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カテゴリ:Travel(タイ)
「バーン・カニタ」というタイ料理のレストランには期待していた。ガイドブックにも「タイで何度もベストレストランに選ばれている」と書いてあったし、テレビでも紹介されているのを見たことがある。それで、わざわざ観光客にとっては不便なスクンヴィットまで足を伸ばした。
スクンヴィット駅からも相当離れたところにある。道を歩きながら不思議な感覚にとらわれた。周囲に日本語が増えてくる。スクンヴィットには日本人が多いと聞いていたが、日本人学校ならぬ日本人幼稚園まである。 かなり不便なところにある「バーン・カニタ」だが、中に入ってまた驚くことになる。お客がほとんど日本人なのだ。オリエンタル・ホテル内レストランのディナーの席では、ほとんど日本人に会わないから、なおさら奇妙に感じた。 そして、ホテルのレストランのウエイターの徹底したサービスのよさに比べると、ずいぶん愛想が悪い。なんだか場違いのところに迷い込んだような当惑を覚え、オーダーする前から、もうあの素晴らしく居心地のよいホテルに帰りたくなった。 海外のレストランで日本人だらけのところとアメリカ人だらけのところは、まず間違いなく高いわりにはおいしくない。日本やアメリカでの宣伝に力を入れていて、味のほうはおろそかになる。さては「バーン・カニタ」もそのテのレストランだったのか? 結論からすると、そう悪くはなかった。 頼んだのはグリーンカレーと魚のカレーがけ。どちらも美味しく食べたが、オリエンタル・ホテルのタイ料理ほどの洗練と深みと味の広がりはなかった。値段は「バーン・カニタ」のほうが若干安いかもしれないが、観光客にとっては不便な場所だし、わざわざ「バーン・カニタ」に行くなら、個人的には断然オリエンタル・ホテルのタイ料理レストラン(川向こうにあって渡し舟で行く)をお奨めする。 むしろ、聞きたいぐらいなのだ。情報に敏く、味にうるさいハズの日本人が、なんで全然たいしたことない、割高なだけのオリエンタル・ホテルのアフタヌーン・ティーなんぞには大挙してやって来て、東京に比べれば良心的な価格で最高級のタイ料理を出してくれる川向こうのレストランに来ないのだろう? これも宣伝の力かもしれない。アフタヌーン・ティーはやたらとガイドブックでも紹介されている。あるいは英語力に不安があって、オリエンタルはなじめないと思っている人が多いのかもしれない。タイ料理のレストランは川向こうだから、外部の人間にはわかりにくいのかもしれない。何にせよ、白人に席捲されたオリエンタル・ホテルのタイ料理のディナーの席で、艶めいた熱帯の夜風に吹かれながら、暗いチャオプラヤーの川面を行きかうネオン付き(笑)屋形船を眺め、イケメンのウエイター君に最大級の笑顔でかしずかれながら、「もっと日本人来ればいいのに、もったいない」と思うMizumizuだった。 「バーン・カニタ」もそんなに感じが悪いわけではない。食事を終えて、「タクシーを呼んで」と言ったら、快く呼んでくれた。しかし、 「どちらまで?」 と聞かれて 「オリエンタル・ホテル」 と答えたら、心なしかそれ以後妙に笑顔が増えて、腰が低く、扱いが丁寧になったような気がする。遅いよ、まったく(苦笑)。 日本だとタクシーを呼ぶと、来てもらうまでの料金を払うことになると思うのだが、タイでは、呼ばれたタクシーは、客を乗せた時点でメーターを押す。おまけにウエイターがトラぶったときの連絡先を書いたメモを乗車時にこちらに渡してくれる。こういうのも助かる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.28 02:26:27
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