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カテゴリ:Travel (イタリア&シチリア)
ひところ日本を騒がせた、ローマの老舗レストランで起こったランチ10万円という信じられないボッタリ事件。このときに、陰で活躍したのが、被害者のお2人が宿泊していたB&Bを経営している日本人女性(モシモシさん)だった。
それを知って以来、ちょくちょく彼女のブログにお邪魔している。話題も楽しいし、旅のアドバイスも実際的で的確。 たとえばリンク先のエントリーにのっているタクシーの話。 イタリア語ができるなら、たとえば公共交通機関で周るのには不便な地方を訪ねるのに、地元のタクシードライバーをメーターではなく貸切いくらで値段交渉して雇えば、地元の自慢話など聞けて楽しいのだが、それでさえ、ほとんど必ず後から「ガソリン代が足りない(←ガソリン代込みがどうかは、必ず事前に確認しないといけない)」とか「他の客は必ずチップをくれる」とか、チップをわたせばわたしたで、「他の客に比べて少ない」などと言い出す。 だいたいこういうドライバーに限って、最初はとても調子がよく、「お金の話なんていいよ! 日本人大好きだし」などとおべんちゃらを言う。ついついそれに乗せられて「おまかせ」にすると、必ず痛い目に遭う。 イタリアのタクシーは本当に頭が痛い。一番の解決法は、「乗らないこと」しかないというくらいだ。 たとえば、ローマの空港から市内へ。Mizumizuは何度もイタリアに行っているが、この区間のタクシーは、「絶対に」利用しない。つまり、夜遅く着く飛行機には「絶対に」乗らない。 フィウミチーノ空港からローマのテルミニ駅までは、直通電車が走っているのだが、これ、案外最終電車が早いのだ。夜遅くなるとティブルティーナ駅までしか行かなくなってしまう。一度どうしても、テルミニ駅へ行く電車に間に合いそうにない便になってしまい、そのときはティブルティーナ駅の前のホテルを予約した(泊まってみたら、約1名ロクでもない従業員がいて、おかげですっかり不愉快な宿となったのだが)。 そのときも空港で、「テルミニ駅行きの電車って、もうないんですか~?」と聞いてきた日本人の若い女の子がいた。どうしてなのかは想像が着く。夜遅くローマに着く便は料金が安いのだ。 だが、その無防備ぶりには本当に驚く。女1人で夜遅く着く便でローマに来るとは・・・ しかも、ネットで調べれば日本でもわかるローマ市内への公共交通機関の最終時間さえ知らずに。 夜間バスがあることを教えてあげて、こちらはティブルティーナ駅行きの電車に乗ったのだが、夜間バスは間隔があいている。じゃあタクシー・・・となって、変な目に遭わなければいいがと心配したものだ。 ぼったくりだけならともかく(それも思いっきり不愉快だが)、命にかかわるようなことをされないとも限らない。イタリアは日本ほど安全ではないのだ。 このように、Mizumizuは飛行機の到着時間と市内へ行く列車の時間を必ず調べるのだが、「タクシーで行けばいいでしょ」と普通に考えてしまう日本人は多い。 その際にどうしたらいいか・・・ 上にリンクした「モシモシさん」のエントリーに書いてあるとおりだ。ぼったくるつもりのドライバーは、やれ道が工事中だとか、入れないだとか言って、目的地のホテルの前につけずに客を降ろそうとすることが多い。ホテルのドアマンに客が助けを求めたりしたら面倒だからだ。そうやって「ぼったくり料金」を請求するというワケ。 イタリアの観光相が、ぼったくり対策の組織を立ち上げ、「ぼったくり」をしないと誓約した業者に対する認証制度を導入することを決めたという。認定を受けるとステッカーが発行され、店やタクシーに張って安全性をアピールすることができるという話だが・・・ 信用できません! 誓約なら誰でもできるんじゃないの? ステッカーなんて偽造も簡単よね。ホンモノかどうかどうやって見分けるの? とにかく自衛しないとダメ。しかも、最近のイタリアのぼったくりは額がトンデモになっている。昔からこういう話はあるのだが、以前のぼったくりなんて、暴力バー(←普通の観光客は行かないよね)でも10万円とか、せいぜいその程度の話だった。このごろはランチで10万円、バーだと100万円・・・ やりすぎでしょ! 原則として、お金は払ったら返ってこないし、カードでの清算も同じこと。サインする前に、必ず金額を確かめて、おかしかったらサインをしてはいけない。 こういう被害に心を痛めてくれる現地在住の同胞というのは、実は案外に少ない。むしろ、「だまされるほうが悪い」みたいな口調で冷たくあしらう日本人のほうが多いのだ。親切ごかしで日本人をダマす日本人もゴロゴロしている。 モシモシさんのB&Bが良心的でまじめな経営をしているのは、エントリーの文面からも、宿泊客の寄せるコメントからも察せられる。 テルミニ駅からも近いし(徒歩5分)、朝食はセルフサービス(内容はジュース・シリアル・ヨーグルト・パン・ハム・チーズ)だが、24時間いつでも食べられるそう。これは早い時間に発つときなど便利。イタリアのホテルは案外朝食開始時間が遅い。 インターネット使用可能なパソコン(もちろん日本語可能)が各部屋設置。 宿泊料金は季節変動があるそうだが、シャワー付ダブルの料金は1泊100ユーロ(1人50ユーロ)、シェアバスルームの部屋(部屋にシャワーが付いていないということ)は70ユーロだそう。 エアコンはないので、暑さに弱い方は注意。 こういうアットホームなB&Bを拠点にして、ローマ近郊の街を日帰りで周るのは、それほど旅の上級者でなくてもできるし、楽しいだろうと思う。 ネット予約のできるホームページは、こちら。隣りに同名のホテルがあるというので、間違えないように注意。こちらはホテルはではなく、B&B。 ただし! いくら心強い同胞だからといって、何でもかんでも頼ってはいけない。頼りになりそうな人を見つけると、自発的に動こうともせず、「言葉ができないから」「自信がないから」「どう判断したらいいのかわからないから」などと言って、いきなり他力本願になるのは日本人の悪いクセ。何か問題が起こったら、後からごちゃごちゃ言うのではなく、その場で声をあげ、自分で解決するのが「大人の基本」だということをお忘れなく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.11.11 01:54:02
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