知人からのメール
福島の子供達の声を聞いて頂きたくお送り致します。私達は、2014年11月6-10日に、福島県伊達市霊山町石田小学校と、大石小学校で、ダンスワークショップと、学習発表会の手伝いを、そして、南相馬の仮設住宅にて公演をボランティアで行ってきました。皆さんが元気に踊ったり、素晴らしい学習発表をしたり、私どもの公演を見て涙を流して下さった事、心より感じた時を過ごさせていただきました。しかし、私は今、悲しみにくれています。霊山町石田小学校のすぐ裏の山で建設中の、放射性物質を含む除染ごみの仮設焼却施設の稼働が来年一月に迫ってしまっている事です。このような理不尽な事が、故郷に続く事を、黙って見ている訳にはいきません。この焼却施設予定地は、阿武隈山系で、唯一水芭蕉が咲いている場所でした。奇しくも、私のスタジオの名前「水芭蕉庵」は、この地を亡き父母がこよなく愛したので、その家をダンス・スタジオにした時、名付けたのでした。その場所が削り取られたのだけでも、悲しかったのに、今回行った時に、焼却施設が出来ると聞き、愕然としています。霊山町の子供達は学習発表会でこう言っていました。「霊山崩壊の危機。グリーンストーンのパワーが弱まっている。強くするのは、一人ひとりが考えて行動する、わたし達の心の力だ。(石田小)」と・・・「山はみている。まちを、しぜんを、がんばっている人を、やさしい人を。」「自然ゆたかな未来。思いやりあふれる未来。」「未来を作っていくのはぼくたちなんだ!(大石小)」と・・・放射性物質セシウム134等は、焼却すると20,30倍にも濃縮しまう事、そして、排ガスの処理「バグ・フィルター」は、完全にそれらを除去できるものでは無い事、焼却によるダイオキシン等有害物質の発生も環境汚染と健康被害の大きな要因となる事を、南相馬を訪れていた信州大学の環境学の先生から偶然聴き、驚愕しました。東京大学の宇宙物理学者である夫も「放射性物質を何故燃やすのか?何故日本人はそのような危険な選択するのか分からないといぶかっておりました。何故、危険な焼却施設を、小学校のすぐ近く、そして、「りょうぜんこどもの村」という子供達が多く集まる場所の近くに創るのでしょうか?そもそも、放射性廃棄物を焼却してカサを減らしても有害性が増し全く逆効果な事は、科学者らが事実として言っています。焼却炉に入れる際発生した塵や、フィルターで取りきれない細かい物質で汚染された空気や灰は拡散され、近隣の空気、大地、水だけではなく、日本中、ひいては世界中を汚染します。自分、そして子供達に結局還ってくる事です。焼却が始まれば伊達市全域が二次汚染されてしまうかもしれません。山の頂上付近で、広域に粉じんが拡散する場所です。もしこの焼却炉の設計が本当に良くて、環境汚染ガスや水が全く出なかったとしても、一日130tものごみを、24時間中燃やし続けるために、毎日300トンの地下水をくみ上げ続ける計画です。地元の農業や生活に影響があって当然で、環境省は本当に環境と生活への影響を調査しているのか疑問です。こんなひどい事を進めていく大人たちは、「あきらめないで、なかないで、どんどんすすんでいこう!」と学習発表会で訴えている、霊山町の子供達に、何と言って説明するのですか?考えただけでも、胸が痛くなり、私は涙が止まりません。環境省、伊達市長、そして建設を推進する関係者の皆さま。どうか、子供達の声に耳を傾け、放射性物質を含むごみの焼却処理施設の建設を止めて下さい。元来、水芭蕉の地は、虎の山神様の住む里山でした。許可をした石田林野管理組合の方々は、70代以上の男性で、里山の手入れが(できないと罰金もあり)身体的に無理になった方々が多いようです。地元の60代以下の男性や、女性は「あれは生活ごみの焼却炉。」という理解でした。行政が、全住民の意見を聞いたとは、とても思えません。老人を狙った悪質商法を思わせます。この福島県初の大型焼却施設がもし稼働されたら、この国中で、同じものが出来、環境破壊が起きてしまうかもしれません。焼却するという考え方自体、国際的CO2の規制がある中、矛盾しています。 燃やせば「表面上処理しているように見えて」良い・・・という、環境省の政策自体、発想の転換をして下さいませんか?こどもたちそして、自分達の未来のために。「あかるいみらい、えがおがあふれるみらい、元気いっぱいのみらい、未来の事を考える。未来を作っているくのは、ぼくたちなんだ!」という、霊山町のこどもたちの声を聞いて下さい。そしてこの文章を読んで下さった全ての皆さま。力を貸して下さい。私になにが出来るかと思いますが、少なくとも見て見ぬふりをせず、何かを行動し踊りたいと思います。石田小学校の子供達、「福島霊山の美しい自然を踊る」(スクロールして一番下まで読んで下さい。)http://www3.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=0710106&type=2&category_id=2373&optiondate=201411http://www3.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=0710106&date=20141106大石小学校の学習発表会http://www3.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=0710105&date=20141110佐藤道代Michiyo Sato-Vagins MA, IDMA