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テーマ:ミステリはお好き?(1495)
カテゴリ:本馬鹿
↑とりあえずこの曲をBGMにして読もうか 浦賀和宏の「彼女は存在しない」 多重人格モノ。 いくつか殺人事件が起きる。 自供しているので犯人が誰だか分かっている、 だけどその犯人が誰なのかが分からない。 タイトルは「彼女は存在しない」だけど 一体、誰が存在しないのか? 読み終えた後に、もう一度読み返してみると この作者はとんでもなくフェアだ。 序盤も序盤、 44ページ目にすでに決定的な一言が書かれている。 オレの場合すっかり記憶から消えてたけど、 それが印象に残っていた人ならもっと早く真相に気付くはず。 ただ、そこに気付かなくても 感覚的に答えに行き着くはず。 元々選択肢が少ない上に 明らかに何者だか分からない人物が一人いるので 意外性は少ないと思う。 もしかするとこの作品は 多重人格と殺人事件をめぐり苦悩する若者たちを 描くことに主眼が置かれ、 推理は二の次なのかも。 後味はとんでもなく悪い。 そしてそれ以上に悲しい。
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Last updated
2012.07.29 04:49:12
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