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2017年01月17日
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カテゴリ:中国経済
2017年1月16日、中国税関総署が、2016年の貿易統計データを発表した。
 中国2016年、EUとの貿易総額は、2015年と比較して3.1%減少し、5468億9652万ドルにとどまった。
 対EU貿易額の内、ドイツとの貿易額が2015年比3.5%減の1512億9340万ドルを占める。
 イギリスとの貿易額は2015年比5.3%減の743億3830万ドル。
 以下、オランダとの貿易額が672億1541万ドル。フランスとの貿易額が471億1899万ドル。イタリアとの貿易額が430億5430万ドルなど。
 2016年、アメリカとの貿易総額は、2015年比6.7%減の5196億1434万ドル。ただしアメリカは一国としては、中国最大の貿易相手国としての地位を維持している。
 2016年、ASEANとの貿易総額は、2015年比で4.2%減少し、4517億9579万ドルとなった。
 対ASEAN諸国中最大の貿易相手国である、ベトナムとの貿易額は、2016年比2.5%増の982億522万ドル。
 マレーシアとの貿易額は、2016年比10.8%減の867億2057万ドル。
 タイとの貿易額が757億6345万ドル。シンガーポールとの貿易額が703億8847万ドル。インドネシアとの貿易額が534億6418万ドル。
 2016年、香港との取引額は2015年比11.1%減の3052億4649万ドル。

2016年日本との貿易総額は、2015年同期と比較して1.3%減少し、2748億ドルにとどまった。
 韓国との貿易総額は、2015年比8.5%減の2524億3161万ドル。
 台湾との貿易総額は、2015年比4.5%減の1795億9541万ドル。
 オーストラリアとの貿易総額は、2015年比5.3%減の1078億2673万ドルにとどまっている。
(ここまで引用)

ご覧いただくとわかりますが、中国の2016年国別貿易額が発表となりました。
1位:EU 約5700億ドル(※国ではありませんが)
(参考:ドイツ 約1500億ドル)・・・ドイツは車を中国で生産していたはずです
2位:アメリカ 約5200億ドル(国別では1位)
3位:ASEAN 約4500億ドル(※国ではありませんが)
(参考:ベトナム 約980億ドル)
4位:香港 約3050億ドル・・・(※国ではありませんが)
この場合の「国じゃない」はEUやASEANとは別の意味での「国じゃない」です。
5位:日本 約2750億ドル・・・(国別では2位)

実は日本よりも香港の方が「貿易総額が大きい」のです。
しかも、この香港の数字は2015年よりも1割以上減っての数字です。

中国と香港との貿易は、中国から香港に輸出して、香港から海外に再輸出する体裁のようです。

ところで、このような記事がありました。
少し古いですが、東洋経済新報社の記事です。
(一部引用です)

92.9%と13.8%。
これは2013年3月における「中国から香港への輸出額」の前年比伸び率の数字である。
92.9%は中国政府が発表したもので、13.8%は香港政庁が発表したものだ。

出す方と受ける方で、本来なら一致すべき数字が80ポイント近くも懸け離れている。
輸出入の統計は集計の方法や時期の違いなどから、多少ズレが出ることはある。
しかし、この差はあまりにも現実離れしている。
中国政府は1~4月累計の輸出額も発表しているが、中国全体で17.4%増、香港向けに限定すると69.2%増に達した。
欧州連合(EU)の0.9%減や日本の3%減と比べて突出して高く、中国全体の輸出増の半分は香港向けで稼ぎ出したことになる。
しかし、需要が落ちている欧州向けの中継基地である香港で、大きな輸出増が起きているのは明らかに不自然だ。
その実態は「香港一日遊」と呼ばれる偽装貿易である可能性が濃い。

中国は、投機資金の流入を防ぐため、外貨の持ち込みを厳しく規制しており、
一部の企業は規制の緩い貿易決済を利用して外貨を獲得している。
物資を香港の子会社などに架空輸出し、受け取った外貨を国内投資に回しているのだ。
加えて、香港への優遇制度によって香港向け輸出は一部の税金が免除されるメリットもある。
(ここまで引用)


もっと新しい記事があれば紹介しますが、
この記事でも十分理解できると思います。

つまり、『通常であれば、ある程度「正確な数字であるはずの貿易統計」が、
こと中国に限っては実態からかけ離れている可能性が高い』
のです。

時間があるときに、最近の中国と香港間の貿易数値を比較してみたいと思います。










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最終更新日  2017年01月17日 22時29分29秒
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