カテゴリ:生きる
人に感動を伝える。
そのエネルギー。 それは、だれかに何かを伝えたいという「思い」なんだと思います。 私は学生の頃、アングラ芝居にのめり込んでいました(文字通り、深く地面の下にのめり込みました)。 なんかよく分からないけれど、伝えたいことが沢山ありました。 「みんな、がんばろうよ!」と、ただそれだけを言いたかったのかも知れません。でも、その一言がうまく言えなかったのです(不器用ですから)。 他の芝居仲間に、言葉がどもる仲間がいました。 普段の会話も、ときたま、よく分からないときがあるんです。 彼が舞台に立つと、感情が入って、それが一層激しくなるんです。 「おっ、おっうれーーれああ、・・・・・」(=「俺は」)という感じです(感じですって、どんな感じかこれで分かるかい!)。 でも、彼が舞台に立ったとき、大きな粒の汗を全身に噴き出しながら、 その手で、 その足で、 そして、時には鼻水垂らしたその顔で、 身体一杯に表現するのです。 すると、伝わるんです。 彼がなにを言いたいのか。 ハッキリと、その思いが。 言葉はハッキリ分からなくても、彼の言葉は身体の奥深くで感じるんです。 聞いているものは、時には一緒に泣きたい気持になったり、時にはうれしくなったり・・・。 理屈抜きで心に響くのです。 「ああ、言葉って口で話すんでなく、魂で語るものなんだ。」 彼から教わりました。 芝居を久しぶりに見て、そんな学生の頃の思い出が甦りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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