カテゴリ:本・テレビ等
「13階段」と「幽霊人命救助隊」は読んだことがあるんだけど、久しぶりにこの作者の作品を読んでみた。 かなり色んなところで評価されてるので、期待しながら読んだけど・・・ めっちゃオモロイやん!! 間違いなく、一級のエンンタテイメントミステリーですよ! 書下ろしではなく、連載でここまで緻密なストーリーを書き上げたって事もすごいなーと思う。 日本と外国で全くキャラクターの違う登場人物たちが同時進行で物語を進めて行くんだけど、その書き分けも違和感がなく、日本に関しては当たり前だけど、外国だっていう雰囲気を壊さずに描写しているのもすごいと思った。 なかなか日本人作家が海外(及び外国人)の雰囲気を描写するのって難しいからね。 色んな実在する組織やそれに絡んだ専門用語なんかも出てきて、よく調べてあるなーとも思うし、作品に奥行きを出しているポイントでもある。 もちろん、良く知ってる人が読めば粗はたくさん出てくるのかもしれないけど、所詮はフィクションなので、どれだけたくさんの人にリアリティを感じさせることが出来るかってところが肝心だと思うので、それは十二分に成功してると思う。 とにかく良く出来た作品。起承転結もしっかりできてるので、終盤の盛り上がりからエンドに向けての組み立てもばっちりだし、終わり方もキライじゃないので自分的には文句の付け所がない。 まあ、強いて言えば「ジェノサイド」に関しての記述にちょっと説教臭いところがあるので、多少、一方からの解釈に偏ってるのかなーというところ。このあたりは作者の主張だろうから、別にいいのだけれど。 あとは、少々SFチックな部分があって、ストーリー上の鍵となる部分が「神の手」の介在で説明されちゃってるところもあるので、そういうところは納得いかない人も出てくるかもしれない。 そのあたりはエンタテイメントってことで、勘弁してください。 なかなか爽快なミステリーって少ないので、そういうのが好きな人にはオススメです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 16, 2012 11:16:32 PM
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