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カテゴリ:Travel(フランス)
今回のフランス旅行、日程を立てるのがずいぶんギリギリになってしまったのだが、出発数日前には、乗る電車もホテルもすべて決まった。 ホテルの予約はネットでつつがなく終わったのだが、フランス国鉄(SNCF)の切符のネットでの購入がなぜか一部うまくいかない。 買おうとしたのは以下の路線で、青が何度やっても買えなかった路線。 1) Paris 7:19(TGV06203)→10:38 MONTPELLIER 10:55(TEOZ 04757 )→ Carcasonne 12:20 2)Carcassonne(TGV05301) 7:42→AIX-en-Provence TGV 10:27 3) AIX EN PROVENCE CENTRE Autocar 9:55→ 10:10Aix-en-Provence(TGV)10:36→13:00Canne Gare 13:10(Ter 86035)→13:35 Cagnes-sur mer 4)Villefranche-sur-mer12:57→13:03Nice13:35→Paris19:18 今から思えば、すでにストが予定されていたので、買えない路線があったのではないかと思うのだが、「スト」の文字は全然頭になかったので、ただ単に、「????」という感じだった。 別にフランスで買えばいいやと、日本でのネット購入を諦め(直前に日本で買っても、特にメリットがあるわけではない。現地での手間が多少省けるというだけ)、パリに着いて(到着は夕方だった)、ホテルで一休みしたあと、リヨン駅に買いに行った。 もちろん、フランスに着いたばかりで、スト中なんてことは知らなかった。 翌日の早朝、カルカッソンヌに行く予定で、(1)の切符は席も日本で指定してVISAカードで支払い済み。単に予約シートを見せて、切符を発券してもうらだけなのに、なんだかそこでもうえらく手間取っている。 今から思えば、モンペリエからカルカッソンヌに行く電車は間引き対象でなくなってしまうことになるので、それで発券がスムーズに行かなかったのではないかと思う。 窓口のお姉さんは英語をきれいに話すので助かったのだが、発券がうまく行かないと、なぜか席を立ってどこかに行ってしまった。 何の説明もなく長々と待たされ、やっと戻ってきて切符を受け取る。ついでに(4)の切符も受け取り(これはすぐに出てきた)、(2)と(3)の切符を買おうとした。 ところが! (2)の時間を見て、何度かコンピュータのキーボードを叩いたあと、窓口のお姉さんが言ったのは、 「カルカッソンヌをこの時間に出ると、エクスアンプロバンスに着くまでには11時間かかる」 という、耳を疑うような言葉。 「11時間!?」 驚いて聞き返すMizumizuに、ご丁寧に「11」という数字を紙に書き、「5回乗り換えなくてはいけない」などと、ますますワケのわからないことを言う。「ストだから」の一言はなし。 ただ、「5回乗り換えで11時間」という説明だけ。 こちらは狐につままれたような気分。そのときとりあえず思ったのは、「この時間のカルカッソンヌ-エクスを直行で結ぶTGVは、なくなったのかな?」ということだった。 今ならわかるが、要するに、その日はストで直行TGVは間引かれることが決まっていたのだ。「なくなった」と言ってもタイムスケジュール変更でなくなったのではなく、Mizumizuが移動する予定の日は、走らなかったということ。 11時間もかけてカルカッソンヌからエクスに移動するなんて、バカげている。実は、途中のニームでローマ時代の円形劇場の遺跡を見てからエクスに行ってもいいかな、と日本で考えていたので、 Carcassonne(TGV05301) 7:42→9:40NIMES NIMES 13:32→14:42 MARSEILLE ST CHARLES 15:05→15:49 AIX-en-Provence Centre という別案も立てていた。TGVが走らないなんて知らないこっちは、このタイムスケジュールを手でメモ書きして、お姉さんに渡そうと思った。 すると、待つのが面倒だったのか、こっちが書き終わらないうちに、「11時半にカルカッソンヌを出れば、乗り換え1回で午後4時ぐらいにエクスに着く列車がある」と言うではないか。 なんだ、それを早く言ってよ。 コンピュータに表示された詳しい時刻表を見ると Carcassonne11:33→14:42MARSEILLE ST CHARLES 15:05→15:49 AIX-en-Provence Centre となっている。エクスアンプロバンスの街から18キロ離れたTGV駅じゃなく、街に近い在来線のエクスアンプロバンス駅に着くのね(Centreとはそういう意味)。フムフム、乗り換え1度が面倒だが、さほど悪くない。 だが、よくよく考えればこれは実際には遠回りなのだ。最初に予定していたTGVはカルカッソンヌ7:42→10:27エクス(TGV)→10:41マルセイユと行くのだから。だが、そのときはルートが頭に浮かばなかった。エクスのTGV駅とCentre駅は18キロ離れている上に、鉄道路線でつながっていないのだ。 そのとき考えたのは、カルカッソンヌ11時半出発と朝早く出なくなった分、午前中にカルカッソンヌの旧市街を見る時間もできるナ、ということ。 お昼すぎにカルカッソンヌに着いたら、すぐにシテと呼ばれる城壁内と、別エリアになっている旧市街を両方見てしまおうと思っていたのだが、最初の日の午後に城壁内の散策をゆっくりして、旧市街のほうは翌日午前中にしよう・・・と、さっそく観光スケジュールを頭の中で組み替えるMizumizu。 (3)のほうは、特にトラブルなく買えた。そして、(2)と(3)の切符、つまり日本で自分で予約して購入手続きをしたものでない切符を渡してくれながら、なぜかお姉さんが、笑顔で、 「この切符は、出発2時間後まで払い戻しができるから」 と言ったのだ。 へ? ↑ こちらでフランス国鉄(SNCF)のネット予約を試みるとわかるのだが、同じ切符でも、変更可なのが「いつまでか」によって値段が違っている。 今見たら、たとえば明日パリから7時19分発でカルカッソンヌへ行く場合、出発前までなら制限つきで払い戻しと変更ができ(これが実際には後述する10ユーロの手数料のことを言っていると思うのだが)、出発後の補償がない切符が114.3ユーロ。出発まで自由に払い戻しと変更ができ、出発後の補償も条件つきながらある切符が120.9ユーロ(これがもっと先の予約だと価格も払い戻し条件も変わってくる。たとえば、出発前夜までなら自由に払い戻しと変更ができるが、当日なら変更には10ユーロ手数料がかかり、出発後は補償ゼロの切符が85.1ユーロ。出発まで自由に払い戻しと変更ができ、出発後の補償も条件つきながらある切符が102.8ユーロ・・・というように)。 このように価格も条件も一定ではない(条件は表現が多少違うだけで、最終的には同じだという気もする)のだが、Mizumizuがフランス出発前に見たときは、出発前夜までなら払い戻しと変更ができる切符が114.3ユーロ、出発2時間後までという条件で払い戻しと変更ができる切符が120.9ユーロとなっていた。 遠い先の予約ならともかく、直前に買う切符なのだから、別に1人6.6ユーロ(850円。この上乗せ料金は路線によって違ってくる)余計に払ってまで出発2時間後補償のある切符など買う必要はない。なので当然自分では114.3ユーロの切符を予約した。 ところが、パリの窓口でお姉さんは、こちらに何も聞かず、かつ事前には何も言わずに、勝手に「出発後2時間後補償」のある高い切符を売ったのだ。切符を渡すときに、さも親切そうに、「2時間後まで払い戻せる」などと笑顔を作ったが、その条件は、こちらが上乗せ料金を払って買ったものなのだ。結局自分で買った(1)と(4)は安くすみ、フランスで直に買った(2)と(3)は勝手に高くされたということ。 発券にやたら時間がかかってウンザリしていたので、多少のプレミアムはもうどうでもいいや、とそのときは「ありがとう」と笑顔で受け取ったのだが・・・ Carcassonne11:33→14:42MARSEILLE ST CHARLES 15:05→15:49 AIX-en-provence Centre このタイムテーブル↑、カルカッソンヌからマルセイユまではかなり遅れたものの走ったのだが、マルセイユからエクスまでの電車は間引かれてなくなってしまった。そして、15:05発のはずが16:05発の代替バスに急きょ変更させられたのだ。 つまり、「出発2時間後まで払い戻しできる切符」なんて買う必要は全然なかったということ・・・じゃないですか? だって、ストなのだから、なくなってしまった路線の払い戻しは「前夜まで」なんて条件に関係なく保証されるはずだ。 調べてみたら、カルカッソンヌからエクスの切符代金は、やはり1人50.6ユーロと48.9ユーロの2つがあり、50.6ユーロの高いほうを、勝手に買わされていた。 それだけなら1人1.7ユーロなので、まあいいとしても・・・ カルカッソンヌからエクスまで当初予定していた直行TGVは、安いほうの切符なら42.8ユーロだったことに後から気づいた。ただ駅が街から18キロ離れたTGV駅に着くことになるのだが、3.5ユーロのバスに乗れば街の近くのバスターミナルまで行ける。 Carcassonne(TGV05301) 7:42→AIX-en-Provence TGV 10:27 =42.9ユーロ(プラス街近くのバスターミナルまで3.5ユーロ) Carcassonne11:33→14:42MARSEILLE ST CHARLES 15:05→15:49 AIX-en-provence Centre =48.9ユーロ・・・のところを、買わされた切符は、無用の補償のついた50.6ユーロの切符。 2時間半で着く予定の路線がストでなくなったため、待ち時間も入れて4時間以上(実際には待ち時間がさらに1時間延長)の、しかも値段の高い電車に、客のほうが変更を余儀なくされる・・・ TGVといっても、カルカッソンヌからエクスまでは一部在来線を走るので、速くはない。速くはないが、直行なので、乗っているほうはラクだ。TGVのルートはカルカッソンヌ→エクス(TGV)→マルセイユ。なのに、わざわざ遠回りしてロカール線でカルカッソンヌからマルセイユまで行き、そこで降りて待ち、それから北上して在来線のエクス駅(Centre)に行く「ローカル線乗り継ぎ」になったから、値段も高くなった。 ふざけてるふざけてるふざけてる だって・・・ 移動するほうから考えたら、直行で、しかも安くカルカッソンヌからエクスに行けるTGVのがダンゼン便利だ。だが、運行するほうから考えたら、あまり乗車率のよくないであろう、田舎のカルカッソンヌからエクス(そしてマルセイユ)へ行く便は、間引いてしまったほうがコストカットになる。 (続く)
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最終更新日
2010.05.12 18:48:40
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