カテゴリ:仕事/社会生活
僕と同じ学科で博士課程を終えて近々タイへ帰国する友人を家に呼んで夕食を振舞った(料理は嫁任せ。亭主関白ですんません)。彼はバンコクの大学から奨学金を貰って合計八年間の歳月の後に博士を取得し、帰国後は大学で講師として教鞭を取る。
就職活動の必要がなくていいなー、と思ったりもしたが、彼の心配事は大学講師の初任給。UCバークレーで博士課程を取得したエリートに対する初任給が、なんと月三万円だという。アメリカに比べて物価が安いタイだが、それでも三万円というのは自立生活を送るには困難な収入のようだ。物価は安いとはいえ、輸入品である自動車やガソリンなどはアメリカよりも高いという。 もし大学へ就職することを拒否した場合、奨学金として受けた全額を三倍返ししなければならないらしい。八年間の学費(年間150万円程度)と生活費(月15万円程度)を合計すると約2600万円。これを三倍すると7800万円。こりゃー確かに個人では払えない額ですわ。企業利益を数億円生み出せるような天才科学者になれば、7800万円を肩代わりして雇ってくれる会社もあるかもしれないが。というわけで、彼は向こう15年間大学で働くことを義務付けられているそうだ。 最近、給料についてはシビアに考えるようになった。先日のBARTのストライキのニュースでは、BART従業員の平均年間給与が$55Kであるという。しかしある建築事務所に勤務する大学院出の建築家は$40Kだとか。学歴と給料はほぼ関連のないものだ、と、ふと思いに耽る今日この頃です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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