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2011.09.17
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カテゴリ:本馬鹿
殺人鬼フジコの衝動

「殺人鬼フジコの衝動」


本屋からの帰り道(正確には「人間ドックの帰り道」)に

読み始めて、止められなくなり

そのまま一気に読み終えちゃった。

正直、最低一週間程度は「通勤のお供」になってほしかったトコだけど・・・

まぁ、しゃあないわ^^;



この本に興味を持った理由は、売り上げランキングで上位だったんで

目立つところにあったというのが、まずあった上で、



殺人鬼フジコの衝動オビ

この帯だ

こんな雄弁な帯初めて見たわ(笑)

でもこれ読んで「オッ!」って思った人なら

間違いなく気に入ると思う。



で、中身。

「殺人鬼フジコ」の事件を取材し、小説にした人物がいて

その人に原稿を託された人物が「はしがき」と「あとがき」を書いてる

・・・という設定。


柱になる「殺人鬼フジコ」について書かれた小説。

フジコが11歳の時から物語はスタートするんだけど

不幸から抜け出したいともがけばもがくほど

不幸のスパイラルに飲み込まれていく。

合間合間で束の間の幸福があるだけに

その落差が残酷で、時に同情すらしてしまう。



この「作中作」だけでも十分におもしろいんだけど、

物語の起点にある「謎」は「作中作」の中では明かされない。

「あとがき」の中でおぼろげながら輪郭が見えてくる。

そして決定的になるのは「あとがき」ですらなく、

見落としてしまいそうな「7行(実質6行)」だ。


ここまで念入りに仕掛けなくてもいいやん、と。^^;

帯に書いてある「後味の悪さ」は相当なモン。



帯も含めて、一冊の本としての完成度はスゴいわぁ~

・・・と余韻に浸ろうかというところで読むことになる解説が最低。

最後の最後に「ほとんどが本編からの引用」のもの読ませるな。


山口雅也のファンやってると、

「巻末には秀逸な解説が付いてるのが当然」だから

贅沢になっちゃってる?




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Last updated  2011.09.18 04:01:14
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