コロッケ、である。どこからどう見ても、まごうことなき、普通のコロッケ。
荻窪駅の北、教会通りという、細く、情緒のある路地の奥にある家族経営の「
さとうコロッケ店」。レトロな文字の
黄色い看板が目印。
超絶品、とは言わないが、一度食べるとまた食べたくなり、何度も買いに行くようになり、だんだん「コロッケ買うなら、あそこだよね」と常連になってしまう。
ここのコロッケは1つ100円。1つ40円で売るスーパーが出てきている昨今の風潮からすると、決して安くはないのだが、なぜだか、いつの間にか離れられなくなっている。
最初食べたときは、正直、それほどとは思わなかった。特徴といえば、衣のパン粉の目の細かさ、それと中身にもしっかり味がついていることだろうか。
なんというか、「やっぱりおフクロの味が一番だよな」的やみつき状態になるのだ。家庭的でどこか懐かしく、しかも飽きのこない味。
ネットの評判を見ると、カツの人気も高いようだが、Mizumizuはもっぱらコロッケ派。午後になるとできてくる焼売もたまに買っている。焼売のほうも、お昼ぐらいから、1つ1つお兄さんが手でくるみ始める。
4人で働いている店だが、間違いなく家族だと思う。和気藹々として仲がよさそう。そして、いかにもコロッケ屋さんという家族――なんて言葉で聞いてもピンと来ないかもしれないが、実際にお店に行って、売ってくれるおばさんを見れば納得できるはず。
路地の奥まった場所に、こういうほのぼのと家庭的で、かつ美味しいお店があるのが、この街のいいところ。
午後2時から3時すぎまで、一時休みが入るので、注意のこと。基本的にあくまで「近所の美味しいコロッケ屋」なので、ミシュランの3つ星のごとく、「遠くからでも買いに来る価値がある」とは言わないが、近所の方、何かのついでに近くまで来た方なら、試してみる価値は大の大。Mizumizuはいまや、他の店ではコロッケを買わなくなっている。
さとうコロッケ店
杉並区天沼3-29-13
Tel:03-3398-0276
営業時間:11:30~14:00、15:00~18:30