フランケル&ソレーの「遺伝子資源」
久々の、再読を終えたところである。3度目か、4度目になるだろう。初めて読んだのは、邦訳が出て間もない頃に病床でのことである。その時の病とは、今も付き合ってしまっている。すなわち、ピロリ菌の「保全」に、多大の犠牲を払っている次第である。原著名は「Conservation and evolution」とあり、邦訳では副題の「種の保全と進化」の方が、内容を良く現している。どうも、邦訳の書名には首を傾げたいものが多いと思う。当時は、バイオテクノロジーの黎明期で、「遺伝子」という言葉が、今以上に、跋扈していた。それで、書名に持って来たのであろう、「資源」というおまけまでつけて。もちろん、資源のない国「日本」を意識してのことであろう。さて、この本は、「生物の多様性」が重要であることを理解するものの、「種の維持」という目的で、自然淘汰の過程に、人間が大きく関与することに対する疑念を考察するのに、大いに役立つ。[楽天市場]ブックオフオンライン楽天市場店1,089円【中古】 遺伝子資源 種の保全と進化/O.H.フランケル(著者),M.E.ソレー(著者) 【中古】afb