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カテゴリ:なんでだろう?
話題は一転、前回の「信用不安って、何よ」の続きです。
前回は、信用不安と、国が破綻するとどうなるかを、書きました。 今回は、何故、信用不安が起きるのか? を書きます。 「国が破産(破綻)するかも知れない」 そのことにより、国が保証している通貨や債権の信用が無くなってしまう。 それが信用不安の引き金でした。 国が破産するとは、どういうことなのでしょう? それは、国が保証している国債、その支払いが出来なくなることです。 国債とは、国が借金する借用書みたいなものです。 借金ですから、当然、金利がつきます。 期間は、1年から5年、10年など様々ですが、期日が来たときには、元本と利息を合わせた金額が支払われるのが通常です。 金利は、社会情勢によっていろいろですが、大体3%くらい。 つまり、100万円の国債を買えば、期日には103万円が戻ってくる。 定期預金みたいなものですね。 しかし、民間の銀行と違って国の保証です。 株式や為替の運用より、安心安全確実という信用のもと、いろいろな機関や人々が安定資産として買い求めるのです。 何故、国は、国債を発行するのでしょう? 国債は、借金です。 サービスではありません。 税収・他という、国家予算の中でやりくりが出来れば、国債(借金)は発行しなくて済むのです。 例えば日本の場合、税収は約40兆円、なのに予算は90兆円です。 90ー40=の、残りの50兆円は、どこからわいてくるのでしょう? 国債を発行し、個人や銀行などに売り、資金を調達しているわけです。 40兆の収入なのに、なんで90兆ものお金が必要なのか? ひとつは、国債(借金)の返済のための借金。 もうひとつは、国家事業と公務員のための費用なんです。 これが問題なのです。 世界中、どこの国でも同じ現象が起きているのですが、公務員が多くなりすぎてしまっているのです。 経済は、好況と不況を繰り返します。 民間企業は、好況時には求人を増やし、不況時にはリストラします。 常に、収入の範囲内でしか、社員を維持できないからです。 国の場合は? 不況時に、不況雇用対策として、公務員を増員します。 ありがたいことです。 しかし、好況時に、不況時に採用した人たちを減らすことはしません。 好況時には現状維持、不況時には増員。 公務員が、どんどん増えてしまいます。 給料は? 民間企業は、好況時には増額、不況時には減額、さらにボーナスで調整しています。 公務員は、民間企業を参考に、人事院が決めていますが、増額はあっても減額は無し。 戦後60年以上続けているうちに、民間企業よりも、高額になってしまいました。 しかも、経済活動(利潤追求)しているわけでもないのに、民間企業並にボーナスまで支給。 今や、公務員と民間企業の給料は逆転してしまいました。 さらに、問題は割合です。 公務員が増え続ける打ちに、民間企業よりも人数が多くなってしまっているのです。 民間企業は納税者。 公務員は、受税者とでも言うのでしょうか? 今や、民間人2人に対して、公務員3人の割合になってしまいました。 つまり、納税者2人に対して、その税金で暮らす公務員が3人。 極端に言えば、稼ぐ人2人に、使う人3人。 これでは、納税が追い付きません。 そんなに公務は大変なのでしょうか? 公務員は、その仕事を確保するために、利権や縄張り争いを繰り返し、世の中規制だらけになってしまっているのです。 たとえば「子供園」 子育てや女性の自立、労働という面では「厚生労働省」 育児や教育という面では「文部科学賞」 2つの省庁が絡んでしまいます。 この2つの省庁が、イニシアチブの取り合いをし、法案が出来なくなってしまいました。 世界中で、この問題が起きているのです。 ギリシャもフランスも、アメリカもスペインもイタリアも、公務員が増えすぎ、その対応が迫られています。 赤字国債を減らすために、公務員の削減、公務員年金の削減、公共事業の削減などの緊縮策を打ち出しましたが、国民の圧倒的多数を占める公務員達によって、ギリシャもフランスも、政権がひっくり返ってしまいました。 日本の民主党にしても、支持母体は労働組合に公務員です。 公務員の給料削減は20%はおろか、8%から2%程度に縮小、しかも期間限定になってしまいました。 天下りも根絶どころか、自民時代の3倍増。 そのうち、自民党もびっくりの公共事業を始めるんじゃないでしょうか? 当たり前のことですが、収入の範囲で生活する。 使う人より、稼ぐ人・生産する人が多くないと、あらゆるバランスが崩れてしまいます。 緊縮財政で、ギリシャは今までより生活がきついと思います。 しかし実質的に、ギリシャにお金を貸しているドイツの人たちの年金は、ギリシャの人たちより低いのです。 悪い言い方かもしれませんが、 ドイツ人が質素に節約したお金を、ギリシャ人が謳歌している。 世界的に見れば、そのようにうつってしまうのです。 これ以上、ギリシャにお金を貸したくないドイツ人の気持ちもわかるような気がします。 緊縮財政一辺倒でも、経済は縮小してしまいますが、まずは、生産性のない部門の縮小。 つまり、公務員の削減と、公務員にかかる歳費の削減が急務でしょう。 出費(公務員)を減らさない限り、収入(税金)をいくら増やしても、追い付くことは難しいと思います。 大きな政府(大量の公務員と議員)から、小さな政府(適正な公務員と議員)への転換が求められていると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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