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まいじー日記

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2019.09.29
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テーマ:史跡巡り(776)
カテゴリ:アメリカ国内旅行


日曜に家族で参加した「メア・アイランド・ペダルフェスト」。私はアーバンシクロクロスのレースに参戦する相棒とピコの応援に加え、メア・アイランドの史跡を巡る「Lap of the Shipyard」ファミリーライドにピコと一緒に参加した。

メア・アイランド博物館の館員さん他、この地の歴史を知るガイドさん数人に引率されて、4マイルを1時間かけて巡るツアー。この日は2回開催され、午後1時の回にはピコちんのBMXチームメイトも家族で参加です。

メア・アイランドはナパ川で本土と隔てられた全長3マイルの細長い砂州のような地で、樹木もほとんどなくて草が生えているばかりの湿地みたいなところだったらしい。そんな場所に1854年に太平洋岸では最初の海軍造船所が設けられ、1996年に閉鎖されるまでの142年の間に、軍艦や潜水艦など513隻が建造され、また1227隻の修理・改造が行われた。

Wikipedia「メア・アイランド海軍造船所」

「ウェットマイル」と呼ばれるウォーターフロントには今でもドライドックや大きなクレーン、鉄道、巨大な石炭貯蔵庫や機械工場の建物が立ち並ぶ。今は寂れて物悲しい感じだけど、当時は技術の先端でたくさんの働く人たちで賑わっていたんだろう。なんと南北戦争時代からの建物まであった。ほとんどはサンフランシスコ大地震で倒壊して建て替えられたらしいけど。

フェンスの向こう側にドライドック(わかりにくいけど)


クレーンの下でガイドさんの説明を聞く


潜水艦の「セイル」部分


歴史的建造物にはつきものの怪談もしっかり存在。「呪われた武器庫」にはなんでも昔中国で死んだある軍人さんの遺体が手違いで10年以上も放置されていて、その後頻発するようになった超常現象を抑えるために今でも24時間電灯をつけっぱなしなんだとか。「今でも夜中に来てみると、造船所跡全体が暗闇に沈む中、あの建物の窓からは煌々と明かりが見えるんですよ・・」。

あと、帰ってから調べたら、なんとあの「咸臨丸」はメア・アイランドで修理されてたんだそうで!咸臨丸といえば、勝海舟とか福沢諭吉とかジョン万次郎とかが乗ってサンフランシスコに来た船ですよ。

咸臨丸の修理中、乗組員の皆さんはメア・アイランド内の宿舎に滞在してて、サンフランシスコを訪れたりバレホ市民の皆様と触れ合ったりもしてたそうで。すごーい、日本史と米国史が交わった場所!もしかしたらオフィサーズ・ロウに並ぶ白い瀟洒な士官住宅のどれかに咸臨丸のお偉方が晩餐会にお呼ばれされたりとかしてたかもしれないよねー。

メア・アイランドは一時期世界各地からの植物の北アメリカ玄関口みたいにもなってて、取り寄せられた植物が気候に合うかをテストするためにここに植えられることも多かったそう。造船所のメインオフィスだった建物の前には珍しいブンヤ松(オーストラリアの古代松?)がそびえ立っていた。もともとこの島には木らしい木はなかったということで、島内に生えている木は全部風除けなどを考慮して計画に沿って植樹されたものだそう。

メインオフィス前の公園にはメア・アイランドの造船所で艦載されたものを中心に過去の海戦武器が展示されていて、さながら「屋外ミサイル博物館」みたいな感じ。冷戦時代の潜水弾道ミサイル「ポラリス」とか、潜水ロケットとか、南北戦争で使われた「スパートルペード(外装水雷)」なんかの他に、ナチの特殊潜航艇「マーダー」まであった。閑静な公園と兵器という組み合わせがちょっと異様だけど、海軍造船所ぽいといえばぽいというか。

特徴的な樹形のブンヤ松(左)


潜水弾道ミサイル「ポラリス」


海軍造船所の閉鎖以来、バレホ市によるメア・アイランド再開発計画が進行中。ビジネスや州その他機関の誘致の他、島の真ん中エリアには新興住宅も造成されていて、学校や病院もあるし。メア・アイランドからはフェリーでサンフランシスコ市にも通えるし(片道1時間20分かかるけど)もしかしたら将来性はあるのかも?ただバレホはあんまり景気よくないからなー。

ということで、なかなか興味深い史跡見学をさせていただきました。いたずら坊主たちがふざけまわるのを注意しながらだったのでちょっと気疲れしたけどね。。もし次くる機会があったらぜひ博物館訪問や邸宅見学もしてみたいと思う。





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最終更新日  2019.10.05 14:27:59
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