「三悪」という言葉
藻緯羅が子供の頃、「三悪追放運動」というのがあった。三悪とは、 1.売春 2.麻薬 3.性病であったかと思う。その後、この運動を推進していた人は、必ずも高潔な人ではなく、裏社会にも通じていた、「力」のある人と知った。そのような人が、この三つだけは、国を滅ぼすと力を注いだわけである。当時、それほど、この三つの蔓延が懸念されていたのであろう。今は、この三つの状況は、戦後最悪であるとも聴くが、このようなキャンペーンは、特には聞かない。1は、「金に換える」と定義すれば、経験者の方が多くなっている勘定である。「犯罪」というなら、1億総犯罪者になってしまう。2は、押収量も凄まじいが、そこから推定される流通量は、驚くべき数字である。これが表経済に流れれば、GDPが微増するほどである。3は、ネット上に治療薬の輸入代行が蔓延しているから、相当に、根深く拡っていると推定される。いずれも、かの運動の頃より、低年齢化し、一般家庭へと拡がっているという。この3点セットは、実は、絡み合って拡がっているから、「三悪追放運動」というのは、正しい視点であった。崇高な営みをカネに変えていいわけがなく、病を救うクスリを快楽の道具にしていいわけがなく、その結果、病を得ていいわけがない。1以外は、任侠の方々も追放したいと思っているらしい。小説に、そういう発言があったような気がする。[楽天ブックス]亡国のドラッグ [ 藤井基之 ]1,650円マスコミ亡国論 [ 西部邁 ]1,100円