萬谷衣里ピアノリサイタル!
designed by *ま~ぶる*ゥゥ先週の金曜日のこと。大阪城いずみホールで「萬谷衣里 ピアノリサイタル」がありました実はこのリサイタルを見に行くのに、みゆの子守をお願いするために母にわざわざこっちに来てもらったのです。このブログでは何度かご登場頂いているので、萬谷さんのことはご存じの方も多いかと思いますが、萬谷さんとはご縁があって、彼女が東京芸術大学に入学する際、センター試験で英語が必要だったため、うちの塾で英語を勉強されていたのです。私なんかが教えなくてもお独りでも十分点数が取れるくらいに賢い生徒さんだったのですが、保険的に来られていたのでしょうね。やっぱり見事に最難関のピアノ科に合格され、同大学院修士課程を修了され、現在はドイツ国立音楽大学に在籍中でありながら、3年前からそちらで講師も務めていらっしゃいます。本当に優秀な逸材で、日本の音楽のこれからを担う素晴らしい人なんだと、今回のリサイタルでも痛感しました。萬谷さんは私のような凡人には想像すらできない素晴らしい経験を積まれ、輝かしい経歴をどんどん連ねていかれ、高校生の時の彼女とほんの少し人生が重なっただけの私には、もう眩しすぎて手が届かない人です。今回のリサイタルでも、彼女の演奏からあふれ出る才能が、観衆の一人である私の日常とあまりにもかけ離れていて、畏怖すら感じました。おそらくあの場にいた多くのかたが同じような思いをしたんじゃないかと思います。そういうことって、ないでしょうか?同じ場にいながら、次元の違いを感じさせてしまうような想像を絶する能力と圧倒的な存在感とに、ただただ飲み込まれていくような感じ・・・少なくとも私は彼女のリサイタルでは毎回その圧倒的な波に包まれ、そして、回を重ねるたびにそのような思いは強くなる一方です。優れた技巧性に富んだ高いレベルの演奏にみんなが心を奪われ、力強く迫力のある表現力に感嘆の声をあげる。あの場にいたすべての人が、心から彼女に対して賞賛の拍手を送り続けた、本当に充実した素晴らしい時間でしたまた、彼女の芸術性は音楽だけにとどまらず、月刊「ショパン」誌上で自身の撮影した写真とエッセイを連載されており、彼女の独特な視線でとらえられた繊細でハッとするようなアングルの写真は、彼女のピアノ同様、心が洗われるようです。そして彼女から紡ぎ出される言葉は、数々の国内外のコンクールで最高位を獲得したピアノ奏者という奢りを少しも感じさせない、やわらかで可愛い女性としての萬谷さんと、謙虚でそして正直な彼女の内面を伝えてくれます。育ちの良さが隠しきれずにかいま見えるというか、お母様やご家族がきっとこういうところに気を付けて育てられた賜物なんだろうなぁ、と親になった今はそういうふうに思わずにはいられません。人の子としても、子育ての成功例を見るような気持ちで彼女を見てしまいます。仕事の性格上、年間通じてたくさんの親御さんとお会いし、お話しする機会に恵まれたんですが、萬谷さんのお母様はその中でも強く心に残るくらい聡明で心配りに長けた方でした。やっぱり、そういう親御さんに育てられて、子供は大きく成長するんだなぁと、親になる以前のあの頃には感じられなかったことも、萬谷さんには勉強させて頂いてます。そして、偉大な音楽家に成長された萬谷さんの中に、高校生でお忙しく勉学に励まれていた頃に、同じ空間でひとつの問題に顔を付き合わせて、その問題が解けたときに私に向けてくれた笑顔と同じ、純真で何事にも真摯に向かう彼女を見つけることが出来て、心から嬉しくおもいます。教え子というのもおこがましいですが、人生でご縁のあった生徒さんがこのようにご活躍されるのを見るのはなにより喜びで、また頼もしく思います。萬谷さんの現在の活動は、谷川俊太郎氏や小室氏とのコラボでTV出演するなど、多岐にわたっています。彼女のブログを紹介します。私が拙い言葉であれこれ言うよりも彼女の魅力が存分に伝わってきますので、是非どうぞ。「萬華鏡Note」http://ery.blog1.fc2.com/萬谷さんのこれからのさらなるご活躍をお祈りいたします。素晴らしい演奏をありがとうございました。リスト編曲のシューベルトの「魔王」も素晴らしかったですが、私はアンコールのショパンに心が震えましたゥ モーツァルト&リスト ゥモーツァルト10枚組リスト:ピアノ協奏曲第1&2番、他/ツィマーマン(クリスティアン),小澤征爾[CD] ■[枚数限定][限定盤]ラ・カンパネラ(ベスト・オブ・リスト)/シフラ(ジョルジ)[CD] ゥゥ