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雅の里 ~みやびのさと~

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2011年05月18日
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双子が年中に進級して、年少時と明らかにさまざまなことが変化している。

自身の心身の成長然り。
幼稚園の先生の対応然り。
習い事の内容然り。

年少時のちやほやされる「王子様・お姫様」扱いが、徐々に無くなっている。

「もうお兄さん・お姉さんだもんね」

と、家庭では親に言われ、幼稚園では先生に言われ。
ついでに、習い事ではそこの指導者にも言われている。

無条件に「できたね~えらいね~」と褒められることも徐々になくなってきている。

そんな中、常に一緒だった双子に「それぞれ」「別々」という環境の変化も起きている。

4月のスイミングスクールの進級検定では、娘だけ合格し息子は不合格だったのは、たぶん双子が遭遇する最初の大きな試練になった。
進級検定後、息子と娘は所属する級が変わったので、当然練習するコースも指導するコーチも別になる。
検定後初のレッスンでは、息子は更衣室から中々出て行かなかった上に、プールに行っても30分くらい「妹と離れるのがイヤだ、ママにそばに来て貰いたい」とずっと泣き続けていた、らしい。(後でコーチから伺った)

男女別々の習い事も始めた。
息子はサッカー、娘はチアリーディングである。
幸い同じ曜日で同じ時間帯に同じ場所でやるからこその同時レッスンだ。
娘は念願の「キラキラで可愛い女の子らしい習い事」に夢中になって頑張っている。

一方、息子には毎回問題発生。
とにかく泣き続けているのだ。
転んでは泣き続け、ボールの奪いに負けては泣き続け。
私が傍で見ているとすぐ「ママ~~~~!!」と駆け寄ってきてしまう。
お友達のママに「息子君が泣くなんて・・・」とびっくりされるほど。

もともと双子は自宅の庭でサッカーボールを使って遊んでいた。
私はサッカーが盛んな中学に通っていて、女子にも体育の授業でサッカーをする機会があったおかげで、今でも玉を蹴るくらいなら何とかできる。(さすがにリフティングはもう無理だがw)
なので、息子に追いかけられたくらいでボールを取られるようなことはなかった、が、さすがに大人げないので、わざと取られたりミスったりしてやってた。

その結果、息子は自分は他の人よりサッカーが上手だと自信を持っていた。
僕もサッカーやりたい、と早くから言うほどには。


しかし、息子は念願のサッカー教室に入ったものの、当たり前だけどどうにもうまく行かないことに戸惑っていた。
人ごみがキライな息子は、ボールを全員で追いかけて奪い合う中に入っていけない。
かけっこすると気が急いて転んでしまう。

だんだん、サッカー教室の日の朝の息子のテンションが下がっていく一方。

息子の脳内では
「ママには勝てたのに、なんで友達には勝てないんだろう?」
と?マークが盛大に飛び交っているのだろう。

そこには母の愛情と言う名の甘やかしがあったのだから。

ついでに、実はサッカーのパスやドリブルは娘の方が筋が良く上手だったりしたのだが、娘はサッカー教室に入りたいとは言ったことはない。
なでしこジャパンの某選手が地元出身なのだが残念ながら彼女のようにはなってくれないらしい。彼女の勤務先で買物の際に双子ということで少なからず覚えめでたく何度かレジで構って貰ったにも関わらず。残念。

そして、息子は、ついに昨日の練習後。
「もうサッカー辞めたい」と言い出した。

昨日息子は練習の最後に突然泣き出し、コーチがなだめても怒っても泣き止まず、最後の挨拶もグズグズのまま「ママ~~~!!」と泣いてしがみついて離れず。

コーチと私が話す間も泣き止まず。
帰りの車の中でもずっとグズグズ。
帰宅後お風呂の中でもグズグズ。

ようやく途切れ途切れの告白をつなぎあわせて推測するに。

練習中、ボールを追って皆が団子になって転んだ際、自分が一番下敷きになってみんなに潰された、らしい。(私は見ていないので事実は不明、転んだのは確からしい)
さらに、最後ミニゲームをした際、一度しかボールに触れず、そのまま時間が来て終了になってしまったこと。

この二つで心が折れてしまった模様。

うーんと考えて、はてさてどうしたものか。
こんなことで・・・とは思うものの、昨日の時点でコーチも「突然泣き出して原因が分からない」と言っていたし、「辞めたい」とまで言い出したのは尋常ではないので、言葉を選びつつ冷静に昨日の出来事についての報告と息子の性質と、重ねてスイミングで自信喪失気味だったことも合わせ、今後の指導についてのお願いも含めて、レス不要で長文メールをぽちっとしてみた。

果たして30分もしないうちにコーチから返信が来た、キラキラの絵文字入りメールがw
推定30代前半のコーチ、さすがに携帯メールに馴染んでらっしゃるw

・・・ではなく。

息子の様子について原因が分かったので今後の指導の際に考慮しやすくなったこと。
さらに、今年の年中組は気合は入っているがいささか運動能力に劣る(とはっきり書いてあったw)ので、いきなりボールを使っての練習よりも基礎的な運動能力を鍛えていくメニューを中心に指導していきたいとの旨が書かれてあった。

・・・少し安心した、私が。

息子には「コーチが来週またがんばろうなってメールが来たよ」と伝えた。
息子は、少しだけ考えてから「ふーん」だと。
まあ、昨日みたいに「もう頑張れないかも」などとは言い出さなかったものの、とりあえず来週の練習まで、下がってしまったモチベーションを上げるためにフォローしていこう。

そして。

そろそろ甘やかし過ぎるのも考えなければならないのかなぁ~と、ちょっぴり反省。



なお、娘は、昨日のレッスンでチアの本物の「ポンポン」を貰って超ご機嫌、だった。
なのに、昨日の息子の様子にまたもや気遣ってはしゃぐことなく、ポンポンにもさわりもせずに知らん振りしていた。

ようやく今日の夜になって、ぼそっと「パパに練習したのを見せてもいい?」と聞いてきたので「どうぞどうぞ!!」とやらせた。
息子はパパの隣で歓声をあげ、そのあと新アイテムのポンポンに興味津々、娘にちょっとだけ触らせて貰ってご機嫌だった。



子供の成長は当たり前だけど楽しいことばかりではない。
親の知らないところで知らないうちに困難や苦難や突然のできごとなどで翻弄されていくことも徐々に増えていく。
親の腕の中で守られているばかりでは成長はない。
まずは子ども自身が自分の力でどこまで「苦しいことや辛いこと」に向き合っていけるのか、親も離れた場所から見守っていかねばなるまい。
心が折れそうになったときのフォローと。

そして、引き際も慎重に見極めなければならないだろう。

もうすぐ5歳。されどまだ5歳。
子供の器を越える困難はまだまだ過酷過ぎることもあるだろう。
「もういいよ」とリングにタオルを投げることもまた親の役目だ。

そして、もしタオルを投げても。
しばらくしたら、また自分の足で立ち上がれるように。

微妙なさじ加減だぁね。
難しいわ。
自分だったら「血を吐いても鮮血が出るまではおk」などと我慢の限界が分かるんだけどね。


とりあえず、サッカーのコーチが聞いてくれる方でよかった。
息子には親だけでなく先生やコーチや友達という味方がいることを思い出して貰おう。

がんばれ、(もうすぐ)5歳児。





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最終更新日  2011年05月19日 00時40分37秒
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