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カテゴリ:Travel (インドネシア、バリ)
バリ観光旅行の下調べをして思ったのは・・・ バリ島は案外大きく、観光スポットが離れているということ。いきなりレンタカーというのも不安があるし、そうなるとタクシーのチャーターか、現地旅行会社のオプショナルツアーに申し込むしかない。 しかも、改めて調べて知ったことなのだが、こんなに有名な島なのに、「世界遺産」がない。隣りのジャワ島のボロブドゥール遺跡やプランバナン遺跡のみ。「世界遺産」登録そのものが、かなりバーゲンセールになってきているというのに、1つもないとは。つまり・・・寺院建築だとか、自然の景観だとかで、圧巻のものはそもそも存在しないということか。 う~む・・・ ますますわからなくなってきた。バリ島にハマる人って、日本人ではかなり多いイメージがあるのだが、みんな何が気に入って通っているのだろう? タクシーのチャーターについては、ウィキペディアによれば、「しっかり交渉すれば、1日200,000ルピア(2000円)ぐらい」と書いてあるのだが、街中を回るのか、遠くにいくのかで事情が違うだろうし、実際にタクシーをチャーターした人の体験談を読むと、ドライバーとの相性のようなものもあり、自分勝手な人に当たってしまうと、不快な思いをするという・・・フムフム、それはありそうだ。 旅行会社の設定しているオプショナルツアーは非常に数が多いのだが、2~3箇所回って、1人45ドル・・・など、案外設定が高いのだ。ヌサドゥア・ビーチからだと、どこに行くにも時間がかかる。 とりあえずピックアップしたのが・・・ (1)ブサキ寺院 バリ・ヒンドゥー教総本山の寺院。 (2)ウブド バリの文化芸能の中心地。 (3)デガララン(ウブド郊外)の棚田。 (4)キンタマーニ高原。 (5)タナロット寺院 海上に浮かぶ岩島の上に建てられたバリで最も有名な寺院。夕日のメッカ。 (6)ワルワツ寺院 ケチャック・ダンスも見られる夕日鑑賞スポット。ヌサドゥアから一番近い。 の6つ。最初、一番面白そうに思ったブサキ寺院は、「寺院内に入れない」「ガイド詐欺が多い」などと書いてあり、しかもヌサドゥアからだと、クルマで2時間半とかなり遠い。往復5時間!? そこまでして行くより、せっかくのビーチ休暇なので、海辺でゴロゴロしていたほうがいいかもしれない(←すっかり堕落)。 2つ目の棚田(ライステラス)は、バリに行った人がかなりの高率で棚田の絵葉書を送ってくるし↓↓ 個人的に心惹かれた。ウブドの近くだというので、ウブドの町とあわせて行きやすいような気がする。 そこで、Mizumizu連れ合いに、 「棚田って、どうかな~? 見たい?」 と聞いてみたら、ニベもなく、 「棚田~? そんなもの見たいの? 棚田なんてさ、姨捨にあるよ。それにヤシの木を頭の中で合成すればいいじゃん!」 お、おばすて・・・地名も凄いが、それがいきなり出てくるところがさすがに信州人。ま、つまり、棚田なんて、わざわざ見に行くほどのものではないと思っているということネ。 ネットで姨捨の観光協会のページを見たら・・・ 確かにありました。棚田の写真(上のサイトから借用した写真です)。 そういえば・・・10代のころ住んでいた山口にも有名な棚田があるのだ。 これは、こちらの観光案内サイトから借用した写真。実は・・・山口に暮らしながら、行ったこともなく、そもそもこの棚田の存在そのものを知らなかった。有名な写真スポットだと教えてくれたのは東京の友人。 ほかにも、白馬の青鬼という村にも棚田はある。こちらの個人サイトの写真が綺麗。 もちろん、国指定の名勝「白米の千枚田」もある。ここも行ったことないのだが・・・ 確かに、日本の棚田にヤシの木が立ってる・・・だけの場所かもしれない? それに、バリの棚田の写真って、上の絵葉書もそうだし、 このように、ネットの観光サイトに載ってる写真もそうなのだが、よくよく見れば、写真のアングルが違うだけで・・・ 明らかに、全部同じ場所! フィリピンには棚田の世界遺産があるが、この圧巻の規模とは比うるべくもないない。 ないが・・・と言って、フィリピンに棚田見に行く予定もないしなあ・・・ ウブドは絶対に行きたいし、そこから近いわけで、やっぱりどうせなら見ておきたい。 そう思いつつ、バリに着くと、お迎えの現地旅行会社のガイドさんが、ホテルに行く車中で、オプショナルツアーの売り込みを始めた。 運転手とは別に日本語を話すガイドがつき、朝8時半にホテルを出て、バロン・ダンスを見て、そのあとウブド方面に向かう。