740684 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

まいじー日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

2019.04.17
XML
カテゴリ:アメリカ国内旅行


今回のジョシュアツリー国立公園旅行で見た植物その他。

ジョシュアツリー国立公園はモハヴェ砂漠とコロラド砂漠が出会うところ。北側のやや標高が高めのエリアがモハヴェ砂漠、公園南部がコロラド砂漠。この2つの砂漠は植生も風景も全然違っていて、公園名になっているジョシュアツリーや丸みを帯びた花崗岩の奇岩・巨岩はモハヴェ砂漠側で、コロラド砂漠側はコットンウッドやオコティロが特徴的、らしい。

私たちは今回南部には行かなかったので、私たちが見たのはモハヴェ砂漠の風景と植生。奇妙な植物と奇岩+この時期のみの野草のお花がたくさん咲いてて、全くの異世界で魅惑的な風景でした。

ジョシュアツリー





ジョシュアツリーは樹木に見えるけど実は草でユッカの仲間。世界中でモハヴェ砂漠にしか生息しない。樹高はだいたい5m〜13mくらい(最高記録は15m超)。寿命は150年とも200年とも。幹の内側はスポンジ状になっていて年輪がないので、樹齢を判断するのが難しいんだそう。

最初は先端に緑色のタワシみたいな葉を生やしてまっすぐに伸びていき(古い葉が枯れて幹を覆うモシャモシャになる)、先端に花がつくか枯れるかすると新しい枝が分かれて生えてくるんだそう。1つの先端が花をつけるか枯れるかするたびに新しい枝がどこかから分かれて生えてくるんだけど、枝がどこからどっちの向きに生えてきてどう伸びるか(どう曲がるか)は特に規則性も理由もないらしく、あのグネグネした奇妙な樹形は全くランダムに出来上がるそう。おもしろいなあああああ。

繁殖は種で。木の先端に房状に咲いた白い花の花粉をユッカ蛾が媒介して受粉する。開花時期は春だけど、毎年花を咲かせるわけでもないらしい。私たちが行った時はたくさんの木が花をつけていました。

ジョシュアツリーとユッカ蛾は共生の関係にあり、ユッカ蛾がジョシュアツリーに受粉→ユッカ蛾が子房に卵を産み付け→ジョシュアツリーの子房が成長して実になる→ユッカ蛾の幼虫が孵って実の中の種を食べて成長する、という複雑な関係になっている。全てのユッカの品種がユッカ蛾との共生関係にあるんだけど、ユッカ蛾もユッカの品種に応じて分化していて、ジョシュアツリーに受粉するユッカ蛾は2種類しかいないんだそう。

ちなみにジョシュアツリーを一躍有名にしたのはU2のアルバム。ビジターセンターのレンジャーさんに聞いたら、U2はあのアルバムが2/3まで完成した頃にジョシュアツリーの街にある「ハーモニーイン」というモーテルに泊まってて、アルバムのタイトル決めなきゃなーって話し合ってたある日、ボノがジョシュアツリー公園に散策に行き、帰ってきて「アルバムの名前はジョシュアツリーにしよう」と言って名前が決まったらしい。

アルバムのジャケット写真に使われたジョシュアツリーは国立公園内じゃなくて公園外に生えてた木で、木が生えてる場所は秘密にされてたんだけど、U2ファンが特定してからはファンがお参りしたり枝にぶら下がったり幹に文字を刻んだりしたので結局枯れてしまったんだそう。「Loved to death」ってレンジャーさんは表現してたけど残念なことだよね。

あと、ジョシュアツリーを見るとアメリカ人の大半が連想するのはトラフューラの木。映画にもなったドクタースースの「ロラックス」に出てくるフサフサと柔らかい葉っぱの木なんだけど、モシャモシャグネグネしたジョシュアツリーのビジュアルがすごくトラフューラツリーっぽいんだよね。

でも同じレンジャーさんに教えてもらったところでは、ドクタースースの遺族は「ジョシュアツリー=トラフューラツリーのインスピレーション」説を否定してるので、公式には関係なし、なんだそうです。でもドクタースースはロラックスが書かれた晩年には南カリフォルニアに住んでたのでジョシュアツリー見たことあると思うんだよね。だからやっぱりもしかしたら・・?



モハヴェユッカ





ジョシュアツリーと同じユッカの仲間だけど、幹がなくてタワシな葉っぱも大ぶり、花房も花そのものもジョシュアツリーより大きい。よく見ると葉っぱの端がかすかにトゲトゲしており、繊維がほつれたみたいになってもいる。花をつけたモハヴェユッカはシルエットだけ見るとパイナップルみたい。

花は肉厚な感じで、花房を包む萼?をちょっと触ってみたらムニっとしてて、なんか動物の毛のない皮とかバナナの花みたいな感触。



モハヴェユッカもユッカ蛾による受粉で種子繁殖。ユッカの仲間は花が咲くと枯れちゃう種類が多いそうだけど、モハヴェユッカとジョシュアツリーは花が咲いても枯れません。

ネイティブアメリカンはユッカの繊維をロープにしたり、根っこの汁(泡が立つ)を洗剤・シャンプーにしたり、花や実を食用にしたりして利用していたそうです。

チョヤサボテン





園内のあちこちで見かけるのがジャンピングチョヤ。枝の先端が取れやすく、動物が通ると振動で先端が取れて動物にくっついて運ばれて拡散するのでその名がついたそう。

針の先端に返しがあってなかなか取れないので、人の肌に刺さるとけっこう取るのが大変らしい。ジャンピングチョヤの群生地「チョヤカクタスガーデン」では「サンダル履き厳禁」の看板が出てました。

花は黄緑。綺麗です。


ジャンピングチョヤほどではないけど、ペンシルチョヤもところどころで見かけた。こっちは花は目撃せず。開花時期が違うのかな?



その他サボテン

春はちょうどサボテンも開花の時期みたいで、色鮮やかなサボテンの花を堪能しました。

ヘッジホッグカクタスはその名の通りハリネズミがうずくまったみたいな形




ビーバーテイルカクタスは葉っぱの形がビーバーのしっぽみたいな楕円形


クラレットカップカクタスはきっと花の色と形から名前がついたんだろうな




野草のお花

今年の春はカリフォルニアのあちこちでスーパーブルーム(爆発的な野草の花の開花)が見られたけど、ジョシュアツリーでもたくさんの野草の花が咲き誇っていた。

デザートダンデライオン


ファセリア(ノッチリーヴドファセリア)


マロウ(アプリコットマロウ)


カンパニュラ(カンタベリーベル)


奇岩・巨岩

ジョシュアツリーの異世界風景を形作る丸みのある巨岩群は、1億年前頃に溶岩が冷えて固まってできた花崗岩が地下水に侵食されて奇妙な形になり、周囲の柔かい地面が侵食されるにつれ残丘として地表に出てきたものだそう。

侵食によって角が取れて丸みを帯びている。侵食で亀裂や隙間、穴が空いていたり、亀裂から侵食が進んでさらに奇妙な形になってたり。色は黄色がかった淡い茶色(タン色)で、風化して表面はザラザラ。

亀裂や隙間がたくさんあるのでいかにもロッククライミングやボルダリングにぴったりな感じ。公園内でもロッククライマーをたくさん見かけた。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2019.05.08 07:19:36
コメント(0) | コメントを書く
[アメリカ国内旅行] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X