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カテゴリ:芸術家
太宰の作品を映画化する話がいろいろあると聞く。 ただ、太宰の作品は心情風景が多すぎて映画にできないのではないか、 という声もあるらしい。 それはたぶん、今までの映画の概念に固定観念のある人の発言だろう。 ブエノスアイレスをみて、あの心情風景をそのまま映像にしたような 美しい場面の数々に感嘆し、 これをとった王家衛(うぉんかーうぁい?)監督の作品に興味をもった。 昨夜、王家衛さんの撮った「2046」という映画をみた。 近未来がどう、とかいう話なのかと思っていたら、全然ちがった。 そう宣伝されていたし、近未来映画なんてとるんかいな!とびっくりしていたが、 全然ちがうのだ。あの宣伝の仕方はなんなんだ? ただの私の勘違いか。。。。笑 宣伝はこんな風だったようだ。 コチラ☆ 男の心情風景が満載の、あああああ、これは太宰!という映画なのだ。 この主人公の作家は太宰だと思う。 彼に太宰の作品をとらせたら、必ず映画祭で賞をとるだろう。 陰影のつよい、内省的な、そして哲学的な、映画だった。 木村拓哉がでているが、日本人ってやっぱり線が細いなとつくづく感じる。 なんなんだろう。。いや、そこが日本人のよさなのだ。 しかし、 中国人たちの鋼のやうな、しなやかで強靭な精神と肉体に挟まれては(爆) 日本人の繊細さが引き立つね。笑 インドに行ったとき、世界中から来ている外国人のなかで まず、一番にバテルのは日本人だ。笑 灼熱の太陽と、よくわからない菌類。。。笑。 水やら食べ物に含まれる、いろんな雑菌。 暑さで繁殖したこの雑菌に 真っ先にやられるのは日本人である。 イギリス人など、ヨーロッパの人たちは、あついあつい、と言いつつバテない。 私はこのとき、日本の食文化がそうとう狂っているのではないかと思っていた。 食の安全性を追求するばかりに、無菌にしようと躍起になる。 抗生物質の多用。 除菌除菌とうるさい。 木村拓哉なら、かなり身体も鍛えているし、 いいもの食べてそうだし、 日本人としてはかなり柔軟な精神を持ち合わせていそうなものだが、 それでも あの中国人たちに挟まれては なぜか内臓が弱そうな(爆)感じがしてしまうのは、 私だけだろうか。 なんだか、ちょっと、わからないところもあって、今夜もう一度みようと思う。 この映画の最後のセリフ&字幕 彼は振り返らなかった 長い列車にのり 深い闇の中を ぼんやりとした未来に向って走るように 2046へ向かう人々の目的は なくした記憶を探すこと なぜなら2046では何もかわらないから それが本当か誰も知らない 戻ってきた者は一人もいないから DVDを止め止めしながら書き取った。笑 大学生の頃かな、ある友人に 「太宰は誰を一番愛してたと思う?」と聞かれた。 突然の質問に、答えに窮したが、、 私はこの質問を時々、心の中で繰り返した。 太宰は誰を一番愛してたのだろう。 彼は誰も愛せない自分を愛してたのじゃないだろうか。。。。 2046のトニーが演じるこの主人公は、誰を愛したのか。。 なくした記憶。? 過去? でもね、人は一生に一度、いい恋愛をして、それを糧に生きていく、そんなものですよ。笑 心焦がすような透明な恋愛にあこがれて生きるのもいいけど、 どこかで達観していくしかないし、悟っていくものだ。 それが例え、逃げであっても。 たとえ逃げであっても 人は幸せになるために生きているのだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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