そこで銀製品の店に寄り、バリ絵画を見て、デガラランの棚田に寄り、キンタマーニ高原でお昼を食べて、雑貨中心のお土産屋で買い物。さらに湧き水の出る寺院を見て、ウブドのメイン・ストリートを歩き、そのあとデンパサールの近くでケチャック・ダンスを見るという1日コースで、2人で90ドル・・・とのこと。 ホテル代と飛行機代だけがセットになったツアー(参加者は我々2人のみ)で、空港からホテルまでの送迎があるというのが変に親切だな・・・と思ったら、コレだったわけだ。バリ初心者の観光客に、車中でオプショナルツアーを売り込む。 バリというのは、不慣れな観光客が個人で観光スポットを巡るのが本当に難しい島。1日で90ドルという値段も、相場から考えて高くもないし、いきなり街中でタクシーをチャーターして、よくわかっていない観光スポットを回るのも不安があるので、即決でお願いすることにした。ブサキ寺院は、どうでもいいや。 朝ホテルのロビーに行くと、同じように「お迎え」を待っているゲストがたくさんいた。やっぱりバリ初心者は、こういう割高の観光にならざるを得ない。 棚田以外にその日に連れて行ってもらった場所については後日おいおい書くとして、お目当てだった、デガラランの棚田は・・・ 思ったとおり、箱庭的に狭い場所だった。バリの棚田の絵葉書は、ほとんどここで撮られている。 Mizumizu「姨捨の棚田と同じ?」 Mizumizu連れ合い「う~ん、まあ、谷が深いからね」 そう谷が急に深くなっている場所なので、田んぼ1枚の幅が狭く、小さい。それが視覚的な変化を生み、確かに一見の価値ありの景観を生み出している。 「ここの水は山から引いています」 とガイドさん。白馬の青鬼も確か、村人手製の水路で山から水を引いていたと聞いた覚えがある。 しかし、このデガラランの棚田鑑賞スポットは、物売り攻勢が激しい。クルマから降りると小さな子供の物売りが寄ってきて、絵葉書を見せながら、 「100円、100円」 と付きまとった。ちなみに後日スーパーで買った絵葉書は1枚3,500ルピア(35円)。 ということは、物売りの子供から3枚100円で買えば、スーパーよりは安いことになる(?)。 おじいさんの物売りが、なにやら彫り物を見せて、「2つで1000円」などと寄ってくることも。 タイでは一切見なかったなあ、こういうアグレッシブな物売り。ただし、タイには身体の不自由な物乞い(いわゆる乞食)が多かった。観光客の集まる寺には、足のない子供などが物乞いをしていた(もちろん親が連れてきているのは明らか)。バリでは、子供の物売りが多かったが、物乞いは見なかった。 バリのガイドさんは、こういう物売りにえらく冷たい。「ノー、サンキューと言ってください!」と強く念を押された。 しかし・・・ 「Tシャツ、5枚で1000円」 と言ってた物売り諸氏、30秒後には、「7枚で1000円」に値下げして、たくましく付きまとってくる。7枚で1000円だったら、使い捨てのつもりで買ったって悪くなさそうなんだけど? ガイドさんは、「1度洗濯したらもう・・・」「色落ちしてひどいですよ」「穴が開いてるのを売ったりする」と、あくまで「絶対に買うな」調。 でもって、「相手にしないでください。あとで、ちゃんとした店に連れて行きますから」 って・・・ アンタの都合か!? 自分の連れて行く店で買ってもらいたい気持ちはじゅうじゅうわかるし、実際にこのガイドさんが連れて行ってくれた(日本人客だらけの)店は、値段は高いがよいものを置いている店だった。 物売りが売ってるのは、よく見ればあっちもこっちも同じだし、多少ふっかけて、安くするというテクニック(というほどのものでもないが)も同じ。 でも、同じバリ人がやってることではないか? 旅行会社のガイドが、トラブルを恐れて、必要以上に現地の治安や土地の商売人のことを悪く言うというのはありがちなことだが、粗悪なものを安く売るのは別にサギではない。買うほうが納得して払うのだから、そこまで悪く言って、彼らの商売を妨害する必要もないように思うのだが。 おまけに、このデガラランの棚田スポット、観光客が捨てていくのか、周囲の道にはペットボトルやらお菓子の袋やらが散乱していて、汚いことこのうえなし。 棚田の中までゴミを捨ててる輩はさすがにいなかったが、これじゃ、ここで作業している農夫が気の毒すぎる。
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最終更新日
2010.02.09 17:38:03
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