テーマ:心のかたち、人のかたち(949)
カテゴリ:生きる
(次の話は、日本メンタルヘルス協会(URLは文末に記載)の衛藤先生が、ご自分のお子さんが小児病棟に入院されていた時分に経験された話しをもとにしています。)
いつも、いつも明るくて、周囲に笑顔を振り撒いている子供。 まだ、5歳なのに、どこからその優しさを身につけたのだろう。 でも、小児病棟にいる人たちは、みんな知っている。 本人と他の子供たちを除けば。 みんなに愛されているこの子が、不治の病に侵されて、先があまり長くないことを。 病棟は、いつも明るい。 先の長くない子供を持つ親たちが、努めて明るく振舞っているからだ。 子供たちの前では、決して涙を見せまいと誓った親たちが。 しかし、あるとき、病室に訪問していた人が、何気なく聞いてしまった。 「○○ちゃんの夢はなあに?」と。 すぐに、「大人になること♪」という答えが返ってきた。 そのとき・・・、 それまで笑い声に満ちていた病室が、凍りついた。 大人になることを夢見ている子供がいる。 そして、そんな夢さえも叶わない子供がいる。 このことを、知ったとき、 私たちは、生きて、生きて、生き抜かなければならないことを知る。 「大人になること」を夢見て、この世を去った小さな命。 その小さな命の夢の中で、今、私たちは生きている。 こうして大人になって。 私たちには、それは当たり前のことだと思っている。 でも、その当たり前がどれだけ幸せなことなのか、私たちは感じているだろうか? このことを思うとき、 私たちは、自分が恵まれている存在であることを知る。 この世界にもういない小さな命が、生きることの大切さを私たちに教えてくれる。 <日本メンタルヘルス協会> http://www.mental.co.jp →私もここで、言葉で表せないくらい多くのことを学びました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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