かす術だといえる。 技能に共通点があるのだろう。 本の中にこういうひとことがあった―― 自分自身が相当に食べ込んだものでないと、 「いま、あれで力をつけよう。守ってあげなくては」という 感覚的欲求が生じにくい。食は、一代では改善できないと、 つくづく思うゆえんである。 なるほど。 自分の食べ物を自分で選び作れる者は幸いである。 病気のときに備え、「あれで力をつけよう」という一品を じっくりと練り上げこしらえることができるからだ。 喉の通りやすいもの。さっぱり系の味。 一例をあげるなら、ゆず風味の雑炊とか。 頼りになる一品を作っておこう。 そして、すぐれない体調のときは 頼りになるそれを食べて実績を重ねておこう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.04.18 00:18:36
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