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カテゴリ:本馬鹿
関裕二 著 「聖徳太子は蘇我入鹿である」 まさにタイトルのようなコトが書かれた本。 鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか?」にも「聖徳太子はだれですか?」という章があるけど (鯨統一郎説では「聖徳太子=推古天皇=蘇我馬子」) この本も 「『日本書紀』に書かれた歴史は、藤原家と天皇家が 自分たちの正当性を示すために“創作した”もの」 というスタンス。 大王を輩出する家が2つ(渡来系と原住民系)あり、 一方が他方を滅ぼした後、 自分たちが万世一系であることを正当化するための歴史を創作。 そこに生じる矛盾を解消するために創りだした架空の存在が「聖徳太子」。 そんなストーリーは鯨統一郎と一緒。 (そもそも目新しい話でもないし) ただ鯨統一郎と違ってこちらの著者は「小説家」ではないのでちょっと読みづらい。 で、 この本では「聖徳太子=蘇我入鹿=蘇我善徳」という説。 でもそこに行き着くまでにけっこう遠回りをする。 「なんかタルいなぁ・・・」と思いつつ読み進めていくと最後で 「『聖徳太子=蘇我入鹿=蘇我善徳』は 一番キャッチーだからタイトルにしただけで 実は一番言いたかったのは 藤原鎌足の正体だったんじゃね?」という感想を持つ。 もっと言えば 鎌足の正体と不比等の思惑、 そして「日本書紀」の正体を言いたかったのかと。 それならば途中の遠回りも納得。 ぶっちゃけ聖徳太子が誰でもどうでもいいんだけど(笑) 日本史に登場する中でも一二を争う有名人が 実は謎だらけで架空の人物かもしれないってのは すごく好奇心をくすぐられる。 “どうでもいい”ことが書かれてるんだけど、このテの本にはついつい手が伸びる・・・^^;
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Last updated
2012.05.06 00:13:31
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