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カテゴリ:Gourmet & Shop (吉祥寺)
ご近所ネタをしばらく続けたせいか、「地元民」さん、「元地元民」さんからのメールが急増(驚)。
いえいえ、以前から近所のお店の紹介はちょくちょくやっているのですよ。ただ、以前はお店のタイプ別にカテゴライズしていたのですね。そしたら、読者から「地域別にしてくれたほうが便利」というメールが複数来たので、フムフムそれなら、よく行く「吉祥寺・西荻窪・荻窪・阿佐ヶ谷」だけでも駅別に分けたほうが参考にしやすいかな、と思って新しくカテゴライズしたので、駅別カテゴリーにエントリーが少ないのです。 とりあえず、ご近所の美味しい店、自薦・他薦を問わず、引き続き募集中!(募集してたか?)。もちろん、独断と偏見でかまいませぬ。ランチ情報は熱烈歓迎。 さてさて・・・ 今は地方在住だけれど、以前アテスウェイの近所に住んでいて、「午後3時のパンの焼き上がりを目指してアテスウェイに通った」という方とメールのやり取りをした。 というのは、以前エントリーで話題にしたアテスウェイのモンブラン。いつの間にか値段が500円になっていたからだ。 Mizumizu「以前はもっと安かったですよね?」 読者様「確か450円だったかと」 さすがに常連だっただけあって、詳しい(苦笑)。ついでに言うと、サイズもいつの間にか、一回り小さくなったのだ(再苦笑)。ちなみに、アテスウェイは、パンや焼き菓子も種類が豊富。マカロンも売っている。以前はマカロンまではなかったと思うのだが・・・ スイーツの値段が上がったのは、やはり小麦粉やバターなどの原材料の値段が一時期ハネ上がったせいもあるだろうが、気がついてみると、500円を超えるケーキなど、ざら。 西荻マダムの憩いの場「グレース」だって、ケーキ一切れ500円近いのが普通。それでも、いつも混んでいる。 アテスウェイも平日から女性客が多く、時間帯によっては、「押すな押すな」状態になることもしばしば。 確か最初はチョコレート系のケーキが美味しい店、という評判だったのだが、Mizumizuはここのチョコレートケーキはさほど好みではない。先日ご紹介したマロン系に加え、最近気に入っているのは・・・ プロマージュ・クリュ。サクサクの生地を底に敷き、レモン風味のクリームで覆う。それから、スフレチーズとクリームチーズを合わせたという「本体部分」。アテスウェイのフロマージュ・クリュの、ふんわりしながらしっとりしている、不思議な食感のヒミツは、この「本体部分」にあると思う。そして、トップには昔ながらのレアチーズ。 4層構造の味のハーモニーはとても上品。実はこれ、以前はあまりいいと思わなかった。酸味が足りず、パンチがないように思ったのだが、その理由の1つは、冷蔵庫で冷やしすぎていたのもあったかもしれない。 冷えて固まり、スフレチーズのふんわり感が飛んでしまい、味も淡白に縮こまっていたのかも。 もともとレモンの酸味の強いレアチーズケーキ(例:Sadaharu Aokiや札幌のププリエ)が好きなのだが、アテスウェイ風にエレガントで繊細なタイプもなかなかだと思い直した。 駅からは遠いアテスウェイだが、目の前の東京女子大の裏手には、知る人ぞ知る、都内でも屈指の高級住宅地・善福寺が控えている。 カモの遊ぶ善福寺池周辺は、「ここが東京?」と思うような自然豊かな場所。池を見守るように豪邸が立ち並び、その静かで落ち着いた雰囲気は、高級別荘地さながら。「高級住宅地」と呼べる場所は、実のところ池の周辺の狭い範囲だけなのだが、そこだけは空気からして、周囲とまったく違う。 「ウチの庭の池で、きのうカモが死んでて・・・」 などとのたまう善福寺マダム。 都内では、ふつう、家に池はありません! 「グレース」にしろ、「アテスウェイ」にしろ、都心の有名店と違ってほぼ地元民だけを相手に商売をしていると思う。幸いなことに、2号店はできていない。多店舗展開が始まると、まずこの手の店は味が落ちる。 決して安くはない。だが、味がいいから飛ぶように売れる。 相対的貧困率(注)が増加していると聞く一方で、値の張る嗜好品がバンバン売れているのを目の当たりにする現実。 その落差に、逆に、板一枚下は地獄の、日本の社会の危うさを感じる。ちょっと前ならつぶれるはずがないと考えられていた会社までつぶれる世の中だ。美味しいものに群がる「まだ余裕のある人々」のすぐそばまで、貧困は忍び寄っている。 終身雇用制が長く続いた時代には、ワカモノはさかんに、「会社の歯車で一生を終えるなんてバカバカしい。自由に生きるのがいい」などと言っていたくせに、今ではやたら、「安定した職が欲しい」「正社員になりたい」と椅子取りゲームよろしく、減っていく「席」を奪い合っている。 本当はこういう時代こそ、自分が本当にやりたいことを見極めたうえで、「自由な立場でも食っていける能力」を身につけるべきなのに。 上荻の路上で平和に寝てた善福寺在住のサラリーマン青年は、今もちゃんと働いているかな?(この爆笑小話については、こちらのエントリー参照。ちなみに、実話です!) 注:相対的貧困率とは、国民一人ひとりの所得を順番に並べて、ちょうど中間の額の人を定め、さらににその額の半分に満たない人が、全体でどれくらいいるかを示したもの。この際に用いられる「所得」は、等価可処分所得、すなわち所得から税金などを差し引いた世帯の可処分所得を世帯の人数の平方根で割った数値となっている。貧困の水準を示す絶対的貧困率と異なり、国内の低所得者の割合を示す指標になっている。 厚労省によると、2007年調査で日本の相対的貧困率は15.7%。経済協力開発機構(OECD)がまとめた加盟30か国の中で、メキシコ(18.4%)、トルコ(17.5%)、米国(17.1%)に次ぐ4位。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.10.29 02:06:06
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