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2013.03.19
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カテゴリ:SEの問題
昨日に続いて、今日はコンピュータシミュレーションについてちょっと考えさせられることがあった。コンピュータシミュレーションというのも非常に多種多様になってきていると思う。有限要素法に代表されるような数値解析もあれば、待ち行列問題や物流のようなOR分野もある。さらにシミュレーションではないのかもしれないが、フライトシミュレータも幅広い意味ではコンピュータシミュレーションと言われれば、シミュレーションの一分野なのかもしれない。

厳密な定義が見当たらないので、コンピュータを使ってある状況をコンピュータ上で再現することがコンピュータシミュレーションと言っても良いのだろう。

どれもある仮説=考え方にしたがって、コンピュータ上に数学的なモデルを作成し、その数学モデルから予測や過去の再現しているのだけど、その再現性をどうやって検証するのかが一番むずかしいところ。手間暇かけて、実際に起こったことを再現したとしても、過去に起こったバターンの検証はどうしても一部分に止まってしまう。実際のところ、有限の時間と有限のコンピュータパワーで再現するにはモデルのどこかを妥協せざるを得ない。したがって、完璧なシミュレーションというのはあり得ないのだけど、すごいコンピュータやすごいソフトというお題目だけでなんか完璧に思ってしまう人が多いような感じをうける。

結局、理解できないところになるとまったく受け入れないのか、100%信じてしまうのかのどちらかに極端に偏ってしまう。

現在の天気予報もシミュレーションの一種だけど、計算時間の制約などから100%あたる結果は出てこない。それでも以前よりは非常に良くなっている。コンピュータの能力アップだけでなく数学モデルの進化もあると思うが、どこまで言っても100%とはならない。100%にならないから使えないということでもなく、外れることが何%かの確率で発生する、あるいは、含まれていない条件があるということを理解した上で使えば使えるのだ。しかし、この様な説明をするとわかりにくくてつかえないという判定がくだされてしまうのが、ジレンマ。

今日、シミュレーションの研究をしてる学生さんたちと話する機会があったのだけど、100%再現することを目指しているような発言があった。素人のひとならともかく、プロの入り口にいる人たちがシミュレーションの基本みたいなところをどこまでわかっているのかなとふと不安になった。

この100%主義というは日本の特性なのかもしれない。1%でも不完全な部分があるとダメという烙印が押される。それがこのようなところにもでているように思えた。考えすぎだろうか?





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Last updated  2013.03.19 23:20:37
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