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テーマ:航空業界(1764)
カテゴリ:空港でのお話
先日ちょっと触れましたが、私生活で超多忙な日々を送っていて、 かなり疲れていた時のことです。 最近はビジネスクラス、ファーストクラスのカウンターに入るのが日常になっていて、 とても神経を使う毎日を送っています。 到着便には随分長いこと行っていないので、なんだか寂しい感じさえします。
そんなある日の事です。 某地(B地とします)から私の勤める空港経由で日本にご帰国のツアー参加のお客様が 二人連れで私のカウンターにいらっしゃいました。 B地にて、成田までのチェックインが済んでいて席も決まっていたのですが、 席がバラバラだったので席を替えて欲しいと言う事でカウンターにいらっしゃったようでした。 その日は事前予約のお客様が沢山いらっしゃり、席を変えるのが不可能な状態でした。 そういう時はリクエストと言う形でお受けして、最後の最後まで待って 予約のお客様のキャンセル待ち、つまり、予約の方がいらっしゃらない事を確認して 再度席を変えられる所が無いかどうか、いわば神経衰弱のような事をして 少しでもお客様の要望に応えられるように調整するわけです。 とはいってもお客様にカウンターで長々お待ちいただくのではなく、 ご希望の席に変更できた場合は搭乗口でお呼びすると言う形を取っています。
その旨をお客様に説明していると、そのツアーを引率している 大手旅行会社(A社とします)の(おそらく派遣)添乗員さんがやってきました。 そして、ものすごい剣幕で私の勤める航空会社(C航空とします)の批判を始めました。 ここに、その添乗員さんが言った事を全て書いてしまうと それはそれは長文になってしまうので、割愛させていただきますが、 とにかく、もの凄い勢いでした。
要は、B地の他航空会社から割り当てられた席がめちゃくちゃで、 (B地の航空会社が弊社便のチェックインを出来るシステムになっています) 自分の連れているお客様から苦情が出るのがわが社のせいだと言うのです。 このB地から当空港で乗り継いで日本に帰るという旅程のツアーは 数社の大手旅行会社から販売されているようで、A社のお客様だけではありません。 これまで、他社のお客様では一切そういった問題はなく、 二人連れの方はちゃんと隣同士のお席が取れていました。 この添乗員さんによると、B地の他航空会社からは 「これはC航空のポリシーで、 席はあらかじめ割り当てられている。だから、席を変えたいならC航空に言ってくれ」 と言いくるめられてきたそう。 とにかく、私が席を変えられる状況ではなかったので、搭乗口で、と説明しているのに 延々とC航空の悪口をカウンターで、 彼女(添乗員)のお客様でもある、そのお客様の前で言うのです。 で、結局「じゃあ、私がお客様同志で席を変えてもらいますので」と言うので 「そうですか。ではよろしくお願いします。」と言うと 「本当は宜しくないんです!宜しくないんですよ!全然!」と、かなり興奮気味に言うのです。 そこまで喧嘩したいのか、この人は。で、負けず嫌いの私は 「宜しくないんでしたら、私が直接お客様にお願いします。 私も元添乗員ですから、何が添乗員の仕事であるかと心得ていますし。」 すると彼女かなり面白くない表情で、「時間がありませんから、結構です。」と。 ・・・・搭乗まで2時間以上あるんですが・・・・ とどめに、「B地からお乗り継ぎのお客様のお席を弊社で席を振り分ける事は 通常出来ませんから、次回からB地で席のご希望をおっしゃった方が宜しいかと思います。 他社のツアーのお客様は通常問題なくお席の振り分けをしてもらっていますから。」と、 その添乗員さんのお客様に聞こえるように言ってしまいました。 真っ赤な顔してお客様を連れて(やっと)カウンターから去っていってくれました。
で、ここで話しは終りません。 次は搭乗口で。 搭乗口の業務はバタバタバタと時間との戦いなので、あまりまわりに気を配らず 自分の担当の仕事を淡々とこなします。 で、最後のお客様が搭乗口を通ったと聞こえたので、片づけを始めようとすると、 搭乗口責任者が「ローさん、お客様がお呼びです」と振り返るとその添乗員さんが。 最後のお客様というのが、その添乗員さんだったのです。 今度はなんだと思って聞いていると又さっきの続きです。こうなると、もう精神異常者です。 そして、言った覚えの無い事を私が言ったと真っ赤な顔をして言うのです。 こういう変わったお客様には普通以上に丁重にお話しする私。 「わたくしはそういった事は申し上げておりません。」と赤ちゃんにでも話し掛けるように やさし~い口調で言うと、 「C航空の人はみんなそうなんです。自分は言ってない、自分じゃないって。 この国は個人主義かもれませんが、C航空は日系の会社であって、 お客様も殆ど日本人でしょう? あなた、C航空の制服着てるんだから、誰が言おうと、 あなたが言ったのと同じことなんですよ。あなたが、C航空の代表なんですよ。」 (かなり支離滅裂) い、い、いえね、だから、私は言ってないでしょう。 それに、自分で言うのもなんですが、 私の今回の対応は会社のテキストブックに載せてもおかしくないくらい完璧なものでしたし。 他の社員の苦情でしたら、マネージャーにどうぞ・・・・・ と、その添乗員さんの怒り(?)が頂点に達した頃、マネージャーがやってきて 出発時間なので(早く!)飛行機に乗れ~!といった意味の事を 丁寧に伝えるとやっとボーディングブリッジに向かって歩いていきました。 もう、ここまでくると業務妨害です。 彼女が去ると、搭乗口に居た全員、セキュリティーのおじさん、 免税店のおばさんまでが、「あの人、狂ってるね。」と。 それが聞こえたのかどうか、ボーディングブリッジの壁をこぶしで叩きつけているのを メンテのお兄さんが目撃しました。 その添乗員さんの話し振りから、世界各国の弊社カウンターでこういう騒ぎを起こしているよう。 この添乗員さんが要注意人物に指定されたのは言うまでもありません。 航空会社のカウンターや飛行機の中で非常識なことをすると 要注意人物として記録が残りますので、みなさんも気をつけてください。 ターゲットにされたのが私だったから良かったですが、 他の子だったら泣いてたかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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